空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

ピンクのチューリップ

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 何故かピンクが好き、と昨日書きましたが、チューリップもやはりピンクを選んで買ってしまいます。
 赤やオレンジ色などは大して好きでもないのですが、ピンクにはどうしても目を惹かれてしまうのです。

 でも、ピンクが好きな男と言うのは、世界的にもあまり良いイメージが無いようですね。
 英語でも、pinkと言うと「左翼がかっている」とか「ホモ」みたいな意味があるらしいです。
 黒沢自身は、思想的には保守の方だし、性的にも完全な異性愛者なんですけれどね。
 そう言えば、日本にはかつて「ピンク映画」というのもあったなあ。
 どんな映画が、って?
 ソレは目の前のPCで調べてみて下さいよ。

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庭のアネモネ

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 アネモネもそうですが、花って咲き切る少し前が一番綺麗な気がします。
 アネモネにはいろいろな色がありますが、個人的にはプルーとこのピンクが好きです。
 黒沢はただ性別が男であるだけではなくて、思考と言うか脳の構造も完全に“男脳”なのですが。
 性的思考もストレートの異性愛者デス。
 なのに女の子みたいに、ピンクって色が何故か大好きなのです。

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『マッサン』と“アル添”ウイスキー

 黒沢はNHKの連続テレビ小説には興味はない、と言うより「思い込みの激しいヒロインが、自分の感情と安っぽい正義感に任せて暴走しまくり」という連続テレビ小説に多いストーリーは、むしろ虫酸が走るほど嫌いである。
 例えば『梅ちゃん先生』など心底嫌いで、「これはすべての医師に対する侮辱ではないか」とまで思ったくらいだ。
 さらに言えば『花子とアン』の花子もその大嫌いな独りよがりなタイプだったし、ストーリーも『赤毛のアン』に対する侮辱だとすら感じながら見た。
 ただ黒沢は大のウイスキー好きであるゆえか、『マッサン』は大変興味深く、かつ面白く見ることが出来た。

 なかなか良かったですゾ、『マッサン』は。
 とりあえずニッカの創業者で日本で最初にウイスキーを造った男を主人公にしつつ、一方でサントリーにも何かと気を使いながら描いている部分に関しては隔靴掻痒の感もあったが。
 それでも全体的には、日本のウイスキーの草創期をよく描いていたと思う。そして時には、ウイスキーとは何であるかについて、ウイスキー好きの一人として考えさせられる事もあった。
 実際、『マッサン』の脚本を書いた方は、ウイスキーについてかなり詳しいというか、業界の実態についてもよくわかっていると思われた。

 先日の3月21日に放送された『マッサン』でも、その事を強く感じさせられるシーンがあった。
 それまで自分が理想とする良い酒しか造りたくなかったマッサンが、時流に押され、そして考えを改めさせられる事もあって、普及品の三級ウイスキーを造って。
 その新製品の試飲会に、ウイスキーの味に厳しい大阪の百貨店の澤田社長を、マッサンはあえて招くのだが、以下はそのマッサンと澤田社長の会話だ。
「お得意のスモーキーフレーバーが利いとるな」
 まず香りを嗅いで澤田社長はそう言い、さらに一口飲んでみて続けてこう言う。
希釈用のアルコールは、何を使いはったんや?」
「はい、廃蜜糖サツマイモも試しましたが、三年物の若い原酒をキーモルトにした場合、大麦で作ったもんが最も香りが良うなり自然な甘みも加わる、そう判断しました」
「なるほどのう」
 そしてマッサンの作ったウイスキーを、日本でこれほど旨い三級ウイスキーは無いと褒めた澤田社長に、マッサンはこう言い放つ。
「いつかわしはこの日本に、本物のウイスキーの時代を作って見せます」

 このやり取りの意味を正確に理解できた方は、ウイスキーを好んで飲んでいる方ですらそう多くはないだろうと思う。特にNHKの連続テレビ小説のメインの視聴者層である女性達にとってはまるでチンプンカンプンで、意味のわからぬ無駄な会話と思った方も多いのではないだろうか。
 しかしこのマッサンと澤田社長の会話の意味するところはとても深く、日本の洋酒業界の情けない歴史と現状を鋭く抉っているのだ。
 このマッサンと澤田社長のやり取りの意味を一言で表せば、「日本のウイスキーはイミテーションで始まり、イミテーションの国産ウイスキーは今もまだ存在する」という事である。

