空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

庭の水仙

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 我が家の庭に毎年咲いてくれます。
 花としては少し地味だけれど、香りはとても素敵です。
 でも水仙って、意外に毒性が強いらしいです。
 ニラや浅葱などと間違えて食べてしまうと、下手をすると命にかかわるらしいです。

 ……でも、女性にもいるんですよね、男性から見ると地味で清楚で女らしく見えて、しかしその実、うっかり付き合うと死ぬほど苦しい目に遭わせてくれるオソロシイ子が。
 実は黒沢も、そうした「一見、地味で清楚系」の子に痛い目に遭わされたことが複数回あったりします。
 一度でなく複数回、という所が黒沢の進歩の無いおバカなところです。
 ハイ、おかげさまで未だに独身デスよ。
 男性の皆様、その種の女性にはくれぐれも騙されないようにして下さいね。

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筆者が手頃な値段のウイスキーを愛するワケ

階級(クラス)―「平等社会」アメリカのタブー (光文社文庫)階級(クラス)―「平等社会」アメリカのタブー (光文社文庫)
(1997/11)
ポール・ファッセル

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 ペンシルバニア大学の教授のポール・ファッセル氏が書いた『階級』という本があるのだが、これがまたメチャ面白いのだ。
 アメリカは平等な社会だなどと言うのはまるで勘違いで、実際には幾つもの階層と言うか階級があり、そしてそれは服装や喋り方や住む家や乗る車や好むスポーツや飲食物などからすぐにわかるのだと、実に事細かく書いてある。
 だからライフスタイルwwwとかいうやつにこだわり、上流階級の人間のように振る舞いたい方は、ぜひご一読されると良いと思う。
 黒沢などは、この本を少し読んだだけで「ああ、自分は中流かそれ以下の階層の人間なのだなあ」と、痛いほど思い知らされてしまったよ。

 例えば十九世紀のイギリス国王ジョージ四世は、当時の首相のロバート・ピールがモーニング・コートの裾に折り目がつかないようにして椅子に座ったのを見て、「彼は紳士ではないな」と言ったそうである。
 本当に育ちの良い人間は、良い物を無造作に擦り切れるまで着るもので、座る時などに「折り目がついてしまう」とか「膝が出てしまう」とか気にしているようでは駄目なのである。

 これも『階級』という本に載っていた事だが、上流階級の人の屋敷に招かれた時、そこの調度品や出された飲食物を褒めるのは失礼なのだそうだ。
 何故なら、上流階級では「家具は立派で、飲食物は美味しくて当たり前」だからである。

 そういう意味で、黒沢は全く駄目である。
 ちょっと良い服を着れば「変な折り目をつけてしまわないか、シミなどつけてしまわないか」と気になってしまうし、良い物を惜しげもなく使えるような心境にはとてもなれない。
 要するに、根っからの貧乏性なのだ。
 こんな黒沢は、どこからどう見ても「中流か、それ以下」の人間に違いあるまい。

 で、このブログで時々エラソーにウイスキーなどの批評をしている黒沢ではあるが。
 これでも一応は、それなりの酒を飲んできたつもりだ。長期熟成したブレンデッドやシングルモルトもいろいろ飲んで来たし、焼酎はいろいろな島の本格焼酎を、日本酒は純米吟醸や純米大吟醸を好んで飲んでいる。ついでに言えば、麦芽とホップ以外の副原料を入れた物はビールと認めていない。
 そう書くと、実にイヤミな気取った酒飲みのように聞こえるだろう。だが黒沢が普段飲んでいる酒と言えば、大体は千円から千五百円くらいまでのスタンダード・スコッチやそれに類するものなのだ。

