空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

妹と『初恋』⑤・恋って不可解

 そうそう、今回紹介している『初恋』のヒロインと言うか、主人公と恋愛関係にできる相手は一応五人なのだけれど。実はもう一人、攻略対象にできる隠しキャラがいるのだ。
 それはサバサバしていて友達感覚で付き合える西村陽子で、過去の恋愛で小悪魔タイプに散々苦渋を嘗めさせられてきた黒沢が、「いい子だし、長く付き合うなら絶対このコ!」って自信を持って言えるような子だよ。
 但し女度という面では、他のヒロイン達よりちょっと低めだけどね。

 以前は自覚が無かったのだけれど、黒沢は実は妹系が案外好きらしくて、実生活でも三人のコに「お兄ちゃん」と呼ばれて痛い目を見せられてさ。
 その可愛い小悪魔ちゃん達に散々翻弄された挙げ句に、「長く付き合うには、裏表のないサバサバした子が一番と悟る至ったのだけれど。
 でもこのゲームで黒沢が一番ハマってしまったのは、妹の杏でも小桃先輩でもサバサバ系の陽子でもなく、最初は「幽霊?」って感じで出没する椎名柚純(ゆすみ)という謎の女の子だったよ。

 この柚純ちゃんは実際は幽霊などではなくて、いろいろ話すうちに病気で入院中の子だとわかるんだ。けどお互いの気持ちを確かめ合えたと思う間も無く、その柚純ちゃんは消えてしまうんだよね。
 ところが主人公がそのショックから立ち直れずに悲しんでいると、主人公のクラスに転校生の女の子が編入されるんだ。
 ハイ、大方の人の予想通り、例の椎名柚純ちゃんなのでアリマス。安手のギャルゲーや恋愛マンガなら、普通はここでハッピーエンドだよね。
 でもそんなコトでは終わらせないのが、この『初恋』なのだ。って言うか、ここからが柚純ルートのお話の本番で、それまでは長めの前フリみたいなものでさ。

 転校してきた柚純ちゃんは、どう見てもどう考えても主人公の知る柚純ちゃんと同一人物としか思えないんだ。けどその柚純ちゃんは、主人公のことを全然知らない、一度も会ったことないって言い張るんだよね。それどころか親しげに話しかける主人公を警戒心いっぱいの目で見て、主人公はストーカー扱いまでされる有り様で……。
 この転校生の柚純ちゃんは、口が重くて頑なでクラスの人達とも馴染みたがらないしで、書いてみるとあまり良い所はないんだよね。あえて分類すれば、病弱キャラってカテゴリに属するのかも知れないけれど、人を拒む上に気も強いものだから、儚げな病弱少女というイメージも無いし。
 でも黒沢は、『初恋』の中ではその柚純ちゃんがダントツに好きだったよ。どうイイのかうまく説明できないけれど、ただもう「好きなものは好きなんだから、仕方ないよ」って感じで。

 前から思っていた好きなタイプと、実際に好きになってしまった女の子って、案外違っていたりするものではないかな? 例えば好みのタイプは大人っぽくて女度の高い子だった筈なのに、何故かボーイッシュな元気っ子を好きになって付き合うことになってしまったり、とか。
 芸能人などで、インタビューで好みのタイプの異性を聞かれて、「好きになった人が、好みのタイプです」なーんてワケのわからないコトを言う人がいるけれど。でもそれは煙に巻いて誤魔化しているのではなくて、案外あり得る事だったりするんだよね。

 出会った相手の中で誰を好きになるかなんて、ホント自分でも解らないんだよねえ。本来思ってた筈の好みのタイプとは違う子を好きになっていた……ってこと、黒沢は実際に何度も経験したよ。
 好きなタイプの筈の子でも、ほんのちょっとした事で「何か違うな」って思えて気持ちが醒めてしまったり。けどそれまで殆ど興味のなかった子でも、何かのきっかけで急に好きになってしまったり。
 恋は盲目と言う通り、実際に恋しちゃってる時はホント必死だし、目の前の事だけでいっぱいいっぱいだからね。「オレは何で、このコをこんなに好きになっちゃったんだ?」なんて、冷静に分析している余裕などとても無いけれど。
 でもギャルゲーならソレが出来るんだよ。自分の分身である主人公の行動を、プレイしながら一歩引いた所から観察して、自分の隠れたクセや行動パターンみたいなものを分析する事が

 例えばもしキミが、妹タイプの年下のコが好みだとするよ。そしてギャルゲーの世界では、現実とは違ってどの“妹”もキミのことを好きになってくれたりするんだよね。
 けどいざ好かれてみると、「慕われても好きになれない妹」って、自分で思っている以上にいるものなんだ。
 黒沢自身、血の繋がらない妹を実際に三人も作ってしまうほど、妹タイプが好きなのだけど。そしてギャルゲーの世界には、どの作品にも必ずと言っても良いほど出てくるんだよね、妹的な存在の女の子が。
 でもいざプレイしてみると、何か好きになれなかった“妹”って、意外なくらい多かったよ。

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 信者サマにフルボッコにされちゃいそうでコワいけど、話の行きがかり上白状するね。例えば『ダ・カーポ』の芳野さくら(従妹)は大好きだったけれど、妹の朝倉音夢の方は苦手と言うよりキライだった。
 あと、『Wind』や『_summer ##』のも、初めのうちは「イイかも」と思っていたのだけれど、話を進めるに従って「どーでもイイかな」あるいは「ちょっと面倒クサい」って感じの存在になってしまったよ。
 ココだよ。
女の子としては同じカテゴリの筈なのに、何故このコは大好きで、でもあのコの方はダメで苦手なんだろう
 恋愛ゲームをプレイしながら、そのあたりのコトをじっくり考えてみてごらん。するとそれまで気づかなかった自分の好みみたいなものが、ホントに見えてきたりするからね。

 女の子と付き合う(ヤる)事しか頭になくて、「オンナ百人斬りを目指してる」ってようなヤツでもない限り。実際に付き合った相手の数が十人を越えれば、「恋愛経験豊富な方」って言っても良いよね。
 実際、「五人以上の相手と本気で付き合って、それでもまだ結婚に至らずに独身でいる……ってのは、その人の人間性に何か問題がある証拠」とも言われているし。
 それにそもそも出逢い自体、実人生ではそんなにあるモノじゃないじゃん?
 男子と女子が自然に仲良くなれる環境なんて、共学の学校以外は、実際にはそう無いものだからねえ。職場に女の人が居たって、社内恋愛にフリーな所ばかりとは限らないし。
 進学先が男子校の人だったり、女子の少ない職場に就職してしまったら、それこそナンパでもするか、合コンの機会に頼るしかナイのが現実だよね。

 でもギャルゲーでは、一つの作品で少なくとも五人の女の子と「出逢えて付き合える」わけで。しかもヘマを打ってフラれても、リセットすれば同じ子と違うパターンでやり直す事も出来しね。
 だから「ギャルゲーだって、決してバカにしたものじゃないよ」って、黒沢は胸を張って言いたいね。
 既にる程度恋愛経験があって、現実と「お客サマの願望に沿ったサービス」の部分が見分けられる人にとっては、ギャルゲーって案外使える“恋愛シミュレーター”になり得るんだよ。

 ただ一度も女の子と付き合ったコトのない“実年齢=彼女いない歴”の人には、ギャルゲーはむしろ毒にしかならないかも。
 現実の女の子に触れないまま、男の願望通りのヒロインばっかり出て来るギャルゲーをやり込んでしまうと、「リアルなオンナは怖いし汚くてキライだ、女の子なんて二次の“オレの嫁”で充分」って底無し沼に落ち込んで抜け出せなくなっちゃうから、マジで。
 でも「仲良くしてくれる女の子は割とすぐできるのだけど、いつも長続きしないで結局フラれてしまう」というパターンを、両手の指の数以上に繰り返してきた黒沢のドロ沼に比べたら、「魔法使い上等、嫁は二次でOK」って最初から割り切っている人達の方が、日々を心穏やかに過ごせてむしろ幸せなのかも……なんて、チラっと思ったりもして。
 って、そんなコト言っちゃ、身も蓋もナイか。

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妹と『初恋』④・コワ過ぎる“親友”

 今回取り上げてる『初恋』ってまずタイトルがタイトルだし、しかも絵も可愛いんだけれど何かロリっぽくてさ。
 それだけに予備知識なくジャケ買いした人は、プレイしてみて予想を覆す展開の連続に愕然とすると思うよ。

 例えばメインヒロインの桜井小桃は、「主人公より一つ上の3年生」って設定になっているのだけれど。
 マンガやギャルゲーなど二次のセカイでは、たった一つ上ってだけで、あり得ないほど大人の女性として描かれるのが当たり前だよね。でも『初恋』のこの小桃さんは小柄で童顔で、先輩なのにどう見ても妹キャラなのだ。しかも中身も案外ドジで天然系で頼りないし、どう見ても“先輩”ってイメージじゃないよ。
 けどその小桃サンは、主人公には何故かお姉さんとして接して来るんだ。実際、主人公にも「姉ちゃんだよ?」なーんて言ってきたりするし。

 世の中にはまだ「ゲーム=子供のモノ」というイメージでいるヒトが少なくないけど、ギャルゲーにも子供ダマシと言うかオタクダマシ的な安直なヤツも少なくないのは事実だよ。
 でも中には主要なキャラが死んだり、ドロドロの展開になってしまう、いわゆる“泣きゲー”とか“鬱ゲー”とかの大人向けとしか思えない作品もある……ってコトは、前の章も触れた通りデス。
 この『初恋』も、幼く可愛らしいキャラ絵と大違いの内容で、鬱と泣きの両方の要素が盛り込まれていたりするから要注意だよ。
 まず例の杏ルートが近親相姦っぽくて、家庭は崩壊するし、二人も遠く引き裂かれちゃうし……。
 そしてメインヒロインの小桃ルートがまた、普通のギャルゲーではあり得ないほどダークな展開だったりするのでアリマス。