 この国に住むウイスキーが好きな方に、まず問うてみたい。
ウイスキーとは、何であるか?
 ウイスキーの生まれ故郷と言われる英国(スコットランド)での規定は単純である。
大麦麦芽の酵素によって糖化させた穀物の糖化液を蒸留し、木の樽で3年以上貯蔵熟成したもの
 つまり穀物以外のもの、例えばサトウキビの絞りカスである廃糖蜜などを使用したものも、たとえ穀物を使用していても3年以上樽で貯蔵熟成していないものも、ウイスキーとは言えないのである。
 アメリカでもそれはほぼ同じで、36ヶ月以上樽で貯蔵熟成したものでなければ“ストレート・ウイスキー”とは名乗れない。
 カナダではその期間が2年に縮められているものの、一定期間の樽貯蔵を経た物しかウイスキーと名乗れない事実には変わりない。

 では、イギリス(スコットランド)とアイルランドとアメリカとカナダに日本を加えて“世界のウイスキー五大産地”を自称するこの日本では、どうであるか。
 蒸留した酒をどれだけ樽貯蔵すべきという規定が、我が国には全く無いのである。
 さらに恐るべき事に、穀物を蒸留した酒類にアルコール、スピリッツ、焼酎、香味料、色素を加えることを、我が国の酒税法で公認されているのだ。
 驚くなかれ、酒税法によれば「香味、色沢その他の性状がウイスキー原酒に類似するもの」であればウイスキーと認められるのデスよ、この“美しい国、日本”では。
 つまり他の世界のウイスキーの産地では“まがい物”と見なされる物が、この日本ではウイスキーとしてまかり通っているのである。これで“世界のウイスキー五大産地”を自称しているのだから、笑わせてくれるよ。

 と言うと、少しウイスキーに詳しい方は「わかった、まがい物のウイスキーって原材料表示にブレンド用アルコールとかスピリッツとか書いてあるやつだよね?」と即座に思うだろう。
 そしてこうも思うのではないかな、「でも今の日本に、そういうウイスキーは少ないんじゃないの? 少なくとも大メーカーのウイスキーは、一番安いやつでも原材料はモルトとグレーンだけだし」って。
 原材料がモルトとグレーンだけなら、アルコール等を加えてない本物のウイスキーだと信じている貴方は、ハッキリ言って甘いよ。

 ウイスキーと言うと、普通の人は「モルトウイスキーまたは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたもの」と思うよね?
 だから原材料に「モルト、グレーン」と書いてあれば、「モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした物なんだ」と思うのが当たり前だよ。
 ところが! この日本の洋酒業界には“グレーンウイスキー”ならぬ“グレーンアルコール”なるシロモノが存在するのだ。

 グレーンアルコールとグレーンウイスキーはどう違うの……って?
 グレーンウイスキーはトウモロコシなどの穀物を連続蒸留し、加水してアルコール度を60度程度にして樽熟成したものだ。
 それに対しグレーンアルコールは、平たく言えば「穀物を蒸留しただけの、ただのアルコール」なのだ。アルコール度も連続蒸留した95度以上のままで、樽熟成も何もしていないんだよね。
 だからちゃんと樽熟成した“グレーンウイスキー”と、ただの穀物原料のアルコールでしかない“グレーンアルコール”は、名前は似ていても中身は大違いなのだ。

 ところがデスね、我が日本の洋酒業界の規定では、原材料表示のモルトとは麦芽のことを、グレーンとは穀物のことを意味するだけなのだそうである。
 だったらさあ、原材料は「麦芽、穀物」と表示すれば良いものを。
 でも日本の業界は、原材料表示をあえて「モルト、グレーン」と表記しているのだ。

 日本の洋酒業界が、原材料表示をなぜ「麦芽、穀物」ではなく「モルト、グレーン」にしているか。
 そこに例の“グレーンアルコール”の存在が関係してくるわけデス。
 原材料表示の“グレーン”の意味が、普通連想される“グレーンウイスキー”ではなく、ただの“穀物”であるならば。
 トウモロコシやサツマイモや麦や米などの穀物をただ蒸留しただけの“グレーンアルコール”も、原材料として堂々と使えるというわけだ。
 そしてその樽熟成すらしていない穀物アルコールを使っていながら、「この商品はモルトウイスキーとグレーンウイスキーを使ったスコッチタイプのブレンデッドウイスキーである」と消費者に勝手に“誤解”させられるのだ。
 だからこの「モルトは麦芽で、グレーンは穀物のこと」という偽装に近い原材料表示、業界としては美味し過ぎて止められないよね。

