空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

韓国以下の喫煙大国ニッポン

 筆者はこのブログで、ウイスキー等のお酒についてあれこれ書いている。
 しかしお酒は殆ど家で飲んでいて、自ら進んで店で飲む事は少ない。

 本当は、バーテンダーさんにウイスキー等についての話をいろいろ伺いながら飲んでみたいと、常日頃から思っているのだが。
 それでも筆者が実際にバーに足を運ぶことは、殆ど無い。

 バーに行きたい気持ちはあるし、バーテンダーさんと話もしたい。
 なのにバーに行かない理由は単純だ。
 日本にあるバーの殆どが、分煙どころか「全席喫煙可」だからだ。

 筆者の住む市にも約二十軒のバーがあり、筆者はその全てを調べてみたが、禁煙の店は一軒のみで、それ以外はすべて「全席喫煙可」だった。
 ウイスキーを豊富に置いてあり、かつウイスキー初心者歓迎という店ですら、全席喫煙可だ。
 そして唯一の禁煙のバーは、バーテンダーも女性で品揃えの大半がワインの、女性客を主なターゲットにした店だった。

 筆者は大学生の頃は煙草をかなり吸った。
 味や銘柄にもこだわり、濃く甘い煙の煙草をかなり愛した。
 しかし筆者は、大学を卒業する前に煙草をきっぱりと止めた。

 その筆者にとって、他人の煙草の煙を否応なしに吸わされる受動喫煙は、非常に不愉快である。
 だから分煙すらされておらず全席喫煙可で、他人の煙草の煙が立ちこめた飲食店に、自分のお金を出してまで受動喫煙しに行く気になど全くなれないのである。

 近年の五輪開催地では、健康の為にどこの国でも罰則付きの法律や条令で受動喫煙対策に取り組んでいる。
 だから日本の厚労省も2020年の東京五輪に向けて、飲食店を原則として屋内禁煙にし、一定の排煙性能を備えた喫煙室の設置を認める原案を公表した。
 すると飲食業界ばかりでなく、自民党の受動喫煙対策を検討する部会からも批判の嵐である。

 彼らの言い分はこうだ。
「零細な店がつぶれる」
「職業選択の自由を奪い、憲法違反だ」
「営業の自由に触れる」

 飲食業など16のサービス業でつくる全国生活衛生同業組合中央会などは、受動喫煙に対する規制を「弱いものいじめだ」とまで主張しているが、果たしてそれは事実だろうか。

 ここでまず、日本で煙草を製造している、煙草を吸わせたい側のJTが発表した、2016年の日本人の喫煙率について触れておこう。
 男性が29.7%女性が9.7%、そして男女併せて19.3%である。

 つまり煙草を吸う人は、日本人全体の二割に届かないという事だ。
 それを考えれば、喫煙可の飲食店も全体の二割もあれば充分ではないだろうか。
 外のお店によくお酒を飲みに行く人は主に男性である事を考えても、せいぜい三割で良い筈だ。
 しかし筆者が住む市の約二十軒のバーのうち、禁煙なのは僅か一軒で、残りは全て全席喫煙可だった。
 これが受動喫煙に対する、日本の飲食店の現状である。

 例の飲食業界などの全国生活衛生同業組合中央会は、受動喫煙に対する規制を「弱いものいじめだ」と言うが。
 しかし現実の飲食店では、「喫煙者による受動喫煙というイジメ」が広く放置(あるいは推奨)されているのである。

 自分はマナーを守って煙草を吸っていると自称する喫煙者は、「煙草を吸う時には、同席する人に吸って良いですかと断っている」と言う。
 だが見ず知らずの初対面で通りすがりの誰かならともなく、親しい人や上司や取引相手などに「吸って良いですか?」と聞かれてキッパリ「嫌です」と言える人が、果たしてどれだけいるだろうか

 筆者の従姉の夫は、とても良い人である。
 筆者より年長で、それなりに社会的地位のある人であるにもかかわらず、筆者に気を使って親切にして下さる。
 ただその筆者の従姉の夫は、喫煙者だ。
 昨年の法事で少し休もうと思った筆者が控え室に行ったところ、そこには先にその従姉の夫が居て煙草をふかしていた。
 煙草を止めている筆者にとって、その控え室にこもった煙草の煙はとても嫌だった。
 しかしその従姉の夫が良い人であるのがわかっているだけに、あからさまに嫌な顔をして出て行くわけにも行かず、少しだけ距離を取って世間話をした。