 まず小桃サンを好きになって攻略にかかると、初っ端から三角関係に陥って親友に深く恨まれ、さらに死ぬ人まで出るんだよね。しかも死ぬのは一人ではなく続けて二人で、数え方によっては四人だったりするかも。
 え、「ヒロインが死ぬゲームなんて、全然珍しくないしありきたりだろ」って? ここで吐き捨てるようにそう呟いたキミは、間違いなくもう引き返せないレベルのギャルゲー好きのオタだね。
 でもこの『初恋』は、所謂“泣きゲー”で名高い某ゲームメーカーのギャルゲーとは違うから。プレーヤーを泣かせる為に、ヒロインを難病とかに設定してわざと死なせるとか、そういうベタな展開ではないのだよ、この『初恋』の小桃ルートは

 マンガや小説の世界でも「ベタな展開ほどウケるし売れる」と言われるけれど、某ゲームメーカーには特に熱心な信者サマが大勢いるからねえ。そのメーカーのゲームを批判する気かと、信者サマ達に誤解されてボコられないうちに、話を『初恋』の小桃ルートに戻すね。
 えーとですね、小桃サン自身は元気そのもので持病も何も無く、小桃ルートで待ちかまえているのは自殺と大災害と事故で、しかも事故の方は謎が残る不審死だったりするのだ。

 さらにこの『初恋』で異彩を放つのが、主人公の親友(♂)の豹変ぶりなんだ。
 主人公の親友の二木竜也は小桃先輩の事が好で、けれど告白する勇気はなくて。それで竜也は、主人公に無理に頼んでラブレターを渡しに行ってもらうワケ。でも小桃サンはそれを主人公からのラブレターと勘違いして、しかも超喜んで主人公にベタベタになってしまうのだ。
 当然、竜也からは「オレをダシにして、小桃先輩を横取りしやがって!」と恨まれ大喧嘩になってしまって……というあたりまでは、マンガやドラマなどでもありがちな展開なのだけれど。

 ただこの『初恋』でスゴいのは、その後の和解がまるでナイ……ってこと。
 陳腐でありきたりな青春ドラマだったら、主人公と友人は殴り合いの大喧嘩になった挙げ句に、友人とも和解して「お前には負けたよ、オレの代わりに小桃先輩を大切にしてやってくれ」みたいなコトになりがちだよね。けどこのゲームには、そんなベタな展開は待っていないのでありマス。

 この『初恋』に出て来る“親友”の竜也クンって、ある意味スゴいよ。主人公の悪口を言い触らしてクラスの仲間から孤立させるわ、主人公にしつこく絡んで粘着するわ、小桃先輩にはスネークするわと、超悪質なストーカーと化してしまうのだ
 で、主人公や小桃先輩だけでなく、他の友達みながいくら説得しても「問答無用、聞く耳なーし!」って感じで二人の邪魔ばかり続けて、反省などまるでしないまま、取り返しのつかないコトまでしでかしてしまうんだよね。

 ギャルゲーの男友達って、普通は主人公の引き立て役と言うか、水戸黄門のうっかり八兵衛みたいな「三枚目でちょっとお間抜けな良いヤツ」って感じのヤツが多いよね。けど『初恋』の竜也クンはマジでコワいから、それこそサイコ系のホラーが入ってるかも……っていうくらいにね。
 ハイ、それでもタイトルは『初恋』で、年齢制限も「12歳以上推奨」なのでアリマス。
 炉裏っぽく可愛らしいジャケ絵とタイトルには、くれぐれも騙されないようにね。ドロドロ展開アリの、明らかに鬱ゲーの部類だから。

 問題の二木竜也クンは、主人公が小桃先輩以外のコを選びさえすれば、最後まで良い親友でいてくれるのだけれど。ただプレーヤーが小桃先輩を選ぶと人格が激変する(コワれる)から、くれぐれも御注意を。
 早いうちに小桃ルートに入って竜也のこのコワ過ぎる一面を見てしまうと、下手をすると竜也の顔を見るだけで軽いトラウマになってしまうかも。「おい、今度はナニをされるんだ?!」ってね。
 黒沢も小桃ルートをやった後は、他の子とのルートをプレイしている途中で竜也の顔を見ただけで、ガクガクブルブル……って感じになってしまったよ。
 まっ、二木竜也のようなケースは極端にしても、一人の女の子を巡って友人同士で争った場合、現実には友情は修復不可能になってしまう場合が殆どだよね。そういう意味でも、初恋』はある程度恋愛経験も人生経験もある大人向けのゲームだと思うよ。

 近親相姦(?)アリ、JCの教え子を自宅にお泊まりさせちゃう“エロリ教師”アリ、スネーク&粘着アリ、そして自殺もアリと、コンシューマー用のギャルゲーの常識を覆す展開の連続なのだよ、この『初恋』wwwwって。
 だからリアルな恋愛経験が殆ど無くて、薄汚くて残酷なこの世の現実を受け入れられないギャルゲーのユーザーには評価も低かったのではないかと、黒沢は勝手に推測しているのだけれど。
 って言うか、現実の恋愛を知らない男子って、女の子をどうしても理想化し過ぎちゃうんだよねえ。で「可愛くて女らしくて性格も良くてモテモテなのに、主人公を一途に慕ってくれる」みたいな、二次か脳内のセカイにしか存在しないような“男に都合の良い女の子”しか認められなくなっちゃう。

 言いたいコトはわかるよ。
「いーんだよソレで。ギャルゲーなんて元々“年齢=彼女いない歴”の喪男の願望を満たす為のものなんだから、リアルさなんて要らネーんだよ
 そう思ってる人って、実際少なくないと思う。
 でもそれでは、ギャルゲーはいつまで経っても一般の人たちからバカにされる、キモオタの妄想レベルのままだよ?
 黒沢は「ギャルゲーだって、映画や小説と同じ立派な文化」って思ってるからさ、萌え系のオタだけのモノにしておきたくないし、そういうモノだと思われるのも厭なんだ。
 だから現実に恋愛もして、それなりに人生の痛みも知ってる人の鑑賞にも耐えるくらいの深さやリアルさが、ギャルゲーにも必要だと思うんだ。
 そういう意味でも、『初恋』の出来はかなり良いと思うよ。

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妹と『初恋』➂・杏ルートはガチな近親××?

 人の好みって、なかなかに難しいものでさ。例えば自分では「オレは妹タイプの年下のコが好き」とか思っていても、実際には「年下の可愛いコなら誰でもOK」とはならないものなんだよね

 例えば『Sister Princess』って、ギャルゲーに縁のない人でも名前ぐらいは知っているのではないかな? 何と“妹”ばかり12人も出て来るという、妹系の究極みたいなゲームなんだけどね。
「なら、妹萌えのオタはウハウハじゃん?」とか、つい思ってしまうよね。
 でもその“可愛い12人の妹たち”の中でも「○子は大好きだけど、×子は大キライで、寄って来られたら殴ってやりたいくらいだよ!」みたいなプレーヤー、レビューを見てみると意外なくらい多くてさ。
 ま、黒沢はさすがに「殴ってやりたい!」とまでは思わなかったけどさ。それでもこの『Sister Princess』の“妹たち”のうち、可愛いと思えたコより苦手なキャラの方が多かったよ。

 そーゆー意味でこの『初恋』で妹として登場する初島杏は、黒沢のツボにハマったと言うか、かなり好きなキャラだったよ。
 元気でノリが良くて、お兄ちゃんコトを好きなんだけれど、ベタつくという感じてはなくて。そしてプレーヤーであるお兄ちゃんをからかっては、「罠だよ」って笑うのさ。
 そういう明るめのノリで仲が深まって行っただけに、「きっとそのうち、実は血の繋がりは無いんだ……って判るんだろうな」と思いながらゲームを進めていたワケ。
 でも実際には、話がどれだけ進んでもホントの兄妹っぽいままで、二人の関係が親にバレると家庭は崩壊するし、主人公も妹と無理矢理引き離されて……という、何とも重い展開になってしまうんだ。

 実はこの『初恋』の杏ルートには、「二人は本当の兄妹ではない事が判明する」という、ありがちだけれど安心できるエンドもあるらしいのだけれど。でも黒沢はその結末にたどり着けなくて、「一応ハッピーエンドらしいんだけど、何だか後味が悪いなあ」という終わり方しか出来なかったよ。
 でも本物の妹に邪な感情を抱いている世の“お兄ちゃん”達にとっては、それだけでも貴重なゲームではないかな、この『初恋』って。だって非エロゲのプレステ2で、実の妹とのヤヴァい恋愛が疑似体験できちゃうんだよ?