 よく、「ブレンド用アルコールやスピリッツを混ぜた“アル添”のウイスキーだけは絶対駄目だ」と言う人がいるけれど。
 我が国の酒税法では、ウイスキーにまるで樽貯蔵していないアルコールを混ぜることも認められており、日本の洋酒業界の規定でも「グレーンの意味は、ただの穀物」だから、例の“グレーンアルコール”なるいかがわしい物を混ぜたまがい物のウイスキーが、「モルト、グレーン」だけの原材料表示で堂々と売られているのだ。

ほんものの酒を! (三一新書 921)ほんものの酒を! (三一新書 921)
(1982/02/01)
日本消費者連盟

商品詳細を見る

 事実、日本消費者連盟が編集著作した『ほんものの酒を!』によると、あのサントリーではオールドやリザーブにはグレーンウイスキーをブレンドしていたものの、角瓶やホワイトには例の樽貯蔵ナシの“グレーンアルコール”を使用していた。そしてトリスエクストラに至っては、廃蜜糖から作った“原料アルコール”を使っていたのである。
 ちなみに、かつてのサントリーは角瓶やホワイトだけでなく、オールドやリザーブにも複数のリキュールを香り付けに混ぜ込んでいた

 そのグレンアルコールと、廃糖蜜から作ったアルコール(スピリッツやブレンド用アルコールや原料アルコールと称するモノ)とで、「何が違うのか?」と聞かれたら、「殆ど同じ」と答えるしかない。
 95%以上まで連続蒸留されているんだもの、原料に由来する香りも風味も殆どない、ただのアルコールに近いものになっているよ。
 あえて言えば、原料に穀物を使ったグレーンアルコールより、サトウキビの絞りカスの廃蜜糖から作ったアルコールの方がコスト的にグンと安いかな。
 でもグレーンアルコールだって、複数年の樽貯蔵をしていない分、グレーンウイスキーよりコスト的にはかなり安い事実には変わりないよ。

 わかりやすく言えば、まっ、こういう事デス。
 グレーンウイスキー>>>越えられない壁>>>グレーンアルコール≧廃蜜糖のアルコール
 そして例の「グレーンは穀物を意味する」という日本の洋酒業界の規定は、その越えられない壁を見ないふりしてグレーンウイスキーとグレーンアルコールを一緒くたにしちゃってるんだよね
「一緒くたにしている」と言うより、「樽貯蔵もしていない風味の殆ど無いグレーンアルコールを、グレーンウイスキーと消費者に誤認させるよう誘導している」と言うべきだね。

 で、樽のままスコットランドから輸入してきたモルト原酒に、例のグレーンアルコールをオートメーション式の工場でバンバン作って、樽貯蔵もしないまま混ぜれば、数年間もの熟成期間が必要な筈のウイスキーが、需要が想定外に伸びてもいくらでも生産できちゃう……というワケ。
 ある人気のウイスキーがどれだけ売れても、売り切れになる事なく大量に店頭に並び続けているのは、そういうカラクリがあったわけデスよ。
 そのウイスキーとは何かは、かつてサントリーの社員だった吉村喜彦氏の『ウイスキー・ボーイ』を是非ご一読して想像してみて下サイ。

ウイスキー・ボーイ (PHP文芸文庫)ウイスキー・ボーイ (PHP文芸文庫)
(2014/05/10)
吉村 喜彦

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 スコッチウイスキーは、どんな安物でも最低3年以上樽熟成したモルトウイスキーとグレーンウイスキーを使用しているというのに、我が日本の洋酒業界ときたら……。
 もし日本がイギリスやアイルランドやアメリカやカナダと肩を並べる「ウイスキーの世界五大産地」を自称するならば。
 イギリスやアメリカなどと同様に、ウイスキーは「大麦麦芽の酵素によって糖化させた穀物の糖化液を蒸留し、木の樽で3年以上貯蔵熟成したもの」と義務づけるべきだと黒沢は思う。
 原料が穀物であれ廃蜜糖であれ、樽貯蔵もしていないアルコールを混ぜ込んだまがい物をウイスキーと称して消費者に売りつけるなど、“世界の五大産地”として恥ずかし過ぎると皆さんは思わないだろうか。