 そのような経験のある煙草を吸わない人は、かなり多いのではないだろうか。
 煙草の煙が不快でも、相手が良い人だとなかなか文句を言いづらい。
 相手が良い人でなくても、上司や取引相手などの利害関係のある相手の場合は、もっと文句を言いにくい。


 今、お酒を出す飲食店に行くと、まずどこの店でも煙草の煙がもうもうとしているが。
 それは一緒に飲むグループの中に何人か喫煙者がいるから、煙草を吸わない大半の者が我慢しているに過ぎない

 繰り返し言うが、日本人の喫煙者は19.3%、男性に限っても29.7%に過ぎない。
 つまり男同士の飲み仲間でも、三割の喫煙者が七割の煙草を吸わない者に受動喫煙を我慢させているというのが現実なのだ。

 特に女性は、喫煙率が9.7%である。
 にもかかわらず非喫煙者の女性を連れてバーや飲み屋に行き、平気で煙草を吸う男は馬鹿である。
 煙草を吸う貴方の姿を見て、女性がカッコイイなどと思っていると信じていたら大間違いだ。本心では嫌なのを、惚れた弱みで黙って我慢しているというのが現実である。
 一割に満たない煙草を吸う女性を除き、大半の女性は髪や服につく煙草の臭いをとても不快に思っているのだ。

 九州看護福祉大の川俣幹雄教授が、ネット調査会社に依頼し、10051人から得たアンケートの回答によると、全ての飲食店の禁煙に賛成する人は73.1%で、反対する人は僅か9.3%だったそうである。
 また、受動喫煙を不快に感じる人は82.2%で、他人の煙草の煙にさらされた場所の最多は飲食店(62.1%)、続いて路上(60.4%)だった。

 どうだろうか。
 これでも飲食店での喫煙を禁止すると「店が潰れる」と言えるだろうか。
 今では煙草を吸わない人、そして煙草の煙を不快に思う人の方が間違いなく多数なのだ。

 だから塩崎恭久厚労相も記者会見で、禁煙にすることで「売り上げが減るんじゃないかという心配があると思うが、売り上げは変わらないことが多い」、そして「受動喫煙がないことで店に行く人が増えることになる。五輪開催国で禁煙にしていない国はない」と発言している。
 まさにその通りである。
 店の経営者は「禁煙にすると経営が苦しくなる」と言う。そう言って煙草を自由に吸わせている貴方の店では、八割の煙草を吸わない者が、付き合いで嫌々喫煙者と同席しているのが実態なのだ。

 筆者も飲食店の煙草の煙を「付き合いで、仕方の無い場合のみ」我慢しているが、それは喫煙者が親しい人か、上司や取引相手などの利害関係のある相手の場合のみである。
 自分のお金を出してまで、無関係な他人の煙草の煙に満ちた店になど飲み食いしに行きたくでもないと心から思う。
 そう思うのは、筆者だけだろうか。

 煙草を吸わない者が今や八割以上で、82.2%の者が受動喫煙を不快に感じ、他人の煙草の煙にさらされる場所として最も多く挙げられたのが飲食店という調査結果を考えれば、禁煙にしたら店が潰れるどころか、塩崎厚労相も言う通りむしろ客が増えると考えるのが常識だろう。
 かく言う筆者も、禁煙のバーが増えたら是非行きたいと思っている。

 繰り返し言うが、今の日本の喫煙率はJTの発表でも二割を切っている。
 なのに何故「禁煙にすると、店が潰れる!」と信じ込んでいる業者が多いのか。
 それは喫煙者はニコチン中毒だから、煙草を吸えないとなるとヒステリックに騒ぐからだろう。
 それで業者は「店が潰れる!」と怯えて政治家に働きかけ、そして一律に原則屋内禁煙とする厚労省の方針がねじ曲げられ、例外規定がいろいろ作られようとしている。