 この初島杏について、ネットのレビューでも「血の繋がりのある実の妹説」と「本当は血縁のない義兄妹説」の両方があってさ。
 簡単に言うと、
「大方のプレーヤーは、杏を実の妹と思いながらゲームを進めていて」
「一方、杏とは本当は血の繋がりはないという疑惑は根強くあり」
「でもその確証(義兄妹だったとわかる場面)は突き止められていない」
 というのが実状なんだよね。
 実はこのブログを書くために、黒沢は『初恋』の初島杏編を改めてプレイし直してみてさ。それでその一応の結論にたどり着いてしまったのだ。
 ハイ、主人公とこの初島杏は義兄妹が正解デス

 その根拠は、二人は兄妹でありながら同じ学年だということ。物語が始まる時のその初期設定だけで、勘の良い人なら「あ、この兄妹は血縁は無いんだな」とピンと来る筈。
 一度出産した後に、女性がどれくらいの期間でまた妊娠できるかは、黒沢にはわからないけれど。ただ妊娠期間は普通十ヶ月だから、「兄が四月生まれで、妹は翌年の三月生まれ」というパターンなら、「実の兄妹で同じ学年」というケースもアリかも知れない。
 或いは妹の方がかなり早産で、予定より数ヶ月も早く生まれてしまった、とかね。
 それにもし二人が双子だったら、当然同じ学年になるし。
 ただ何気ない台詞まで注意して聞いていたら、そのどちらでもないことを示す決定的な発言があって。
 二人の仲が噂になった時、友達に「お前、杏ちゃんのことが好きなんじゃないか?」と問いつめられて、主人公はそれを否定した上で、「生まれたのも一月しか違わないしって答えてるのさ
 うん、だから初島兄妹が同じ学年なのは、早産の結果でも双子でもなく、間違いなく義兄妹……ってことなんだよ。

 でも「血の繋がりは無い」とはっきり言っている部分は、ストーリーの中で(黒沢の知る限りだけれど)全然無いんだよね。両親は子連れ同士の再婚だったとか、兄妹のどちらかが訳アリで貰われてきた子だったとか、そーゆー会話や説明もホントに無いんだよ。
 その上二人の仲がバレると、両親からメチャメチャ責められた上に、強引に引き離されちゃうんだよね。親はもうマジで離婚という騒ぎになるし、母親は妹を連れて別居して、妹も転校もさせられちゃうし、父親はその心労で倒れちゃうし。
 もし血が繋がってないんだったらさ、二人が好き合ったら、親としては普通は喜ぶんじゃないかなー。手放しで喜ぶとまでは言えないまでも、少なくともヘンな相手に引っかかるよりずっと安心できるよね?
 でも二人の仲が親バレした時の責められ方と言ったら、どう考えても実の兄妹としか考えられないくらいの理不尽さなんだよ。

 だからこの『初恋』の杏ルートをプレイした殆どのプレーヤーは、「うわ、マジで近親相姦しちゃってるじゃん」って思った筈。事実ネットのレビューを見てみても、そう受け取ってる人が殆どだしね。
 だって、例の「生まれたのも一月しか違わない」って一言に気づかなければ、ホントにガチで兄妹の近親相姦としか思えないんだよ。この杏ルートの最初から最後まで、義理の仲だとはっきりさせる場面は一切ないし、グッドエンディングでも二人の仲は祝福はされないままだしね。強硬に反対していた親たちも、許すんじゃなくて根負けして黙認という感じで……。

 これは黒沢のゲスパーだけど、『初恋』の杏ルートはわざと実の兄妹と思わせるように作っているのではないかな。そして妹好きのプレーヤーにゾクゾクするような背徳感を味わわせて、でもCEROとかの審査用の対策に、「生まれも一月しか違わない」の一言を、そっと台詞に混ぜ込んでおいてさ。
 もし審査で「近親相姦はマズいだろ!」と責められたら、その台詞を出して「いやこの二人、血の繋がりなんか無いんですよぉ」って。

 この『初恋』はキャラ絵も幼っぽく可愛い感じで、ストーリーも序盤は絵柄に合ったほのぼのムードで進んで行くんだけれど。それが中盤から一転して、ジャケ絵やキャラ絵のイメージと全然違う、大人向けのドロ沼&鬱展開になって行っちゃうから驚くよ。
 コンシューマー用に移植されたPS2版とは言え、何せ元は18禁のPCゲームなんで、中身はしっかり大人向けだったりするから、ジャケ絵のイメージにダマされないよう要注意デス。
 
 
 

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妹と『初恋』②・意外な良作デス

 チラ裏の自分語りを延々と続けて前置きが長くなり過ぎたけれど、今回紹介したいゲームは、プレステ2版の『初恋-first kiss-』でアリマス。

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(2005/06/30)
PlayStation2

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 前回、「黒沢は『同級生2』で鳴沢唯を知って、自分が“妹系”のコを意外に好きだということに初めて気づいた」と話したけれど。
 そのことを自覚してからはもう、現実の恋愛でも年下の子にばかり目が向くようになってしまってさぁ。それまでは大人っぽい子ばかり好きになってたのに、引き返せないロ○の道への転落……ってか?
 でもゲームのセカイの中でなら、18歳未満の妹キャラを好きになっても、何も問題ないワケで。

 ギャルゲーって、例の“血の繋がりのない妹”が当たり前のように出てきちゃうけど。って言うより、その種の妹キャラが出て来ないゲームの方が少ないくらいなんじゃないかな。
 ただいくら今は離婚&子連れ再婚が増えてきたとは言え、血の繋がらない妹なんて、現実には滅多に居ないものだよね?
 それにもしキミを「お兄ちゃん」と呼んで慕ってくれる可愛い年下の子が現れたとしても、実は甘えられるだけ甘えて見返りナシの愛情だけ吸い取ろう……って魂胆の、かなり駆け引き上手で強かな小悪魔チャンばかりなのさ。この黒沢が出会ってきた“妹たち”みたいなね。

 愛情から金品まで、スマイル0円でいろんなモノを持って行っちゃうからね、血の繋がらない三次の妹ってヤツは。
 いや、スマイルすら無いままいろいろムシリ取って行っちゃう“血縁有りのリアルな妹”に較べれば、それでも少しはマシなのかも知れないけどね。

 それはともかくとして。可愛い妹って、男にとってはそれだけ魅力なんだろうね。
 だから女の子たちも、自分に気があるらしい男を巧く扱いたければ、「お兄ちゃん」って呼んで甘えるテクを身につけると良いかも。何たって“妹”なら、エッチ無しで思い切り甘えてもOKだしwww。
 血の繋がらない妹って、考えてみるとホントに美味しいポジションなんだよね。
 普段は友達以上に仲良くしながら、「兄妹なのだから」とエロい事は一切ナシで。でもお互いその気になったら、「血は繋がってないし」という事で恋愛も結婚も可なのだからね。


 血の繋がらない妹って、男の立場から見てもメリットがあって、その時の都合で妹にも彼女にもできちゃうワケで。
 普通の女友達以上に仲良くしながら彼女にはしなくても、ホントに恋人にしてエッチしちゃっても、男としても心はそう痛まないでしょ? だからギャルゲーには欠かせないキャラなんだよね、血の繋がらない妹って。

 ところが今回ご紹介する『初恋』って、何と実の妹っぽいコとガチな恋愛が出来ちゃうんだよね。なのにイロイロ規制の厳しいプレステ2からも出されてて、さらにCERO(←家庭用ゲームの映倫みたいなモノ)の審査でも、17歳でも15歳でもなくただの12歳以上推奨で通っちゃってるのだ。
 実はこの『初恋』も、他の多くのプレステ2のギャルゲーと同じように、PC用の18禁のエロゲ移植したものなんだよね。だとしても、それとなく匂わせてる程度とは言え、実の妹とデキちゃうギャルゲーがコンシューマー用で出されてるとは思わなかったデス。

 ぶっちゃけ言うとこの『初恋』は、実際にプレイした人たちがレビューを寄せるサイトでの評価は、かなり低い方なんだ。だからか中古ゲーム市場での相場も安めで、黒沢も480円という値段だけ見て、他のお目当てのゲームを買ったついでに一緒にゲットしたんだけどね。
 でも黒沢個人としてはこのゲーム、大人も楽しめるかなりの良作だと思ったよ。ただ見過ごしにくい穴やアラが幾つもありまして、傑作や神ゲーとはほど遠い存在ではあるんだけどね。
 
 で、次回はその『初恋』の良い点、気になった点について語りたいと思いマス。
 
 

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妹と『初恋』①・血の繋がらない“妹”は好きデスカ?

 まず前提として言っておくけれど、ワタクシこと黒沢一樹は、両親に姉と四人家族で育ったんだ。
 けどソレとは別に、この黒沢には“妹”が三人ほどいたりするのでありマス。それも実の妹ではなく、ギャルゲー&ちょっとHな青少年向けマンガwで定番の、血の繋がらない妹……ってやつが。

 いや、二次好きの人たちの“俺の嫁”みたいな、非実在の脳内だけにいる妹とかじゃないって。みんなリアルに実在する、三次の女の子だし。
 と言っても、別に「親が再婚して云々」とか、「姉の結婚相手の妹」というのでもなくてね。

 人間、長く生きていればイロイロなコとがるものでさ、この黒沢にも、「お兄ちゃんになって!」と言ってきた女のコが三人ほど居たのだ。
 そのうち二人はちっちゃくて可愛い系で、もう一人は身長170cm超かつバスト88cmDカップの、時々地方のミスコンに出たりバイトでモデルをしたりしてるようなコでさ。
 そんなコ達に「ワタシのお兄ちゃんに……」って言われて、「ヤだ!」とか言える筈ナイよね。

 というワケで黒沢には、血縁の無い“妹”がマジで三人いたのだよ。ただそのコらと仲良くしていた時期が被ることはなかったから、「同時に三人」って言うんじゃなくて、「黒沢を“お兄ちゃん”って呼んでくれる血の繋がらない妹が、いつも一人いた」って感じだったけどね。
「なら、その“妹”たちが実在した証拠に画像をupシロ!」とか言われても、相手のプライバシーの問題があるから、それはちょっと無理だけれど。だってその妹たちはみな結婚しちゃってるし、彼女たちの家庭に波風立てたくないし。
 だから「妄想乙」とか言いたいヒトは、お好きにそう言ってて下さいデス。

 ……とまあ、そんなワケで黒沢には、「お兄ちゃん」と呼んでくれる妹(血縁ナシ)が三人もいたのだけれど。
 マンガやゲームでおなじみの“血の繋がらない妹”に憧れているキミ、「この妹ハーレム野郎め!」とかムカついちゃいマスか?
 イヤ、でもこのリアルな血縁ナシの妹っての、現実には絶対オイシイ話ではない。だって妹はあくまでも妹であって、彼女ではないのだかね。