 正直なところ、長期熟成のブレンデッドやシングルモルトなどの良い酒は、どうも緊張してしまって気軽に飲めないのだ。
 姿勢を正し、鼻と舌先に全神経を集中して味わい切って飲まなければその酒に申し訳ないような、そんな気がしてしまうのだ。
 ……本当に、根っからの貧乏性だよね。スコッチなら“ラガブーリン16年”とか“アードベッグ10年”とか“ラフロイグ10年”とか“タリスカー10年”とか、日本酒なら“大中屋”や“梵”や“正雪”の純米大吟醸とかのお気に入りの良い酒を、テレビを見たり本を読んだり談笑したりしながらくつろいで気軽に飲む気には、どうしてもなれないのだ。
 だからそうした良い酒は休日にちょっとだけ味わうことにして、普段は手頃な値段のスタンダード・スコッチばかり飲んでいるのでアリマス。

 でも、いろいろ飲んでみると本当に面白いんだ、千円から千五百円くらいまでの価格帯の、スタンダード・スコッチを中心とするウイスキーって。
 同じウイスキーでも、長期熟成したブレンデッドやシングルモルトに、「個人的に好みに合わない物」はあっても、「客観的に不味いもの」はまず無いと言っても良い。
 特にブレンデッドで長期熟成したものは、スコッチであろうと国産品であろうと、味の当たり外れは本当に少ないと思う。
 シングルモルトは個性の違いが大きいから、「これは自分の好みとは違うな」という場合もあるだろうが、それでも「不味い」というのとは違う筈だ。

 だがスタンダード・スコッチは違う。同じ価格帯で、同じスコットランド産で三年以上樽貯蔵したものでありながら、本当にあるんだよね、「何コレ、味も香りも薄い上にアルコールの刺激だけ強くて、色付きの甲種焼酎とどう違うの?」というモノが。
 そしてそれと反対に、豊かな味と香りを堪能させてくれる、まさに「お値段以上」のものもある。
 長期熟成した高いものと違って、スタンダード・スコッチやその価格帯のウイスキーって、味と香りの差と言うか、出来不出来の差が本当に大きいよ。

 長期熟成したブレンデッドやシングルモルトでは、「これは自分の好みとは違うな」というものもあっても、その封を切った一瓶を最後まで飲み切るのに苦労した事は無かった。
 だが千円から千五百円くらいのウイスキーは、不味いものは本当に不味いから。飲み切るのに我慢と辛抱が必要だったモノも複数あったし、ちゃんとしたスコッチなのにどうしても飲む気になれず、さりとてせっかく船で遙々海を渡って来たのに下水に流してしまう気になれなくて、梅酒を作るのに使ってしまったものもあった。
 だがそれだけ味と香りに差があるだけに、スタンダード・スコッチは「より面白い」と言える。
 はっきり不味いものがあるだけに、初めての銘柄を飲む時のドキドキ感はたまらないし、お値段以上に出来の良い物に出逢えた時の嬉しさは格段だ。

 千円ちょっとで手に入る、出来の良いウイスキーは本当に良いよ。まず値段がお財布に優しいから、テレビを見たりお喋りしたり本を読んだりしてくつろぎながら、気軽に飲める。そしてそれでいて、じっくり味わう気になれば複雑な味と香りも楽しめるしね。
 黒沢の経験で言えば、ホワイト&マッカイ、ベル、ティーチャーズ、ジョン・バー、インバー・ハウス、グランツ・ファミリー・リザーブ、フェイマス・グラウス、ブラックニッカSPあたりが、そうした「気軽に飲める、良いウイスキー」だな。
 ああそうだ、定番のジョニ赤とホワイトホースも、その間違いなく安心して飲める良いウイスキーの中に入れ忘れてはいけないよね。

 バーボンについては……実はスコッチほど好みではないもので、詳しい事は言えないのだけれど。味や香りにそれぞれ差はあるものの、千円くらいで買えるものも、どれもまろやかで飲みやすかったよ。
 飲みやすさ、って事で言えば、バーボンはウイスキーの中で一番だと思う。
 飲みやすいと言えば、カナディアンも安いものでも飲みやすいと思う。ただライトなタイプが好みな人には良いけれど、味と香りに自己主張のあるものを求める人には向かないかな。
 で、アイリッシュなら個人的に“ブッシュミルズ”がイチ推しデス。