 繰り返し言うが、グレーンウイスキーとグレーンアルコールはまるで別物である。原材料は同じでも、グレーンアルコールには樽貯蔵による風味とまろやかさがまるで無い。
 だいたい、ウイスキーもアルコールも同じ“グレーン”と表示するなど、全くフザケてるよ。
 黒沢は、グレーンアルコールを原材料に「グレーン」と表示するのは、詐欺も同然と考えている。
 グレーンアルコールは、原材料表示でもあくまでも穀物アルコールと記すべきだ。

 ウイスキーの原材料表示を、消費者の誤解を招かぬよう正しくするのは簡単だ。
 何しろ日本の洋酒業界と言えば、サントリーの圧倒的な一強寡占状態なのだから。
 そのサントリーが「消費者の誤認を避けるため、モルトウイスキーのみをモルト、グレーンウイスキーのみをグレーンと表示することにしよう」と言い出せば、簡単にそうなる筈である。
 しかし現実にはそうはなっておらず、トウモロコシなどをただ蒸留しただけのアルコールが“グレーン”と名乗り続けて良い事になっているのは、サントリー自身が例の“グレーンアルコール”を今も大量に使用しているからではないかと邪推したくなる。

 例えば黒沢の家の近所の量販店では、サントリーのトリス・ブラックというウイスキーを称するシロモノが、4リットルものPETボトルで何と僅か2380円で売られている。
 その甲種焼酎と大して変わらぬ値段の“ウイスキー”が、モルトもグレーンも複数年樽貯蔵した製品だと信じられる方が、果たしてどれだけいるだろうか。
 ブラックニッカ・クリアやサントリー・レッドの同じく4リットル入りPETボトルの商品も、3千円ちょっとで売られているが、これらもちゃんと複数年樽貯蔵した“グレーンウイスキー”を使っているかどうか、甚だ怪しいものである。

 話は再び3月21日放送の『マッサン』に戻る。
 その中で澤田社長は、マッサンにこう尋ねた。
希釈用のアルコールは、何を使いはったんや?」
 ブレンドしたグレーンウイスキーでなく、澤田社長はあくまでも希釈用のアルコールと言った。
 希釈とは、まさに至言である。

 ウイスキーの原酒に殆ど無味無臭に近いアルコールを混ぜる事を、黒沢は“ブレンド”とは絶対に言いたくない。だからコストカットの為に混ぜる廃蜜糖から作ったアルコールを「ブレンド用アルコール」と称して恥じないまがい物のウイスキーを見ると、そのような粗悪品を作ったメーカーに本当に腹が立つ。
 原料が穀物(グレーン)であれ廃蜜糖であれ、モルト原酒に樽熟成をしていないアルコールを混ぜる行為は、原酒の風味を薄めるただの“希釈”でしか無いのだ。

 そして澤田社長に“希釈用のアルコール”について問われたマッサンはこう答える。
「はい、廃蜜糖やサツマイモも試しましたが、三年物の若い原酒をキーモルトにした場合、大麦で作ったもんが最も香りが良うなり自然な甘みも加わる、そう判断しました」
 サントリーが角瓶やホワイトに、日本が高度経済成長を遂げた1980年代になってもまだ「希釈用のグレーンアルコール」を使い続けてきた事実は、このブログでも繰り返し書いてきたが。
 ……ドラマになった1949年の頃には、ニッカですら普及品の三級ウイスキーには例のグレーンアルコールを使用していたのだ。
 だからか竹鶴政孝氏は、三級ウイスキーを造る事をかなり渋っていたという。

 そのマッサンの造った三級ウイスキーは、樽熟成していないアルコールを混ぜたいわゆる“アル添”なのだが、それでも今の法律や日本の洋酒業界の規定に従っても、表示される原材料は「モルト、グレーン」という事になる。アルコールの原料に廃蜜糖でなく、穀物である大麦を使っているからね。
 同様に麦やトウモロコシをただ蒸留しただけの、樽熟成ナシのグレーンアルコールで希釈されたまがい物のウイスキーが、「モルト、グレーン」の原材料表示で複数年の樽熟成をした本物のウイスキーのような顔をして、今もまだ売られているのだ。
 残念ながら、これが「世界五大ウイスキー産地の一つ」を自称する我が日本の洋酒業界の現実なのである。これは“自虐史観”でも何でもない、確かな事実だ。