「男女間に友情は成立するか?」という件について触れてしまうと、結論の出ない難題になってしまうから、ここではあえて足を踏み入れないけれど。
 告白してフラれる場合、完全にダメというのとは微妙に違う、遠回しな断られ方があるよね?
 ほら、「ゴメンなさい。恋人として付き合うとか言うのはちょっとムリだけど、これからも良いお友達でいてネ」ってアレだよ。
 こういう巧いフラれ方をした人、キミの周りにも一人や二人はいるのではないかな?
 ま、これってぶっちゃけ「ワタシはアナタの気持ちに応えるつもりはナイけど、アナタはこれからもワタシを好きでいて優しくしてネ」みたいな、女の人にのみ都合の良いお話なんだよね。
 だから当然、オトモダチとは言うものの、実質は相手の子の下僕に近い状態になっちゃいがちなんだよねえ。

 ちょっと前のNHKの連続テレビ小説『おひさま』に、タケオ君っていたじゃん。気は良いのだけれど見かけは冴えない幼なじみで、ヒロインの陽子のことをずっと好きで。けど陽子はそのタケオ君に親切にされつつ、その気持ちに気づかぬフリをして他のイケメン君と結婚しちゃうんだ。それでもタケオ君は陽子が好きで、採れた野菜とかを貢ぎ続けてさ。
 例の告白されて「これからも良いオトモダチで」っていうのは、まあそんな感じで「彼氏にはしないけれど、ずっと手元に置いておいて“ベンリ君”として飼い殺し」ってコトなんだよね。

 ただ、実質は下僕も同然だとしても、建前としては“友達”だからね。甘えて利用するにも、やはり限度ってものがあるワケで。
 例の『おひさま』の陽子とタケオ君みたいなイビツな“友人関係”って、当人同士はそれで良くても、周囲の目もあるし、眉を顰める人達だっているだろうし。
 友人関係って、一応は対等なものだから。彼氏でもないただの“友達”の男に、いつも頼りっ放し、オゴられっ放し……ってワケにはいかないよね。
 でも相手が“お友達”ではなく、“お兄ちゃん”だったらどうだろう?
 これがノープロブレムなんだよな、困った事があったら何でも相談して頼りっ放しで、一緒に遊びに出掛けた先でもいつもオゴらせ続けたって

津軽通信 (新潮文庫)津軽通信 (新潮文庫)
(2004/10)
太宰 治

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 太宰治の『津軽通信』って本に収録されている『チャンス』という作品の中に、こんな一節があってね。

 いま私の傍の辞苑をひらいて見たら、「恋愛」を次の如く定義していた。
性的衝動に基づく男女間の愛情。すなわち、愛する異性と一体になろうとする特殊な性的愛。」
(中略)異性間に於いて恋愛でもなく「愛する」というのは、どんな感情だろう。(中略)よくキザな女が「恋愛抜きの愛情で行きましょうよ。あなたは、あたしのお兄さまになってね」などと言う事があるけれど、あれがつまり、そうであろうか。しかし私の経験に依れば、女があんな事を言う時には、たいてい男がふられているのだと解して間違い無いようである。

 わかるかい? この黒沢を「お兄ちゃん」と呼んでくれていた三人の女の子に、実は黒沢は実質フラれていたのだよ
 ぶっちゃけ言えば「愛情はたっぷりちょーだい、困った時はいっぱい頼りたいし、遊びに連れてってもほしいしオゴっても貰っちゃうけど、エッチとかはナシね?」ってコト。

 もーね、お友達と違って妹との関係って、ホントに一方的に“ギブ”ばかりで、“テイク”なんてまず皆無だから。ま、返って来るモノがあるとすれば、かの「スマイル0円」ってヤツくらいだね。
 で、黒沢の「愛する異性と一体になろうとする性的愛」はと言えば、行き場の無いままずっと宙ぶらりんのままだよ。
 ゲームやマンガみたいに、可愛い誰かに「お兄ちゃん」と呼んでほしいキミたち、それでも“血の繋がらない妹”が欲しいかい?

 自ら与えるだけで、見返りは何も求めない
 もしキミに「ワタシのお兄ちゃんになってネ」と言って甘えて来る女の子が現れたとして、その関係に耐えられるのは、そんな神様みたいな深い愛情の持ち主くらいだから。

 ちなみに太宰は、例の『チャンス』という作品の中でこうも書いているよ。

「愛する」もクソもありゃしない。お兄さまだなんてばからしい。誰がお前のお兄さまになんかなってやるものか

 血の繋がらない“妹”が三人もいた黒沢としては、心の古傷を密かに嘗めながらただ苦笑いするしかないdeath。

 数は少ないと思うけれど、もしこの駄文を読んでくれている女の子がいるとしたら。貴女が「彼氏にする気はないけれど、フッて手放してしまうのも惜しい」という程度の男にコクられた時には、
「これからも良いお友達でいてね」
 ではなく、
「あたしのお兄ちゃんになってね」
 と言いませう

 そうすれば代償はスマイルのみで、後は思い切り甘え、美味しい部分だけ遠慮なくシャブり尽くせるからね
 え、「それはムリ、だって私にはホンモノの兄貴がいるし」って?
 心配ないデス、そんな場合には「ウチの兄ってバカでエッチでイジワルで、もうサイテーって感じなの。だからもし○○サンみたいな優しいお兄ちゃんがいてくれたら……って、ずーっと思ってたの」って、ウルウルさせた瞳で上目遣いにじっと見詰めてあげれば、大抵の男はオチるから。

 ……考えてみれば、黒沢をお兄ちゃんと呼んでくれた“血の繋がりのない妹たち”って、顔は可愛いけど駆け引き上手というか、どの子もかなりの恋愛巧者ばかりだったような気がするよ。
 その“妹たち”は、自分がフリーの時は甘えるだけ甘えるんだけど、本命の彼氏が出来ると黒沢の手元からすぐ離れて行っちゃうんだよねえ
 ま、建前は“兄と妹”なんだから、それは当然と言えば当然の事なんだろうけどさ。けど血縁も何もない赤の他人の“お兄ちゃん”になんて、かなりの好意を持ってなきゃなる筈無いだろ、っての!

 それまでかなり仲良くしてた女の子に、「ワタシのお兄ちゃんになって?」と言われてオーケーする。そこには「兄代わりとして側にいるうちに、もっと親密な関係になれるのでは」みたいな下心が、やはりあるワケで……。
 だって“お兄ちゃん”って、彼氏ではないにしても、ただの友達よりずっと前進、って感じがするし、その後の進展とか男としてはやはり何か期待してしまうよ。
 ま、女の人には「もし好きな男の人に、お前はオレの妹だから……なんて言われたら、フられたんだってすぐ解るよバーカ」って言われちゃいそうだけど。
 でももし年下の可愛い男の子に「ボクのお姉さんになって!」なんて言われて甘えて来られたら、女の人だってやっぱり何か期待しちゃうんじゃないかい?

 それはともかく、例の“血の繋がりのない妹たち”にとって、黒沢はあくまでも彼氏としては不合格な存在でしかなかったようで……。で、「いろいろ大切にしては、他の男の許に去られて」という繰り返しだったよ。
 萌え系のマンガやギャルゲー顔負けに、血の繋がらない妹が三人もいた黒沢のコト、これでも羨ましいデスか?

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女の子に撮られてもらうには

 以前、このブログの写真についての口上書きで、黒沢は「カメラはまだフィルムだった頃には、女の子達も今よりずっと写真に撮られたがった」みたいなコトを話したけれど。
 で、体育祭などで体操着姿の時でも、カメラを持ってると「撮ってー!」って声をかけて来る女子がけっこういた……っての、ホントにマジだから。それも女子の体操着がスパッツなどといった無粋なものではなく、ブルマがデフォだった時代に、だよ。

 で、その女子達が喜んで撮られてくれていた証拠の写真を、黒沢の学生時代の写真の中から少しお見せするね。
 まっ、古い写真ゆえに色調とかオカしいモノもあるけれど、ソコはご愛敬……ってコトで。

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 と言っても、モチロン「カメラさえ持ってれば、ブルマ姿の女子達が撮られたがって寄って来る」ってワケじゃないからね。
 そこはやはり信頼関係と言うか、ある程度の好感度と言うか、「コイツならキレイに撮ってくれて、写真も悪用しないだろう」って安心感みたいなものを、事前に持ってもらえていての上での話だから。
 端的に言えば、「コイツはすごく写真に打ち込んで頑張ってる」って、女子も含めて周囲の誰もが認めるくらいでなきゃダメ……ってコト。
 元々写真で頑張ってるワケでもなく、「ただ女子のブルマ姿を撮る為に、その時だけカメラを持って来たのではアウト」ってコトだよ。

 女の子に「撮られてあげてもいい」って思って貰えるかどうかは、ズバリ写真に賭ける熱意と真剣さだと思う。
 まっ、残念ながら黒沢はイケメンじゃないからさ。カメラを向けた時、相手の女の子が逃げずに笑顔を見せてくれるかどうかに、撮り手のイケてる度合いが関係あるかは、ちょっとわからないけどね。
 ただ黒沢自身は、撮られる相手の女の子の心を動かすのは、撮り手の容姿でなくハートの問題(熱意と真剣さ)と信じてる。

 で、ブルマの体操服姿だけでなくそれ以上のカッコの写真だって、その熱意と真剣さで撮ってきた……って証拠の一端を、少しだけお見せするね。
 ただ黒沢自身は決して巨乳好きではなく、白状すると女子に関しては童顔&チッパイ派なんで、世に多くいるオッパイ星人の男性達はガッカリさせてしまうかも、だけど。 

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 こんな感じで、以前は“生きた花”たちを追いかけて撮り続けていたけれど。何しろ昔は、「目指せ、第二の篠山紀信」だったしね。
 でも今の黒沢はすっかり枯れ果ててしまいまして、まるで現役を引退したご隠居サマのように気ままに、本物の花や空などを主に撮ってマス。

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 デジタル時代の黒沢の撮る写真って、マジでこんな感じでさ。
「黒沢が一番気合いを入れて写真を撮ってたのは、やはり銀塩写真の時代だったなぁ~」って、つくづく思わされる昨今でアリマス。