 長期熟成したブレンデッドやシングルモルトもいろいろ種類はあるけれど、千円ちょっとの輸入ウイスキーとなると、本当にいろいろあるからね。大きな酒の量販店などに行くと、名も殆ど知られていない安い輸入ウイスキーが幾つも並んでいたりする。
 そしてまだ味見していない千円台のウイスキーを見つけると、つい手を伸ばしてしまう黒沢なのだ。

 もちろん、高くて良いウイスキーの良さはよくわかっている。10年以上樽貯蔵したシングルモルトだけでも三十種類以上飲んできた黒沢だが、長期熟成したブレンデッドやシングルモルトの味と香りは本当にウットリするほど素敵だよ。
 それでも根っからの中流以下の育ちで貧乏性の黒沢の興味が一番向いてしまうのは、衝動買いしてもお財布に優しい千円台のウイスキーなのだ。
 で、気取らず気軽に飲め、それでいてちゃんと堪能できる味と香りもある安いウイスキーを探して、今ではシングルモルトより千円ちょっとのスタンダード品の探求に熱中している黒沢なのデス。

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花桃

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 残念ながら、我が家の花桃もだんだん散って少なくなりつつあります。

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ハイ、また花桃です

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 花桃って、咲き初めは綺麗なのだけれど、めしべやおしべの赤い色がすぐに落ちてしまうのが残念です。
 だから撮る時には、いつも咲き初めのものを探して撮っています。

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ホントにこの色が好き、なのだけど…

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 一度、これと殆ど同じピンク色のトレーナーを、その色に魅せられて買ったことがあるのですが。
 買ってはみたものの、さすがにソレを着て外に出る勇気はありませんデシタ。
 男で赤い服を着る人もいるにはいるけれど、さすがにピンクとなると……ね。
 でもこのピンク、やっぱり好きなのです。
 で、「こんな色が似あう彼女がほしいなー」とか思ったりするんですが、黒沢と付き合ってくれる女性って、何故かそういう女の子らしい恰好を好まない、ボーイッシュな女の子ばかりなのですよ。

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また花桃です

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 好きなので、また花桃をアップしました。
 この桃は本当に花桃で、咲いた後に小さな実をつけることはつけるのだけれど、せいぜい大きな梅程度の実しかつけないし、もちろん食べられません。

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我が家の林檎の花

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 林檎の花と言うと、普通は白というイメージがあると思いますが、我が家の林檎の木は赤い花を咲かせます。
 種類はわかりません。
 スターキングと、ただ林檎とだけ書かれたものの二本を買ってきたのですが、スターキングの方は残念ながら早く枯れてしまい、この種類のわからぬ林檎の方だけが毎年元気よく花を咲かせてくれます。

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花桃の色の虜です

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 桜もとても綺麗だと思いますし、大好きです。
 けどこの花桃の柔らかな色合いには、いつも心を奪われてしまうのです。
 でも花桃と言ってもいろいろで、園芸店で売っているものはもっと濃い色のものが多いようで、ちょっと寂しいです。

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ロシア流(?)のウオッカの飲み方

 このような電脳世界の片隅の、吹けば飛ぶ塵以下のブログを書き続けている黒沢だが、こんな筆者ですら「文章を書くという事は、ひどく難しい事なのだな」と何度も痛感させられている。

 世の中にはいろいろな考えを持つ人がいて、どんな意見を言おうと、否定的なものも含めて様々な受け取り方をされる事もわかっているつもりだった。
 しかし書いた文章全体の意を読み取った上での批判なり反論なりではなく、全体のたった一行程度の文章に対して思わぬ反感や反発を抱かれてしまう事が少なくない現実には、筆者も正直に言って戸惑っている。