 受動喫煙について議論する筈の自民党の部会ですら一律の規制に反対する人が多く、禁煙でなく「日本は分煙大国を目指すべきだ」という意見が多数なのだそうだ。
 ……分煙どころか、お酒を出す店の大半は全席喫煙可というのが日本の現状なのだが。
 その自民党の受動喫煙について議論する部会に出席している人は、大半が喫煙者ではないのかと疑いたくなってしまう。
 で、国際オリンピック委員会(IOC)が「煙草の無い五輪」を求めていて、リオでもロンドンでも屋内全面喫煙で、韓国の平昌ですら密閉の喫煙室を除いて屋内原則禁煙であるのにもかかわらず、東京は例外規定だらけの最も喫煙に優しい五輪開催地になりそうだ。

 筆者は思うのだが、煙草を吸わない者ももっと声を上げるべきではないだろうか。
 喫煙者が「煙草を吸わせろ、吸えないなら店に来ない!」とお店を脅すなら、煙草を吸わない者も「料理は美味しいし酒も良いが、煙草の煙が不快だからもうこの店には来ません」と、店にきっちりものを言うべきではないだろうか。
 受動喫煙したくない非喫煙者は、禁煙でなく分煙すらされていない店に文句を言わず、ただ黙って行かなくなるだけだ。
 だから飲食業者は、「煙草の煙を不快に思う人の方がずっと多い」という事実に気付かず、ニコチンの禁断症状に駆られてヒステリックに文句を言う喫煙者の声ばかりを聞いてしまうのだ。

 とは言うものの、喫煙者も二割(男性に限れば三割)存在するのも確かだし、その喫煙者の中には人間的に良い人がいるのも事実だ。
 そして喫煙者はよくこう言う、「お酒や脂肪や糖分など煙草以外にも体に悪いものはいろいろあるのに、なぜ煙草だけ悪く言われるのか?」と。
 酒、それに脂肪や糖分を多く含む食物は、摂取し過ぎても害が及ぶのは当人だけだ。しかし煙草は違う。煙草は煙が広がるから、周囲の人すべてに受動喫煙の害を与える
 だから喫煙は、ただ個人の嗜好の問題では済まされない。

 で、筆者は考えたのだが。
 自民党の受動喫煙を考える部会の人達が言うように、日本を本当に“分煙大国”にする気があるのなら。
 まず公共の屋内だけでなく路上も、原則禁煙にする。そしてその代わり、喫煙者の率に応じて今ある飲食店や喫茶店の五分の一程度を、喫煙者専用の“喫煙店”に指定したらどうだろうか。
 今では煙草を吸わない者が大多数なのにもかかわらず、禁煙の店は禁煙の表示をしている。
 そうではなく禁煙が原則で、むしろ煙草を吸える店の方が“喫煙店”の表示をすべきだと筆者は考える。
 今でも多くの飲食店では煙草を吸えるのが前提になっていて、きっちり分煙されているかどうかは中に入ってみないとわからない事が、この日本では多すぎる。
 喫煙者は「禁煙、禁煙とうるさくて窮屈だ」と感じているだろうが、煙草を吸わない者に言わせれば、飲食店でも路上でも、この国では他人の煙草の煙を否応なく吸わされて嫌な思いをする事が多すぎる

 かなりな酒飲みだって、仕事中には酒を飲まないだろう。
 夜まで待って、飲食店に行くか家に帰るかしてお酒を飲むのが普通だ。
 もし昼間から、仕事中にもお酒を飲むようになったら、アル中の廃人扱いされて「病院に行け!」と言われ、職場も首になりかねない。
 アフター・ファイブでも、道を歩きながら酒を飲んでいる者はかなり少ないし、いたらまず間違いなく廃人手前のアル中扱いされる。
 しかし煙草を吸う人達は、どうして他人に迷惑をかけずに喫煙できる時間と場所まで煙草を吸うのを我慢が出来ないのだろう。仕事中でも煙草を吸い、道を歩きながらも煙草を吸い、非喫煙者が周囲にいようがまるでお構いなしだ。
 煙草を吸わない者からすると、そうした喫煙者の行動は、専門の病院での治療が必要な依存症患者の異常行動に見える。