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懐かしの『同級生2』⑧・『メモリーズオフ』との意外な共通点

 黒沢がおススメしたいようなやや大人向けのゲームの中には、登場人物が死んでしまったり、心が痛む酷い結末が待ち構えていたりする、“泣きゲー”だの“鬱ゲー”だのと呼ばれる種類の作品がありまして。
 今回取り上げている『同級生2』が出た時代には、まだそんな言葉もジャンルも無かったけれど。なのに『同級生2』の個別ルートには、既にその両方の要素が盛り込まれていたりもするのだよ。

 例えば幼なじみの水野友美を助けたのに逆ギレされた後、ムカついた気持ちのまま「勝手にしろ!」と放置しちゃうと、水野サンとはその冷たい関係のまま終わってしまうのさ。
「自然に誤解が解けて、相手の方から謝って来る」とかあり得なくて、あくまでも主人公(プレーヤー)が誤解を解く努力を続けない限り良い結果にはならないんだ。このあたり、現実の人間関係と同じだよね。
 この『同級生2』では、「水野サンが脅されて悩んでいるのを知りながら、あえて放置」という選択も出来るんだ。けどその場合、水野サンは脅迫に屈して、キモオタの変態男の性奴隷状態にされてしまうのだから、誤解され続けのまま以上に心に悪いよ。

 誤解を解かずに放置した場合の結末は、都築こずえの場合はもっと酷くてね。「主人公は強姦魔!」みたいに言い触らされた揚げ句に、周囲の女の子たち全員に嫌われたままで終わってしまうのさ。
 ま、どちらにしてもかなり後味の悪い終わり方になってしまうのだけれど。
 でも現実の人生や恋愛って、このくらい理不尽なものだよね。こういう恋愛の痛みの部分についても避けずにリアルに描写してるのも、この『同級生2』の魅力だと黒沢は思ってる。

 この『同級生2』は、実はパソコン用に開発されたもので、ぶっちゃけ言えば18禁のエロゲだったのさ。でもただのエロと違って、恋愛や生き方についていろいろ考えさせられる部分が多い……ってことで評判になったんだよね。
 この『同級生2』は、エロゲを「いろいろ考えさせられる大人の恋愛ゲーム」に昇格させた、ゲーム史に残る名作なのでアリマス。で、18禁のエロい部分をマイルドにして、セガサターンやプレステなどのコンシューマー用にも移植されてさ。
 黒沢がたまたまプレイしてハマってしまったのは、オリジナルのエロゲ版ではなく、そのセガサターン版の方なんだけどね。

 でも黒沢は、この拙文を読んでくれたキミにも「ぜひ『同級生2』をやってみて!」と勧めるつもりはないんだ。
 だってこの種の古い恋愛ゲームにありがちな事だけれど、プレイしていて主人公の言動に抵抗を感じる部分が少なくないからね。
 ズバリ言うとDQN系なんだよね、プレーヤーがゲームの中でなりきらなければならない主人公って。勉強は駄目だけれど喧嘩は強くて、不真面目でいつも悪ふざけしてばかりしていて、美人の女教師や可愛い同級生の女子にはセクハラまがいのエロい言動ばかりして……と言えば、何となく想像がつくかな。
 このゲームが作られた頃って、『ビーバップハイスクール』や『工業哀歌バレーボーイズ』みたいなのが大人気だったような、まだヤンキーが大手を振って生きていた時代だったから。
 と言うか、ゲームの作り手自身が「学校では校内暴力が当たり前にあって、番長なんて存在もまだ残っていた」時代に育っているワケで。

 何しろセクハラだの、ジェンダーだの、男女共同参画だのといった言葉どころか、そういう発想さえ無かった時代の作品だからさ。ゲームの主人公も、もう男の本能モロ出し……って感じで行動してるワケね。
 うん、『デザイア』とか『野々村病院の人々』とか、昔のアドベンチャーゲームの主人公って、大抵そんな感じのノリだね。プレステで出されたKIDの名作『メモリーズオフ』シリーズでさえ、初代の主人公智也はちょっとDQN系の臭いがするし。
 まだ「不良=カッコイイ」っていう時代だったんだよねえ、二十世紀の末期って。

メモリーズオフ(通常版)メモリーズオフ(通常版)
(2008/05/29)
Sony PSP

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 ま、「粗暴な不良=実は男気のある仲間想いの良いヤツ」って構図は、二十一世紀の今も根強く生きてるんだけどね。テレビに書いた作品が何度も映画化され、テレビ連続小説にも起用された大人気の脚本家K・K氏の作品だって、元DQN系に対する優しい眼差しwwwwが、黒沢には随所に見え隠れしてるように思えるよ。
 それだけに『同級生2』に限らず、一昔以上前の古めのギャルゲーって、「バカで悪ふざけが好きでスケベで、でも喧嘩は強くて」っていう、昔の少年マンガの主人公みたいなキャラになりきってプレイしなければならないものが少なくなくてさ。だからDQN系やヤンキーに共感出来ない人には、ちょっとツラいところがあると思う。
 実はその点は、黒沢もかなり苦痛に感じたよ。

 あと、古いゲームだけに操作性が悪くて、今のゲームと較べて不便に感じる部分もかなり多いし。
 例えばオートプレイの機能すら無いんで、台詞ごとにいちいち“ページ送り”のボタンを押さなきゃならないんだよ。だから頻繁にそのページ送りボタンを押すのに忙しくて、ストーリーに集中し辛くてさ。
 ただ当時すでに大人で、イタい恋愛も幾つか経験していた黒沢も唸らせた古典的名作ゲームwwwということで、まず最初に取り上げて紹介させて貰ったのでありマス。
 その頃の恋愛ゲームと言うと、『ときメモ』や『センチメンタル・グラフィティ』みたいな感じでさ。
 どちらも確かに巧く作ってはあったけれど、「所詮はゲームだよな」って言うか、実際の恋愛とはかけ離れた部分が随所に感じられて、黒沢としては「ハマる」というところまではいけなかったよ。
 けどこの『同級生2』には、中身の深さに見事にハマってしまったのだ。
 だからあえてお勧めはしないけれど、この拙文で少しでも興味を持ってくれた誰かが、「主人公のDQN系っぽい言動」や「快適とは言い難い操作性」も承知の上で「試しにやってみよう」という気持ちになってくれたなら、黒沢としては無上の喜びでありマス。
 かなり古いゲームだけに、某ハード○フや中古ゲームショップなどの片隅で運良く見つけられれば、まあ百円とか二百円程度で転がっていると思うから、もし宜しければ……というコトで。

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(1997/07/11)
SEGA SATURN

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 黒沢がプレイしたのはセガサターン版(18歳以上推奨)だけれど、『同級生2』にはプレステ版もあるんで、プレイしてみるならプレステ2でも遊べるプレステ版の方が敷居は低いかな?
 ただ残念ながら、セガサターン版に比べてプレステ版は画質が明らかに悪いよ。それに「パンチラすら不可」とか、初代プレステは規制も色々キビシイからね。
 で、セガではOKだった表現が、プレステではNGになっていたりする場面も少なくなくて、内容もオリジナルから離れてかなり物足りなくなっている気がする。
 黒沢はまずセガサターン版でハマって、それで興味を持ってプレステ版もやってみたのだけれど、あまりの劣化ぶりにウンザリして、プレステ版は一人もクリアせずに、今も放置したままだったりしマス。
 だから「家の押入の奥にまだセガのハードがある」とか、あるいは「中古ゲーム店にセガサターン本体も転がっていた」なら、是非セガサターン版でやってみてほしいな。
 この『同級生2』は、さらにスーパーファミコンにも移植されてSFC版も出されているようだけど。ただセガのと比べたプレステ版の劣化ぶりを考えると、恐ろし過ぎてちょっと手を出す気になれないかな。

 と、懐かしの『同級生2』について、自分でも呆れるほど長々と語ってしまいマシタ。
 その中で「コレをプレイしたおかげで、実は黒沢は妹系が好きらしいと気付いた」と触れた件の繋がりで、次にゲームと恋愛について話す時には、“”について語ってみたいと思ってマス。
 そうデス、そんな身内がいない男子の憧れや妄想をひどく掻き立てる反面、実際に家族にいる男子にとっては生意気で憎たらしくて、「お買い上げ後は返品不可の条件付きで、一日も早く誰かに貰っていってほしい存在でしかない」という、ある意味家庭内で最強の生き物“妹”デス、death。

 ……ヤバい。幻聴かな、続きを話す前からもう皆からの罵声が脳内に聞こえてくるよ。
おい黒沢、テメーは話が長過ぎだ! 次は三行でな?
 ゴメンよ、それは無理デス。

 黒沢って国民に痛みだけ与えながら、我が日本のマゾ国民たちにナゼか今も人気の某元総理のように「具体的な説明&丁寧な説得抜きで、自分が決めたことだけ押しつける」のって、どうしても苦手なんだよねえ。
 黒沢の話に共感して賛成して貰えなくたって、別にそれは構わないんだ。だって考え方や感じ方や好みは、それこそ「人それぞれ」ってやつだからね。
 って言うより、「人はみな同じで共感し合える筈」って思う人の存在の方が、黒沢はむしろ気持ちワルよ。
 ただ黒沢の考えに反対だとしても、「なぜ黒沢がそう考えるのかだけは、ちゃんとわかってほしい」って思うんだよね。

 大切なのはただ結論ではなく、その答えに至るまでの理由だと思う。
 それを三行とか百四十字以内に書くなんて、黒沢にはとても無理デス。
 て゜、ついムダに長くなっちゃうんだよ、黒沢の話って。
 それでも「共感はしねーけど、まあ話ぐらいは聞いてやろうじゃねーか」という心優しい寛大な人がいらしたら、「こいつアホだな」と片頬に憫笑を浮かべつつ、次回の与太話にもどうぞおつき合い下さいまし。

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懐かしの『同級生2』⑦・ギャルゲーはオタにはキケン!