 例えば筆者は、この3月22日に『マッサン流の水割りを楽しむ』という記事を投稿し、その中でこう書いた。

 いくら少量とは言え、ストレートのウイスキーをクイッと飲んだらキツ過ぎるし、むせてしまって当たり前なのである。
 ストレートのまま一気に飲むべきなのは、ロシアのウオッカくらいのものだ。

 すると真久さんという方から、3月27日に早速お叱り(?)のコメントをいただいた。
 そのコメントの全文は、以下の通りである。

 ウオッカを精製アルコールと同じ扱いするなんて程度が知れる。

 いやいや、筆者もわかってはおりマスよ。ウオッカはライ麦やトウモロコシやジャガイモなどを糖化・発酵・蒸留させ、さらに白樺の炭で時間をかけて濾過したもので、原料や濾過の仕方によって品質にかなり差が出るのだよね。

 実際、筆者も“ストリチナヤ”や“アブソルート”や“ズブロッカ”など、何種類かのウオッカを飲んでもいる。
 国産品の“ウオッカ”と言えば、かつてマイルド・ウォッカと称し、「マイルド・ウォッカを、ロックでチョーダイ」などと派手にテレビCMも流して売っていた、サントリーの“樹氷”ってやつを、若気の至りでウッカリ飲んでしまった事もあるが、アレはまあ論外として。
 その『マイルド・ウォッカ』なるモノが、今ではいつの間にか“精製アルコール”を水で薄めた『甲種焼酎』になっているのだから不思議だ。

 いやいや、だからと言って「ウオッカも精製アルコールと同じだ」などと言うつもりは毛頭無いデスよ。例の“樹氷”の原料は穀物ではなく、サトウキビの絞りカスの廃糖蜜から造った単なるエチルアルコールを水で薄め、時間をかけて「濾過する」のではなく、ただ白樺の炭に「通した」だけでマイルド・ウオッカと称していたのだと後で知って、そのサントリーの商法には筆者も呆れ果てたものだ。
 だから現在は甲種焼酎として売られている“樹氷”を酒屋の店頭で見るだけで、筆者は今も腹が立ってくる。

 まあかつてのサントリーの、自称『マイルド・ウオッカ』こと“樹氷”は論外として。
 ただ定評ある“アブソルート”にしても“ストリチナヤ”にしても、普段ウイスキーを飲み慣れている筆者には、どうもアルコールの刺激が強すぎたのだ。
 ウイスキーは長年の樽熟成を経てアルコールの刺激も丸くなっていて、さらに香りが高いから飲みやすいのだが、ウオッカは熟成無しにそのまま出荷するからね。
 まあ、樽熟成させる代わりに白樺の炭でじっくり濾過しているのだが、それでも長期樽熟成したウイスキーよりアルコールの刺激と匂いがキツいのは事実だろう。

 ウオッカが好きな方は、ライ麦やトウモロコシやジャガイモなど原材料による味の違いが「わかる」とおっしゃる。しかし日頃飲んでいるウイスキーの強い香りと味のせいか、残念ながら筆者には「アルコールの刺激がキツい、比較的飲みやすい」程度の違いしかわからなかった。
 そのせいか筆者が飲んで「これはいい!」と思ったウオッカは、“ズブロッカ”のように香りを付けたものばかりだった。
“ズブロッカ”ならチビチビ舐めても「旨い」と思えるのだが、恥ずかしながら“アブソルート”でも“ストリチナヤ”でも味わいよりアルコールのキツさの方が気になって、ストレートではウイスキーのようには楽しめなかった。