 煙草も法律で認められた嗜好品だから、「吸うのを止めろ、禁煙しろ!」と他人に強いるつもりは毛頭ない。
 ただ他人にまで自分の煙草の煙を吸わせるのは、絶対に止めて貰いたい
 しかし今の日本は政治家ら指導者が喫煙者なのか、受動喫煙に対する規制がザルでユルユルだ。
 喫煙者は二割に過ぎないのに、いかに喫煙が放置され、受動喫煙の害が無視されているのか、煙草の煙で充満する今の日本の飲食店の実態を見ればよくわかる。

 断言するが、少なくとも完全な分煙がされてない飲食店には、筆者は身銭を切って自ら行く事はしない。
 そう宣言する非喫煙者が増えれば、禁煙もしくは完全分煙の店がもっと増えるのではないだろうか。

 今の日本では飲食店でも屋外(路上)でも煙草は吸い放題で、煙草を吸わない者が受動喫煙から守られているのは、ごく一部の飲食店と限られた禁煙地域くらいだ。
 自民党の受動喫煙を考える部会の人達が、日本を本気で「煙草を吸う自由も守りつつ、吸わない者を受動喫煙から守る分煙大国」にするつもりがあるのなら、これは逆にすべきではないか。
 煙草を吸わぬ者が受動喫煙を強いられ、それを避けるには非喫煙者が禁煙のマークや表示がある場所を探さねばならない。これが今の日本の、喫煙に関する状況だ。
 そうではなく、飲食店であろうが路上であろうが屋内外を問わず公共の場所での喫煙は原則禁止とし、煙草は現在の日本人の喫煙率に応じた“喫煙可”の表示のある場所や店、および自宅でのみ吸うのが当たり前の国になって欲しいと、筆者は心から願う。

 喫煙は煙草を吸わぬ者に受動喫煙させ、不快な思いをさせるだけでなく他人の健康に害を与えている。
 にもかかわらず今の日本では、煙草を吸わない者が喫煙者に遠慮して、煙草の煙と受動喫煙を我慢しているのが現実だ。
 そうではなく、「煙草を吸う者の方が遠慮して、煙草を吸わぬ者が居る時くらい煙草を吸うのを我慢すべき」と考える筆者は、間違っているのだろうか。

 煙草を吸わぬ者が受動喫煙を避ける為に禁煙となっている場所や店を探すのではなく、煙草を吸う者の方が“喫煙可”の場所を探す。
 一日も早く日本がそういう国になって欲しいと、心から願う。

 冒頭でも触れた通り、筆者の住む市のバーで禁煙なのは、約二十軒のうち一軒(女性向けのワインバー)だけで、それ以外は全て全席喫煙可だ。
 その喫煙可のバーすべてに「禁煙にしろ!」などと言うつもりは無い。
 しかし日本人の喫煙率は19.3%で、男性に限っても29.7%なのだ。
 それを考えれば、七割のバーが禁煙もしくは分煙でもおかしくない筈だ。

「煙草を吸うお客様もおられますし、禁煙にしたら売り上げが落ちます」と言うバーの店主さまに、逆に問いたい。
 貴方のお店のお客様は、みな煙草を吸っているのだろうか?
 吸わないお客も、少なからず居るのではないだろうか。
 繰り返し言う、煙草を吸わない者は、付き合いで仕方なく同席者の煙草の煙を我慢しているのであって、決して「気にならない」わけでも「全然いやじゃない」わけでもない。
 禁煙にする事で、女性を含めた非喫煙者の新しいお客が貴方のお店に来る可能性にも、飲食店の経営者様は目を向けて欲しい。

 煙草の煙が嫌だから、筆者は喫茶店やレストランも含め禁煙もしくは完全な分煙のされていない飲食店には行かないし、ウイスキーが好きでバーテンダーさんの話も聞きたいくせにバーにも行かない。
 しかし断言するが、禁煙で、かつウイスキーの品揃えが良いバーが近くにあれば、筆者は間違いなく行く。
 日本人の八割は煙草を吸わない。
 そして筆者のように「禁煙なら行く」というお客も、少なからずいる筈だ。
 それとも酒を出す飲食店の経営者は、「酒を飲む人は、みな煙草も好んで吸う。煙草を吸わない人は、酒も飲まないお客にならない人達だ」とでも考えているのだろうか。

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