 ここまで黒沢は、世の中から偏見の目で見られがちなギャルゲーを褒め続けてきたけれど。
 ただギャルゲーも玉石混淆で、萌え豚でなければまともにやる気になれないような、世の中の人達が想像している通りのクソゲーも少なくないのも事実デス。「こんなコト、現実には絶対あり得ねーだろ」って、バカでもわかるようなヒドい設定やストーリーのゴミみたいなやつがね。
 けど腹が立つようなクソな駄作があるのは、小説やマンガやドラマや映画だって同だから。試しにやってみたゲームがたまたまクソだったってだけで、「ほら、だからギャルゲーなんてクダらねーんだよ」みたいに思わないでほしいよ。
 で、実際に恋愛経験もある大人がやるに値するような、「月並みな小説やマンガより絶対面白いゾ!」ってゲームを、これから黒沢なりに紹介してみよう……と思ったのが、この駄文を書き始めた動機なんだけどね。


 ちなみに黒沢は元々“本の虫”と言うか、活字中毒の読書大好きインドア人間だったんだ。けど、ある程度の年齢になってからマンガも読んでみると、「確かにバカみたいなのが多いけど、小説に負けないイイ話もけっこうあるじゃん」って感じで。
 と言うか、「バカみたいな話」なら、小説にだって掃いて捨てるほどあるしね。同じ他愛もない話でも「絵で描かれてるとお子ちゃま向きで、文章で書いてあれば格上」とか、絶対ナイと思うし。
 だから今では、マンガも創作物として小説と同格と思ってるし、黒沢の本棚にはコミックスもいっぱい並んでるよ。
 という具合に、黒沢は「小さな頃には活字の本ばかり読んでいた→大人になってからマンガも読み、ゲームもするようになる」と、普通の人とまるで逆コースを辿ってきたのでアリマス。
 と言うワケで、黒沢の心に残った大人の鑑賞にも耐えるコミックスも、ゲームと併せて紹介したいと思っておりマス。

 けど「ギャルゲーのターゲット」と普通思われがちな“年齢=彼女いない歴”の男子諸君は、恋愛ゲームは心に害があると言うか、むしろやらない方が良いと思うね。
 だって「現実には絶対いねーよ!」ってキャラが、ギャルゲーにはごく当たり前に定番として出てきたりするから
 例えば「毎朝起こしに来てくれる、可愛くて面倒見の良い幼なじみ」とか。
 或いは「自分を慕ってくれている、血の繋がっていない妹」とか。
 あー、そうそう。流行りの“ツンデレ”ってのも、実際にはまず存在しないよね。もしそれらしいのが居るとしても、せいぜい「ツンはあってもデレはない、ただのワガママ女」くらいでさ。

 まっ、ゲームに限らず青少年向けの創作物に、そうした「実際にはあり得ない男の願望」が多分に盛り込まれているのは、ちょっとエッチな恋愛マンガwやラノベやアニメだってみな同じだけどね。
 容姿も性格も素晴らしく良いハイスペックの美少女が、ナゼかまだ彼氏すらいたコトの無い処女(キスさえ未経験)で、しかも「何の見返りも求めず、特に取り柄もナイ主人公にひたすら尽くしてくれる」とか、「主人公が他の女の子を選んでも恨まれず、後腐れも残らない」とかの、男にのみ都合の良いあり得ない話が、世のマンガにもラノベにもいっぱい溢れてるけどさ。

 ただゲームの場合、リアル感と言うかストーリーへの引き込まれ方が、マンガやラノベとは桁が違うんだよ。
 だってゲームではプレーヤーであるキミが主人公で、登場する女の子たちはみなキミに語りかけてくれんだよ? それも声優さんの、超可愛いリアルヴォイス付きでね。
 そして「何人もいる女の子の中から誰を選ぶか?」も、「重要な場面でどう行動するか?」も、全部キミの判断と選択にかかってくわけでさ。

 マンガやラノベなどの紙媒体は、当然のことながら音声も効果音もBGMも無いからさ。だから読者が主人公になりきるには、それなりの想像力が要求されるんだよね。さらに絵が動いて声や音もついてるアニメでさえ、行動の選択権が無いから背後霊のようにただ主人公がどうするかを見ているしか出来ないワケでさ。
 けどゲームは、自分が主人公としてストーリーの中に入って行けるんだよ。そして重要な決断を下して、その後の運命も変えられるんだ。
 こんなコト、どんなリアルな小説やマンガやドラマや映画にも出来ないよ?
 だからゲームって、「主人公=自分」って感覚が、他のジャンルよりものすごく強いんだ。
 そしてそのゲームのセカイには、男の願望に沿った理想的すぎる(男に都合良すぎ、トモ言フ)ヒロインたちが、ごく当たり前に出て来ちゃうからさ。
 だから「彼女いない歴=実年齢」のままギャルゲーに慣れちゃうと、リアルな女子との現実の恋愛なんてまず無理になっちゃうよ。

 恋愛ゲームの結末には、ハッピーエンドだけでなくイタいバッドエンドも待ち構えているよ。でもゲームに出て来るヒロイン達は、男の願望に沿った理想的すぎるのが多いからさ。
 現実に生きているリアルな女の子は、見返りは自分が尽くした以上に求めるものだし、心理的な駆け引きにも長けていて裏表もあって当たり前、そして隙を見せれば浮気もするしと、中身は男が思ってるより遙かにドロドロだったりするからね。
 だから現実の恋愛を経験して、生身の女の子の魅力と黒い部分の両面を知る前に恋愛ゲームばかりやり過ぎちゃうと、ギャルゲーのセカイから還って来られなくなっちゃうよ、マジで。
 だからこそ黒沢は思うんだ、ギャルゲーこそ生身の女の子とも付き合って、現実に恋愛もして「コレは実際にはあり得ないな」って部分もちゃんと区別できる人が楽しむものなんじゃないかな……って。

 ほら、アダルトビデオだって経験アリの人が観るのと、ドーテー君が観るのでは、意味や受け取り方がかなり違ってくるでしょ?
 経験者なら「あ、コレは演技だナ」とか、「こんなプレイはビッチしかしねーし、実際にフツーのコにヤったら引かれるダロ」みたいなのもわかった上で楽しんで見るけどさ。でももしドーテー君が自分の初体験の時のテキストのつもりでAVを観て、「Hってこーするモンなんだ」と思い込んで、彼女との初エッチの時に実践しちゃったら、トンデモナイ事になっちゃうでしょ?
 ギャルゲーと実際の恋愛の関係も、ま、そんな感じと理解して下サイ。
 プロの演技やビッチ以外しないようなプレイが見抜けないドーテー君に、アダルトビデオを観て「これがエッチだ!」と思われたらヤバいけれど、ある程度の経験者が観れば「このプレイはナイけど、あーゆー愛撫の仕方はアリかも」みたいに参考になったりするよね。
 だから「ギャルゲーは、実際に恋愛の経験がある人こそ楽しめる」って、黒沢は思ってるんだ。
 だって黒沢自身、二十歳を過ぎて複数の女のコとも付き合った後で、ゲームのセカイにも足を踏み入れたんだしね。

 ぶっちゃけ言っちゃうと、実際のギャルゲーには明らかに「恋愛経験ゼロのオタ向け」と言うか、「こんなの、実際には絶対あり得ねーよッ!」って怒りたくなっちゃうよーな、オトコの願望のカタマリみたいな作品が少なくないデス。
 けどそんな中でも、出来の良いものはそうした「オトコにのみ都合の良い」部分はけっこう控えめで、三角関係のもつれや修羅場など、実際の恋愛のイタい部分やドロドロな部分もかなりリアルに再現されていたりするよ。

 だってマンガだけでなく小説でも、クダラない作品って実際にはかなりあるじゃん?
 文章やストーリーよりキャラと萌え絵のイラストが勝負みたいなラノベの質については、あえてどうこう言わないよ。でも挿し絵ナシで一応“ブンガク”に分類されてるハードカバー本にだって、後世に残すのが恥ずかしいような駄作は幾らもあるもんね。
 例えば名前を言えば知らない人など殆どいないWセンセイの“恋愛小説”なんて、実際は「大人が人前で堂々と読める、文学を装ったエロ小説」ってのが大ヒットの理由だし。
 ギャルゲーもソレと同じで、クダラない駄作もいろいろあるけれど、大人のプレイにも耐える、人を感動させる良いモノだって間違いなくあるんだよ。
 で、黒沢が心を動かされたゲーム(とマンガ)を、これから順次取り上げて行こうと思っておりマス。

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懐かしの『同級生2』⑥・『いちご100%』と『恋愛ラボ』そして『ふぁいなる・あぷろーち』

 小説やマンガを読んでいてさ、最初は面白いと思ってすごく熱心に読んでいたのに、主人公が恋する相手が絞られて来たら急に気持ちが醒めちゃって、読み続ける気が無くなった……って経験、キミにも無いかなあ?
 黒沢はそーゆーコトが度々あってね、例えば河下水稀さんの『いちご100%』とか、宮原るりさんの恋愛ラボ』とか。
 誤解の無いようにまず言っておくけれど、黒沢は河下水稀さんも宮原るりさんも大好きだよ。もう、ネットで予め調べて、コミックスの新刊は出た当日に書店に行って買うくらいに。
 けどそれだけに、大好きなキャラが黒沢から見てヘンなヤツの方とくっつきそうになると、メチャ腹が立っちゃうんだよねぇ。「何でコッチを選ばないで、こんなヤツ寄りになるのかなぁ?」って。