 それで“ズブロッカ”以外のウオッカには手を出さずにきた筆者なのだが、ある時ふと、ずっと以前に読んだ小説の一節を思い出したのだ。
 その小説を読んだのは何分にもかなり昔のことで、題名も作者の名前も全く覚えておらず、出典を明示することが出来ずに大変に申し訳ない。それでもとりあえず概略を言えば、アメリカの秘密情報部員が、旧ソ連時代の冬のシベリアに潜入するミステリー小説だ。
 で、シベリアのマガダンという市に潜入した主人公(アメリカ人でCIAの工作員)は、市内で人々がウオッカの自動販売機に行列を作っているのを見て、自分も並んでみるのだ。で、見ているとコインを入れると小さなグラスにウオッカが注がれ、そして人々はそのウオッカを一気に飲み干していた。
 それで主人公も現地のロシア人たちの真似をして、注がれたワンショットのウオッカを「口に含まず、食道から胃袋に一気に落とし込むように」飲んでみるとたちまち体が温まり、「なるほど、ウオッカとはこう飲むものなのか」と納得するのだ。

 日頃飲んでいるウイスキーに比べてアルコールの刺激の強いウオッカの飲み方に苦慮していた筆者だが、ある時ふと、もうかなり以前(ロシアがまだソビエトだった時代)に読んだ例の小説の、アメリカ人の主人公がシベリアでロシア流のウオッカの飲み方を真似る一節を思い出してさ。
 で、思い切ってやってみマシタよ、ワンショット(30cc)のウオッカを「口に含まず、食道から胃袋に一気に落とし込むように」しての一気飲み。

 ……スゴいね、この飲み方。
 口に含まず、喉の奥に落とし込むように飲むからさ、アルコールの匂いも殆ど気にならずに一気に飲めてしまうのだ。ストレートのウオッカの、強いアルコールにむせる事も無い。
 確かに食道にはアルコールの強烈な刺激が走るけれど、それも殆ど一瞬のことだ。そして胃袋がカーッと熱くなり、さらにすぐに体中が温かくなってくる。
 もちろんガブガブとは飲めない(飲んだら死ぬ)けれど、ワンショットだけなら一気飲みも出来るし、こんなに早く体が温まるお酒の飲み方は他には多分無いだろうと思う。しかもアルコールの匂いや刺激も、チビチビ飲むよりずっと気にならないのだ。
 だから例の小説で「ロシア人は、ウオッカを口に含まず、食道から胃袋に一気に落とし込むように飲む」というのは、多分その通りなのだろうと、実際に自分で飲んでみてそう思ったよ。

 実際、映画などでもロシア人たちは、ウオッカを瓶からそのまま小さなショットグラスに注いで、クイッと一気に飲んでいると思うが、どうだろうか。少なくとも筆者は、ロシア人がウオッカをチビチビ舐めていたり、ロックにして飲んでいる場面を映画やテレビで見た記憶はない。
 だから筆者は、自分で飲んでみた経験も踏まえた上で「ストレートのまま一気に飲むべきなのは、ロシアのウオッカくらいのものだ」と書いたのだ。
 とは言え、飲み方は人様々だから、チビチビ舐めたり、ロックにしたりして飲む事を「正しい飲み方ではない」と否定するつもりは全く無いことを、あえて付け加えておく。

 で、“ズブロッカ”を例の「ワンショットを一気飲み」してみたところ、ホント凄く美味しかった!
 いや、「美味しい」というのとは、少し違う異次元の感覚かな。ワンショットを一気に飲み干すと、体が一気に温かくなって、同時に喉の奥の方から“ズブロッカ”独特の香草の香りがフワッと立ち上って来るんだ。
“ズブロッカ”はチビチビ舐めても香りを楽しめるけれど、例の「口に含まず、食道から胃袋に一気に落とし込むように」して飲んだ後の香りの方が何倍も素敵だった。