 ドラマでは、マッサンの造った三級ウイスキーを「日本でこれほど旨い三級ウイスキーは無い」と褒めた澤田社長に、マッサンはこう言い放つ。
「いつかわしはこの日本に、本物のウイスキーの時代を作って見せます」
 そうなのだ。
 マッサンが造った三級ウイスキーはまだ“本物のウイスキー”とは呼べないまがい物のウイスキーだったのだ。
 そしてその種のウイスキーは、この日本で今もまだ売られ続けている。

 ウイスキーを愛する者の一人として、黒沢は「大麦麦芽の酵素によって糖化させた穀物の糖化液を蒸留し、木の樽で3年以上貯蔵熟成したもの」しかウイスキーと認めないし、認めたくない。
 だから黒沢は日本でもアルコールや香料等を混ぜたものをウイスキーと呼ぶ事を禁じ、さらに原酒は最低3年以上樽貯蔵する事を義務づけるべきだと考えている。
 イギリスでそれが出来ているのだから、「世界のウイスキー五大産地の一つ」を自称する日本で出来ない筈が無いだろうよ。

「そんな事をしたら、ウイスキーの値段が上がる」って?
 そんな事は無い、現にジョニ赤ホワイトホースなどの名の知れたスタンダード・スコッチが、サントリーのあの角瓶などとほぼ同じ値段で売られているではないか。
 西友が扱っているASDAスコッチも、しっかり3年樽熟成してあるが、値段は八百円台でサントリー・レッドブラックニッカ・クリアとほぼ同じだ。
 アルコールや香料等を使わない本物のウイスキーを今とほぼ同じ値段で出す事くらい、この日本でもやれば出来るのだよ。企業が、特にその業界でトップを独走し続けている巨大洋酒メーカーがその気になりさえすれば。
 そしてそれをしない限り、「世界のウイスキー五大産地の一つ」というのは自称の域のままで、他国からはそうは認められないだろう。
 庶民に手の届かぬような高級なウイスキーがいくら世界で賞を取っても、普通の人が飲む普通のウイスキーが「穀物アルコールで希釈した、偽装アル添」のままでは駄目なのだよ。

 樽熟成ナシのアルコールを混ぜたまがい物のウイスキーを完全に無くすことは、「今すぐに」というわけには行かないのかも知れないが。
 ただグレーンアルコールを“グレーン”と表記してグレーンウイスキーと誤解させるような原材料表示を改める事だけは、すぐにでも出来る筈だ。洋酒業界、特にサントリーがその気になりさえすれば。
 原材料の「モルト、グレーン」という表記を見て、「ああ、これは麦芽と穀物の事で、グレーンアルコールで希釈されているのかも知れないな」とわかる者が、消費者にどれだけいるだろうか。「モルト、グレーン」と並べて書かれたら、殆どの者はグレーンは「グレーンウイスキーの事だ」と思う筈だ。
 だから今の日本の洋酒業界の原材料表示は、意図的に消費者を誤解させる為の偽装表示に類するものと断言する。
 さあ、その日本の洋酒業界をリードするトップメーカーとは、どこであろうか。

「いや、以前はそのようなグレーンアルコールも使っていたが、今はグレーンウイスキーしかブレンドしていない」と言う会社もあるだろうが。それならばウイスキーの原材料表示の規定を消費者の誤解を招かぬように変更しようと、自ら率先して業界に働きかけるべきではないか。
 ブレンデッド・ウイスキーと言えば、モルトウイスキーとグレーンウイスキーで造られているのが常識だ。だからウイスキーの原材料表示に「モルト、グレーン」とあれば、その二種のウイスキーをブレンドしたものと思うのが普通で、「単に麦芽と穀物ということだな」と解釈できる方がおかしい。
 にもかかわらず、未だに「原材料表示のグレーンとは、グレーンウイスキーではなく穀物という意味デス」などと言っているようでは、「今もまだグレーンアルコールを使っているのだろう」と疑われても仕方ないぞ。