いちご100% 1 (ジャンプ・コミックス)いちご100% 1 (ジャンプ・コミックス)
(2002/08/02)
河下 水希

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『いちご100%』は有名だから、知っている人も多いと思う。けどあえて概略を言うと、真中というヘタレ男が、東城綾、西野つかさ、北大路さつき、南戸唯の四人の美少女の間で、フラフラ、よろよろする……といったお話なんだ。
 で、その四人のヒロインたちを黒沢から見ると、「西野さんこそ理想そのもの、でもあまりに完璧過ぎて、長く一緒に居たら気疲れしてしまいそう。実際に彼女にするなら、やはり一番気が合う北大路さんでしょ」って感じでさ。あと、南戸唯は「どーでもイイ」って感じで、東城綾に至っては「ウザ過ぎ、消えてくれ」くらいに思ってた。
『いちご100%』のファンには、東城綾を熱烈に支持してる方々が数多くいることも承知してマス。その人達にはあらかじめ「ゴメンナサイ」って土下座して謝っちゃうしかないけれど、黒沢には「鬱陶しい、面倒くさいオンナ」としか思えなかったよ。

 わかってマス、東城綾みたいに内気で思ってるコトもなかなか言えないで、でも心の中ではイロイロ思ってて、「このツラい気持ちを、どうかわかって……」と主人公を遠くからジトっと眺めているようなタイプを「女らしくて、いじらしくて可愛らしい」と思う男子が大勢居ることくらい。
 けどね。
 ズバリ言っちゃうけど、この東城綾って“察してチャン”そのものだから。そしてその察してチャン的態度を「女らしくて可愛い」と思えるとしたら、それはキミにリアルな恋愛体験が少ないからだよ。
 だってさ、恋愛も含めて物事って、ただ思ってるだけじゃ、どうにもならないんだよ遠くから「好き、好きなの……」って、じっと相手に念wを送ってるだけじゃダメなんだ。

 物事って、何らかのアクションを起こさなきゃ動かないものだし、恋愛だってそうだよ。好きなら好きで、勇気を出して思い切って自分からアピってかなきゃ、状況は何も変わらないって。
「好きで遠くから想い続けてたら、相手が気持ちに気付いてくれて、しかも自分を好きになってくれて告ってくれて……」なんて、小中学生向けの少女マンガのセカイだけだから。
 気持ちってものはさ、現実には「ちゃんと言わなきゃ、伝わらない」ものなんだよ。だって人間には、テレパシーなんて無いんだからさ。
 よく「共感力が大切」とか「空気を読め」とか言われるけれど、それにだって限界アリマス、ってば。

 なのに相手にちゃんと言わないで、自分で勝手に我慢した挙げ句に、不満をつのらせて「何てわかってくれないの!」ってブチ切れて喧嘩になるパターンが、現実の恋愛では何と多いことか……。
「気持ちは相手にちゃんと伝える」って努力をせず、普段はイイ顔して「ワタシは平気だから」みたいに振る舞っててて、けど心の中ではモヤモヤをいっぱい抱えてる察してチャンって、リアルな恋愛ではマジで地雷女レベルに厄介だよ。
 だから『いちご100%』の北大路さつきや西野つかさは、心から「いいナ」って思えたよ。だって自分の意志や思ってるコトを、ちゃんと伝えてくれるからね。そして東城綾は、黒沢的にはかまってチャンのウザい地雷女……というコトで。

 まっ、西野つかさは女の子として理想的に描かれ過ぎているし、彼女が目指すところも高いんで、「実際にもしこんな彼女が居たら、釣り合うだけの男になれるよう頑張らなきゃ……ってプレッシャーがキツそうだな」とも思ったけどね。
 その分、気も話も合うし元気でフレンドリーな北大路さつきの方が、「長く付き合うなら絶対このコ!」って思っちゃったけどね。
 恋愛関係では辛い事も含めてイロイロあって、すっかりヨゴレた大人になってしまった黒沢としては、「女子としては①が西野つかさで②が北大路さつき、でも付き合うなら①が北大路さつきで②が西野つかさで、東城綾だけは絶対あり得ない」ってのが、黒沢の『いちご100%』の各ヒロイン評なのでアリマス。

 けど、『いちご100%』のメインヒロインは、その“察してチャン”の東城綾なんだよ。途中からはともかく、少なくとも最初の設定ではね。
 主人公の真中は最初、西野つかさを「好きだ!」って思って告るんだけど、実はそれは勘違いで、彼がホントに恋した相手は東城綾だったんだ。そして告った行きがかり上、勘違いに気付いた後も真中は西野つかさと付き合い続けるのだけど、東城綾はその後もずっと、密かに真中を想ってて……。
 その設定や経緯を見れば、「結局本命は東城で、やがて誤解が解け西野とは別れて、東城とくっつく事になるんだな」って思っちゃうじゃん。小説やマンガをそれなりに読み慣れていて、ストーリーの先ヨミもある程度できちゃう人なら、特にね。

『いちご100%』って、タテマエでは「東・西・南・北、四人の美少女の“真ん中”でフラフラするヘタレ主人公」って設定なんだけど、実際には「ホントに好きだった東城」と「勘違いで告白して付き合うコトになってしまった西野」の、この“東西”の間でフラついてる……って感じなんだ。
 だから途中から参戦してきた北大路さつきが、噛ませ犬と言うか当て馬と言うか、ずっと損な立場に置かれて冷たい扱いを受け続けていたのは、まあ仕方ないと思ってたけどさ。
 それでも自分の実体験からも「リアルに長く付き合って行きたいなら、こーゆータイプの子が間違いなく一番なんだけどな」って思ってただけに、北大路さつきがつれない扱いを受け続けるの、読んでいて辛かったデス。

 で、残る本命の東城と対抗の西野を比べると、黒沢の見るところでは「西野=理想の憧れの美少女、東城=察してチャンの面倒くさくてウザい女」だったから。
 けど初期設定やストーリーの流れを考えれば考えるほど、「西野とは別れて、本来好きだった東城とくっつく」という結末しか見えなくなっちゃってさ。
 しかもストーリーが進むにつれて、西野は主人公を置き去りにするようにして、自分の夢を追いかけて、主人公の手の届かないような高いところにどんどん登って行っちゃうんだよ?
 そーゆーのを見るにつけ、「コレって、やはり後の別れに至る伏線だよなぁ」という予感が強くなってさ。

 でも察してチャンでジメっとした東城と違って、西野ってホント良いコなんだよ。そして西野を「良いコだよナ」って思えば思う程、その先を読み進めるのが辛くなっちゃってさ。
 だって「アホ主人公が良いコをフッて、ウザい女とくっついてメデタシ、メデタシ」なんて結末、あえて見たいと思わないもの。
 だから『いちご100%』全19巻のうち、黒沢は10巻めまでしか読めなかったよ。
 ただ、つい最近になってネットの情報でたまたま知ったのだけど、実際の結末は“大人の事情”やら何やらで、ある意味予想外だったようだけどね。で、この『いちご100%』の読んでいなかった後半の部分を、近いうちに読んでみようと改めて思ってマス。


恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス)
(2008/03/07)
宮原 るり

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 あと、宮原るりさんの『恋愛ラボ』も似たような感じで、途中から読めなくなっちゃってマス。
 主人公のリコについては、まあ「どーでもいい」って感じで。元気な良い子なのはわかるけど、負けずギライで見栄っ張り(勝ち気?)な女の子って、黒沢はどーもあまり好きになれないないんで。
 でもこのリコの親友のマキさん、イロイロ世間からズレたヘンな子なんだけれど、すっごく可愛くて良いコでさー。
 ただね、このマキさんに絡んでくるヤンって男が、極め付きの厭な野郎なんだよ。
 平たく言えば、無愛想で皮肉っぽい屁理屈屋という感じかな。まあ顔は良いから、女子はある程度「クールでステキ!」って支持するだろうけど、同性の男から見れば、十人中九人は「好感持てねぇ~」ってヤツだよ。
 そして話の流れで行くと、この可愛くて良いコのマキさんが、何かこのヤな野郎のヤンとくっつきそうな予感がしてさ。少女マンガによくある、「最初は険悪な仲→でもナゼか気になる→気がついたらスキ(ハァト)」ってパターンで。
 一方、主人公のマキのお相手になりそうなサトシくんの方は、誰から見ても良いヤツの好青年でさ。
 それだけに「何なんだよ、この扱いの差はッ!」って、腹が立ってならないんだよ。

 例に挙げた『いちご100%』や『恋愛ラボ』だけでなく、男女にかかわらず「好感を持ってたキャラが、厭なヤツとカップリングされると、そのストーリーに対する気持ちが一気に醒めてしまう」ってこと、けっこう無いかなあ?
 何しろ黒沢は、好みや価値観がフツーとズレてることが多いらしいから、小説やマンガを読んだりドラマや映画を見たりしていて、「何でA美でなくB絵とくっついちまうんだよッ」って腹が立っちゃうコト、少なくないんだよねえ。
 そしてアプローチをかける相手を誰にするかだけでなく、主人公の行動面でも不満がいろいろ出てきて、イラっとしてきたりしてさ。「ソコで何でそんなコトしちゃうかな、もっと別のやり方があるのに」みたいな。

 その点、アドベンチャー系のゲームはイイよ。仲良くする相手も、そしてどう行動するかも自分で決められるからね。物語の進行を傍からただ眺めているしかない他の創作物と違って、ゲームは自分が主人公になってストーリーを動かして行けるんだ。
 無論その結果も自分に返って来て、目も当てられないバッド・エンドになっても、それは“自己責任”ってコトで。
 でもそれだけに、自分の選択の結果に対するハラハラ感は、作者の作った一本道のストーリーを追ってるだけの小説やマンガなどよりずっと強いよ。
 もちろん幾つもある選択肢やその結果も、所詮は制作者が組み上げたプログラムの中でのコトでしか無いよ。「ゲームでは、自分が主人公として行動できる」というのも、お釈迦様の掌の上の悟空レベルの錯覚に過ぎないんだけどさ。
 でも「メインヒロインのA美がキライなタイプだったら、自分好みの脇役のB絵をヒロインにした物語に変えられちゃう」っての、やはり小説やドラマなどには無いスゴい魅力だと思う。