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 この“ズブロッカ”を作っているポーランドのPolmos社は、通常のウオッカやジンの他に、濃い赤のチェリー・ウオッカも造っている。
 で、そのチェリー・ウオッカだが。
 そのままチビチビ飲むと、コレが何とも旨くないのだ。チェリーの味がするどころか妙に苦い味だけが舌に残って、チェリーらしい香りも殆どしない。
 それで封を切ったものの、飲む気にはなれず、さりとて捨ててしまうのも惜しくて長いこと放置していた。
 ところが、だ。例の「口に含まず、食道から胃袋に一気に落とし込むように」して一気に飲んでみると、本当に激ウマだった。喉の奥から爽やかなチェリーの香りが立ち上って来て、ストレートやロックにしてチビチビ飲んでいた時とは全く別物の、それはもう感動的な旨さだった。

 よく、ウオッカは「冷凍庫でトロリとするまで冷やして飲むと旨い」と言われる。
 で、“ズブロッカ”についても「冷凍庫で冷やすと美味しい」と言う方が少なくないが、筆者はそれには同意しがたい。
 なぜなら、ウオッカに限らず酒というものは、冷やせば冷やすほど味と香りを感じにくくなるものだからである。
 そしてそれは酒だけでななく、普通の飲料品や食品でも同じ事が言える。

 例えばアイスクリームを、しばらく放置して溶かしたものを舐めてみるがいい。凍っていた時には想像していなかったほど甘いぞ。
 コーラだって、よく冷やしたものと常温のままのぬるいものを飲み比べてみれば、その甘さの違いが実感できる筈だ。

 なぜ溶かしたアイスが激甘なのか。
 それは食べ物や飲み物が冷たくなるほど、人間の味覚が鈍くなるからだ。
 溶けた状態では激甘くらいにしておかないと、アイスは普通に甘く感じられないのだ。

 では何故ウオッカを、冷凍庫でトロリとするまで冷やして飲むやり方が流行っているのか。
 それは、ウオッカをよく冷やすとアルコールの匂いが薄らぎ、その刺激を感じにくくなって飲みやすくなるからだ。
 前にも触れた通り、食べ物や飲み物は冷やせば冷やすほど味覚と匂いが弱くなるが、元々味も香りもほのかなウオッカの場合、冷やしても損なわれるような味も香りも少なく、アルコールの強い匂いと刺激が和らげられるというメリットだけがあるのだ。
 だから「ウオッカを冷凍庫でトロリとするまで冷やして飲む」というやり方には、ちゃんと理があるのだ。
 但し“ズブロッカ”のようにフレーバーを付けたウオッカを除いて、と筆者は条件を付けたい。

 筆者はこの記事で、「食べ物や飲み物は冷やせば冷やすほど、味覚と香りを感じにくくなる」と繰り返し触れてきた。
 では、ズブロッカ草の独特な香りが持ち味である“ズブロッカ”を冷凍庫で冷やし切ったらどうなるか。
 アルコールの刺激が薄らいで飲みやすくなりはするが、同時に“ズブロッカ”のせっかくの香りも損なわれて台無しになってしまうのである。
 筆者は“ズブロッカ”も実際に冷凍庫で冷やして飲んでみた事があるが、常温の時には充分に感じられた素晴らしい香りが殆ど無くなっていて、大変ガッカリしたものだ。
 ついでに言うと、筆者は“ズブロッカ”をロックにもしてみたが、それでも香りがかなり損なわれるのを感じた。

 こう言うと、「飲み方は自由で、冷やそうがどうしようが他人にどうこう言われる筋合いはない」とおっしゃる方が必ず何人も出てくるだろう。
 それを承知の上であえて言うが、食べ物や飲み物、そして酒にも「その持ち味を生かす味わい方」というものがちゃんとあるのだ。
 だから例えばブランデーをロックで飲むのは、「そのせっかくの味と香りを台無しにすること」と言われている。事実ブランデーグラスも、掌の体温を伝えながら、香りを逃がさずにゆっくり飲むように作られている。
 ウオッカも普通のものであれば、冷凍庫で冷やすのは理にかなっている。しかし香りをつけたものに関しては、冷凍庫で冷やす行為はその折角の香りを台無しにしてしまうのだ。