 殆ど無味無臭に近いただのアルコールを、ブレンド用アルコールなどと称するのも噴飯ものだが。
 穀物アルコールを使ったなら、ちゃんと“トウモロコシアルコール”なり“サツマイモアルコール”なりと書くべきで、グレーンなどとグレーンウイスキーを連想させる表記をあえてするのは、どう考えても不当表示だと黒沢は考えるが、消費者の皆さんはどう思うだろうか。

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青空と月

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 夕方の空に、月がぽっかりと浮かんでいました。
 青空に月が浮かんでいると、何か不思議な気がします。
「月は夜空に浮かぶもの」と、思い込んでしまっているせいでしょうね。
 でも気を付けて見てみると、夕方だけでなく朝方にも、月は青空の中に浮いていたりします。

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どちらも綺麗、でイイじゃないですか

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 白梅には黒バックが一番映えるような気がしますが、青空を背景にするのも意外に悪くありませんでした。
 桜も綺麗だけれど、梅の花にもそれなりの可憐さがあって、どちらも同じくらい好きです。
「梅と桜と、どっちがキレイ?」みたいな優劣とか、あまりつけたくないですね。

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この白梅の香りを写真に写せないのが残念です

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 黒沢が白梅が好きなのは、その香りが魅力的だからでもあります。
 白梅が咲く時期には、近付いただけでもウットリするような良い香りが漂って来ます。
 蠟梅の香りも良いですけれど、我が家の白梅の香りはその蠟梅にも負けません。
 でも紅梅の方は……近付いて嗅いでみても、香りは殆どしないんですよね、残念。

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コンデジの広角域で接写してみました

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 コンデジって、焦点距離がとても短いですから。
 一眼レフで言えば、超広角レンズといったところです。
 だから当然、被写界深度も非常に深くなり、レンズが被写体に触れるくらいに近付いても、背景の様子がけっこうわかる程度に写り込んだりします。
 これもまた、一眼レフの接写では写せない世界ですね。

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紅梅さん、ゴメンナサイ

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 紅梅より白梅の方が好き、と言った黒沢ですが。
 その紅梅が、この白梅の写真の背景にチラッと写り込んでいます。
 紅梅って、申し訳ないけれど背景としてボカして使うと、とってもキレイなのです。
 で、このようについメインで撮るより背景として使ってしまいます。

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やはり白梅が好き

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 紅梅もちゃんと好きなのですが、較べてしまうとどうしても白梅の方に心が惹かれてしまう黒沢です。
 我が家の白梅は、本当は大きな実を付けてくれる種類の梅で、以前は収穫した実で梅酒などを作って楽しんでいたものですが。
 ところがこの数年というもの、何故か実を殆ど付けてくれません。
 でも良いのです、毎年ちゃんと咲いてその可憐な花を見せてくれるだけでも充分です。

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マッサン流の水割りを楽しむ

 あの連続テレビ小説『マッサン』も、いよいよ残すところあと一週というところになった。
 ウイスキー好きの黒沢も、楽しくかつ興味深く見てきたが。
 内容には不満は無いし、『マッサン』が終わってしまったら寂しくなるだろうなぁ……と、今から思っている。

 ただ一つだけ、ドラマを見ていてずっと気になり続けてきた事がある。
 ボトルからショットグラスに注いだウイスキーを、マッサンやその仲間がクイッと一息に飲み干しているシーンが時々出て来るが、ストレートのウイスキーというものはあのように一気に飲めるものではないし、飲むものでもない
 シッピングとも言われるが、ウイスキーとは少しずつ、ちびちび飲むものなのである。
 あのドラマの中での、「ショットグラスのストレートのウイスキーを、一息にクイッ」というのは、どう見てもウイスキー好きが味わって飲んでいるようには思えないし、あのような飲み方をしたらむせてしまうのが普通である。

 にもかかわらず竹鶴政孝氏がモデルであるマッサンがウイスキーを一息にあおるように飲むのは、どう見てもおかしいし、納得できるものではない。
 収録中に本当に酒を飲んで酔ってしまっては困るから、ドラマで飲むシーンでは酒に似たアルコールの含まれていないものを使うという。例えば日本酒や焼酎なら水を、そしてウイスキーを飲むシーンでは紅茶を使うと聞いたことがあるが。
 テイスティングの時の慎重で丁寧な味わい方は正しいが、普段の飲み方の再現は何度見ても雑である。
 代用の紅茶だからとは言え、ストレートのウイスキーを「一気にクイッ」というのは、やはりいただけないし納得しづらい。