φなる・あぷろーち (プリンセスソフトコレクション)φなる・あぷろーち (プリンセスソフトコレクション)
(2006/03/02)
PlayStation2

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 いつかまた詳しく紹介するつもりだけど、『ふぁいなる・あぷろーち』ってゲームがあってね。コレには五人のヒロインが出てくるのだけど、黒沢は押し掛け嫁wの益田西守歌(しずか)のルートにしか進む気になれなかったよ。
 って言うか、他の四人については「この女にわざわざ手を出す理由がワカラン」あるいは「この子に手を出しちゃ、人としてマズいだろ」って感じでね。
 で、黒沢はその益田西守歌ルートだけで『ふぁいなる・あぷろーち』を終えて、もうそれ以上やってないんだ。
 と言っても、決してつまらなくて放り出したのではないよ。益田西守歌とのグッド・エンドだけでもう充分満足……って感じでゲームを終えたんだ。
 さらに言えば、続けて他の子とのルートをプレイしたら、益田西守歌とのエンディングの余韻をブチ壊しにしてしまうような気もして、それ以上続ける気になれなかったんだ。
 他のキャラについては「興味ナシ」か「個人的にはムリ」でも、自分の好みにバッチリ合う子が一人でもいれば、恋愛ゲームってそれでかなり満足出来ちゃうんだよね
 まっ、『ふぁいなる・あぷろーち』で「益田西守歌しかあり得ねーだろ」って思ったのは、あくまでも黒沢個人の価値観の問題であってさ。だからその人の好み次第で、「自分の妹」やら「親代わりの従兄の彼女」やら「婚約者のいるお嬢サマ」やら、あるいは「ちょっと素っ気ない幼なじみ」といった他のキャラを振り向かせてみるのもアリだろうし。

『ふぁいなる・あぷろーち』に限らず、恋愛ゲームのヒロインと言うか、一つの作品の中で選べる相手は5~6人というのが大半だね。ま、中には「選べるお相手は十数人」なんて恐ろしいゲームもあるにはあるけれど、ソレは割と特殊な例だから脇に置いておくとして。
 言い換えれば、恋愛ゲームはたった一本で、その気になれば「違うタイプの女の子との“恋愛”を5~6回体験できてしまう」というワケ。
 タイプの違う5人を越える女の子との恋愛なんて、実人生ではそう体験できるものではないよね。それを考えると、ギャルゲーってなかなかスゴいのではないかと思うよ。
 しかも実際の恋愛では、失恋すると精神的なダメージは想像を絶するものがあって、仕事や勉強にも重大な影響が出たりするよね。下手をすれば、生きて行く気力さえ無くなったりするし。
 でもゲームでの“失恋”なら大丈夫、バッド・エンドになってしまった瞬間は心にズーンと来るけれど、一晩寝ればまた元気に学校や職場に行から。
 だから黒沢はギャルゲー未体験の人にこそ、「頭から馬鹿にしないで、試しに一度やってみたら?」って言いたいんだ。

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懐かしの『同級生2』⑤・望月花梨さんを知ってますか?

 そうそう、プレイしてみて初めて気付かされたことと言えば。
「黒沢は妹系の子に意外に弱いらしい」ってコトにも、『同級生2』のせいで気付かされてしまったよ。
 高校を卒業するまで、黒沢は年下の女の子に目を向けたことが殆ど無くてさ。年下っていうだけで、何かガキくさく感じて、女として意識できなかったんだよねえ。
 だから好きになるのはたいてい同級生で、年上の女の人に憧れる事も少なくなかったよ。
 けれど『同級生2』で、妹的ポジションの鳴沢唯に接してみて、「妹、いーじゃん、可愛いじゃん」なーんて思ってしまったのでアリマス。
 そのせいかどうかは解らないけれど、以後の実際の恋愛でも、年下の女の子を好きになる事が妙に多くなってしまってさ。
 まっ、実際はそれまで自分でも気付いてなかっただけで、黒沢の心の中のどこかに「年下のコも好き!」みたいな部分もあったんだとは思うけど。


 ただ黒沢がこの『同級生2』でまず最初に攻略相手に選んだのは、その可愛い妹の鳴沢唯でも、年上のお姉サマ方でもなく、サバサバした少年のような同級生篠原いずみなのでアリマシタ。
 現実の恋愛ではさ、好きなタイプと実際に付き合うことになるタイプって、案外違っていたりするものではないかな?
「好きなタイプは?」って聞かれたら、黒沢も迷わず「可愛くて女らしい子」って答えちゃうよ。けど実際に付き合うに至った女の子と言うと、たいていソレとは全然違う、元気でフレンドリーなサバサバ系の女の子ばかりでさ。
 ちょうど『同級生2』で、いざ付き合うとなると、一番可愛い鳴沢唯ではなく篠原いずみを選んでしまったようにね。

 ギャルゲーと侮るなかれ。たかが恋愛ゲームの中であっても、人ってホント実際の恋愛の時と同じ行動を取りがちだから。嘘だと思うなら、騙されたと思って一度ギャルゲーをやってみてほしい。
 そしてその中で「主人公として行動する自分」をじっくり眺めてみると、実際の恋愛での自分の行動パターンや欠点が、意外なくらい良くわかったりするから。
 だからこそ黒沢は、「リアルな恋愛もしているんだけれど、ナゼかうまく行かない」というリア充未満の人にこそ、恋愛ゲームを勧めたいんだ。ギャルゲーを実年齢=彼女いない歴のキモオタ君だけのモノにしてるのは、絶対もったいない思う。
 実際の恋愛の時にはさ、テンパっちゃって自分自身も相手のことも見えてないものじゃん。けどモニターの向こうのセカイでの模擬恋愛なら、第三者を見るように冷静に、自分の行動パターンや弱点が分析できるから。

 恋愛って、そりゃあ両想いのハッピーエンドに終わるに越したことはないけれど。でも三次でのリアルな恋愛でも、うまく行った時より失恋の方が学ぶものや得るものは多いのではないかな?
 失恋は確かに辛いさ。この黒沢だって、フられて生きて行くのがマジでイヤになった事だって、一度や二度ではないからね。
 けど失恋する度に、学んで賢くなる部分が確かにあるんだよ。「自分のここが悪かった」とか、「顔の可愛さと性根の悪さは、ここまで別モノなんだ」とか、「あの時のあの態度は、浮気してる……ってサインだったんだな」とか。
 例えばさ、失恋とか一度もした事が無く、初恋の相手とそのまま結婚できれば、それはすごく幸せなことなんだろうと思う。
 でもそういう恋の痛みをまるで知らない男と、その辛さや苦さをよく知る男とでは、人としての深みや味が違ってくるのではないかと思うのだけれど、これは何度もフラれてきた黒沢の僻みかな?

 今はもう描いていないようだけれど、黒沢は望月花梨さんって漫画家さんがものすごく好きでさ。
 その望月花梨さんの『傷あと』という作品は、こんな言葉で締めくくられているんだ。

     器用に何か生きられない 
      …あたしはこの先も

 きっと生傷の絶えない
 人生を歩んで行くんだろうなあ

 …そんな
 見当違いな事を
 ぼんやり考えながら
 涙が止まらないのでした

 だけどあたしは
 その傷跡達を
 愛することが出来ます

 なぜならそれは
 疎ましくていとおしい
 あたし自身なのだから

 好きだなあ、この言葉。
 平成11年の作品だから、描かれたのはもう一昔以上も前……ってことになるよね。でも黒沢は、年に何度かゆっくり味わいながら読み返しているよ。

 その『傷あと』の中で主人公の竜田佐保は、高校の友達にこうも言うんだ。
「…まあ、あたしも伊達に17年生きてないっつーの? 傷付いたり失敗したりして色々学習してる訳よ」
 確かにその通りでさ、恋愛に限らず生きて行く上で学ぶ事って、成功より失敗の中の方がずっと多くあるような気がするよ。

 ……とは言うものの、失恋するとやっぱり心が痛いわなwww。その恋に本気であればあったほど、それこそ死にたくなるくらい辛いよね。
 けどゲームのセカイでの“失恋”だったら、実際の恋愛でバッド・エンドを出した時とは心の痛みが全然違うからね。
 だから黒沢は、リアルな恋愛で苦戦している人にこそ、恋愛アドベンチャー・ゲームをお勧めしたいのだよ。「ギャルゲーなんて、生身のオンナに一生縁のないキモオタがやるモンだろーが」なんて偏見を捨てて、騙されたと思って一度試してみて
よ。 

 小説やマンガやドラマや映画ではさ、ストーリーは“一本道”っつーか、主人公が恋する相手もその結末もすべて決まっているよね。その話の途中がどんなに波乱に満ちていたとしても、読者(観客)は結局は傍観者でしかないワケで。
 けどアドベンチャー・ゲームでは、主人公はキミ自身だから。そして現実の人生と同じように、幾つもの“運命の分かれ道”と、それぞれ違った結末が待ち受けているんだ。
 主人公であるキミが好きになれる相手も、年上に年下、幼なじみにオドオド系や強気系など色々で、結果もそれぞれの相手ごとのハッピーエンドだけでなく、イタい失恋(バッド・エンド)が待っていたりもするし。
 そう、恋に堕ちる相手も含めて、この「主人公の行動を自分で選べる」ってのが、他の創作物には無いゲームの魅力なんだよね。そして主人公の行動を選ぶ時の緊張感や、その後の「この選択、間違って無かったかなぁ?」っていうドキドキ感も、ゲームでしか味わえないし。
 その面白さを知ってしまうとね、恋する相手も次の行動も選べなければ、ハッピーエンドか悲恋に終わるかも既に決まってしまってるフツーの創作物(小説やマンガやドラマや映画)の主人公たちって、「何て不自由なんだろう」って思っちゃうよ。

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望月 花梨

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