 酒も、冷やせば冷やすほど味と香りを感じにくくなる。だからいくらアルコール度が高くても、「ブランデーやウイスキーを、冷凍庫で冷やしてトロリとさせて飲め」などと言う人は殆どいないだろう?
 ロックもアルコールの刺激を弱めて飲みやすくするのと同時に、その香りを弱めてしまうから冷やし過ぎにはご注意を。
 そう言えば、サントリーは一時期、あの“角瓶”を冷凍庫で冷やして飲むよう宣伝していたが。それは「角瓶には冷やして損なうような味と香りも無く、若いアルコールの刺激はしっかりありマス」と、サントリー自ら告白しているようなものであろう。
 考えてもみて貰いたい。ウイスキーを冷凍庫で冷やせば旨くなるものなら、“山崎”や“白州”や“響”だって「冷凍庫で冷やしてお飲み下さい」と宣伝する筈だろう。
 しかしサントリーがそうせず、あの“角瓶”だけ冷凍庫で冷やすように勧めた事実は、「樽熟成していないウオッカと同様の、若いアルコールの強い刺激が“角瓶”にはある」ことを証明しているも同じだ。

 脱線しかけた話を元に戻すと、ウオッカは現地のロシア人たちはショットグラスでクイッと一気に飲んでいる事が多いようで、筆者もそれを試してみたところ、意外に悪くなかった。
 良い原料を使い、白樺の炭で丁寧に濾過したウオッカなら、ストレートで一気に飲める(ワンショット限定で)。そしてその後の一気に体が温まる感覚は、他の酒ではなかなか味わえないだろうと思う。
 それらの知識と経験を踏まえた上で、筆者は『マッサン流の水割りを楽しむ』という記事で「ストレートのまま一気に飲むべきなのは、ロシアのウオッカくらいのものだ」と書いたのだ。

 そしたら真久さんという方に、「ウオッカを精製アルコールと同じ扱いするなんて程度が知れる」というお叱りをいただいたわけであるが、筆者は「ウオッカは精製アルコールと同じだ」などと書いた覚えは全くないだけに、ひどく当惑している。
 と言うより、原料をよく吟味し白樺の炭で丁寧に濾過した良いウオッカだからこそ一気に飲めるのであって、ただの精製アルコールを一気に飲んだら、そのアルコールの刺激で酷い目に遭うと思いマスがね。

 お叱りのコメントをいただいた後でこんな事を言うのは、反則に近い“後出し”のようだが。
 例の記事を書く時、実は筆者も「何故ウオッカは一気に飲むべきと考えるのかも、ついでに書こうか」とも思ったのだ。
 しかしただでさえ、書く文章が長くなり過ぎる筆者である。「マッサンが普段どのようにウイスキーを飲んでいたか?」をテーマに書いている文章の中に、ウオッカの飲み方について触れる文章まで加えたら、大脱線になりとてつもない長文になってしまうと思い、またの機会に別の記事にして書こうと考えて、ウオッカについての詳しい話はあえて割愛したのだ。
 そうしたら、早速「ウオッカを精製アルコールと同じ扱いするなんて程度が知れる」とのお叱りのコメントをいただいてしまった次第である。

 それにしても、本題とは関係のないたった一行の文章で、しかも書いてもいない事まで勝手に決めつけられて「程度が知れる」とお叱りをいただいてしまうのだから、文章を書くというのは大変難しいことなのだなあと、改めて思い知らされた次第である。

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我が家の花桃

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 庭の花桃です。実を付ける桃と違って、花の色が淡く、花弁の数も多いです。
 この花の色が好きで、春になるのを毎年楽しみにしています。
 でも背景が雑然としていて汚いですね。
 何しろコンデジで撮ったので、この程度にしかボケてくれなかったのですよ。

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