 ウイスキーをストレートやトワイスアップで飲む時は少量を口に含み、そしてすぐには飲み込まずに舌の上で転がし、さらに噛むようにしてゆっくり味わうものである。
 ハイボールや日本流の薄~い水割りならゴクゴク飲んでも良いが、瓶から注いだストレートのウイスキーを一息でクイッと飲むのはもったいなさ過ぎるし、第一アルコールがキツくてむせてしまう。
 ドラマの中でマッサンがまだ鴨居商店にいた頃、ウイスキーを飲み慣れない日本人達は、マッサンが勧めるウイスキーをまるで日本酒のようにゴクッとやってはむせて、「マズい、とても飲めたものではない」といった反応をしていたが。
 いくら少量とは言え、ストレートのウイスキーをクイッと飲んだらキツ過ぎるし、むせてしまって当たり前なのである。
 ストレートのまま一気に飲むべきなのは、ロシアのウオッカくらいのものだ。

 では本物のマッサンは、普段どのようにウイスキーを飲んでいたか。
 実に意外な事だが、孫の竹鶴孝太郎氏によると、竹鶴政孝氏はストレートでもトワイスアップでもなく、ウイスキーと水1:2の水割りで飲んでいたという。
 それを知って、黒沢は「竹鶴氏ともあろうものが、水割りなんて何故そんな素人のような飲み方を……」と、ちょっと落胆したものである。
 しかし、だ。あの竹鶴政孝氏があえてそのような飲み方をしたという事は、それなりの理由があるに違いないと思い、実際に黒沢も1:2の水割りに挑戦してみた。
 結果デスか。
 うん、かなりイケる!
 やはり竹鶴政孝氏は偉大だと、改めて思わされる結果になりマシタ。

 具体的に言うと、ウイスキーを水で1:2で割ると、トワイスアップではまだ残っていたアルコールのキツさがすっかり消えて無くなるのだ。
 それでいて日本人がよく作る水をジャブジャブ入れた薄~い水割りと違い、このウイスキー1に水2の水割りでは、ウイスキーの味や風味はまだしっかり残っているのだ。
 黒沢はコレを例の江井ヶ嶋酒造のホワイトオークレッド、モルトに何とグレーンでなくスピリッツを“ブレンド”したという、恐るべき安ウイスキーで試してみたが、ストレートではもちろんトワイスアップでもキツかったアルコールの強い刺激が、1:2の水割りではすっかり消えていた。
 さらにそれでいてウイスキーの味わいも程々に残っていて、「旨いじゃないか、このウイスキー」と思わされてしまったよ。

 つまりこのウイスキー1に水2という比率は、「アルコールのキツさを無くし、それでいてウイスキーの風味もしっかり残す」という、実に絶妙な割合だったのだ。
 これより濃いとアルコールの刺激が強くてスイスイとは飲めず、しかしこれより薄くすると水っぽくなり過ぎてウイスキーの風味が損なわれてしまう。竹鶴政孝氏はその事を、ちゃんとわかっておられたのだろう。
 黒沢はウイスキーと言えばストレートかトワイスアップで飲むのが常だったが、「1:2の、マッサン流の水割りもウマいじゃないか!」と感心させられた。
 今は竹鶴政孝氏に、ウイスキーの新たな味わい方を教えられた思いである。

 ただ黒沢は、モルトウイスキーや長期熟成した良いウイスキーを、この1:2の水割りで飲もうとは思わない。
 例の口に少しだけ含み、舌の上で転がし噛みしめるようにするやり方で飲むと、やはり薄く水っぽく感じてしまうのだ。
 だからこの1:2の水割りにしたウイスキーは、どうしてもやや多めに口に含んでクイッと飲むことになる。ハイボールのようにグイグイとは飲まないが、日本酒や割った本格焼酎のようにクイッと飲むとちょうど良いように感じる。
 実際、この1:2の水割りウイスキーのアルコール度数は、日本酒や割った本格焼酎とほぼ同等になっている。
 竹鶴政孝氏は広島の造り酒屋に生まれたと言うが、この1:2の割り方は、ウイスキーを日本酒のように味わえる、日本人向きの飲み方かも知れない。

 ただ、長期熟成した良いウイスキーに関しては、この竹鶴政孝氏流の1:2の水割りにするのは、やはり勿体ないと思う。
 と言うのは、10年モノ以上のウイスキーはよく熟成していて香り高い上に味も丸く、若いアルコールによる荒々しい刺激はまるで無い。そのストレートでも問題なく飲めるウイスキーを、あえて2倍もの水で薄める必要がそもそも無いのだ。

 長期熟成のウイスキーの味と香りは、やはり少しずつ口に含み、舌の上で転がし歯で噛みしめるようにして飲んでこそ充分に堪能できるものだ。ウイスキーを1:1の水で割るトワイスアップなら元の酒の味と香りを損なわないが、2倍もの水で割ってしまうと、ちびちび少しずつ舐めるように楽しむには、やや薄く物足りないように感じる。
 手頃な価格の熟成年数の短いウイスキーの場合は、1:2の水割りは「ウイスキーの味わいをギリギリで残しつつ、若いアルコールの刺激を消して飲みやすくする」というメリットがある。しかし元々よく熟成されているウイスキーの場合には、そのメリットが無く逆に水っぽさを感じさせてしまうのだ。
 1:2の水割りは「やや水っぽい」というだけでなく、ウイスキーの香りもやや薄まるように感じる。

 不思議なもので、ウイスキーはストレートより1:1の水割りにした方がさらに良く香りが立つのだ。だからウイスキー好きには、このトワイスアップという割り方を好む者が少なくない。
 しかしそれ以上に割る水を多くすると、一旦ほぐれて華やかに立った香りがまた少し薄れてしまうのだ。
 それだけに長期熟成されている良いウイスキーを1:2で割ってしまうのは、「香りを減じ、やや水っぽくするだけで、何のメリットも無い」と言えよう。
 では竹鶴政孝氏は、なぜこの1:2の水割りを好んで飲んでいたのか。それを解く鍵には、竹鶴政孝氏が普段飲んでいたウイスキーにある。
 これは有名な話だし、このブログでも以前にも触れた事だが。
 ニッカの創業者である竹鶴政孝氏は、自身も大のウイスキー好きだったが、普段飲んでいたのは輸入モノの高級ウイスキーでもスーパーニッカでもなく、自社で最も安いハイニッカだったのだ。
 かつて酒に等級による区別があった時代の級別で言えば、最低の二級酒である。
 これぞ「自分が飲めないような酒は、お客様には売らない」という、竹鶴政孝氏のモノ造りに賭ける誇りと自信であろう。

 とは言え、ハイニッカはやはり普及品の“二級酒”であり、ストレートやトワイスアップで舐めるように飲むには、若いアルコールの刺激がやはり残っていたのだろうと思う。
 だからこそ“マッサン”は、この1:2の水割りを好んだのではないか。
 この竹鶴政孝氏流の1:2の水割りは、手頃な価格のウイスキーの熟成年数の短さによるアルコールの刺激を見事に消し、それでいてウイスキーの風味もギリギリで残して美味しく飲みやすくしてくれる
 安いウイスキーのアルコールの刺激の強さに辟易していて、しかし薄く水っぽ過ぎる日本の“水割り”にもウンザリしている貴方、是非このマッサン流の1:2の水割りを試してみてほしい。「意外にイケるじゃないか」と驚くに違いない。

 ただこの1:2の水割りは、アルコール度数が日本酒と同じくらいになるから。
 ストレートやトワイスアップは舐めるようにチビチビ飲むから、時間をかけて飲んでもあまり量は飲まないし、ひどく酔っぱらう事にもならないが。
 しかしこの1:2の水割りはひどく口当たり良く飲みやすく、ついクイッと飲んでは「もう一杯、おかわり!」となりがちだ。
 あの竹鶴政孝氏はかなりの酒豪で、元気な頃には毎晩ウイスキーをボトル一本空けていたと聞くが、例の1:2の水割りを試してみて、「ああ、なるほど。ボトル一本とは言わないまでも、ボトル半分くらいはつい飲んでしまいそうだな」と実感したよ。
 手頃な価格のウイスキーを美味しく、日本酒のようにスイスイ飲ませてくれるこの1:2の水割り、飲み過ぎにくれぐれも気をつけて試してみて下サイ!

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