空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

同性カップルは里親にふさわしいか?

 先日、大阪で男性同士のカップルが里親として認められた。
「LGBTに対する偏見はイケナイ!」という声が大きく、「同性愛なんてキライだ」などと言えなくなりつつある今日この頃の日本である。
 同性のカップルが里親になる事に関しても、「愛さえあれば良いんじゃない?」というのが、大方の論調ではないだろうか。

 しかし筆者は、同性のカップルが親になることについて、どうにも抵抗がある。
 何故なら生物学的に、同性同士のカップルに子が生まれる事はあり得ないからだ。
 単性生殖や雌雄同体の生き物を除き、ほぼすべての動物は雄と雌、父と母の間から生まれてくる。
「両親とも男」とか「両親とも女」という子供は、自然の状態ではまずあり得ない
 だから「同性のカップルが子を持つ」というのは、自然の摂理に反する事なのだ。

 昆虫から類人猿に至るまで、雌雄の区別ある動物は雄と雌とが求め合い交尾して子孫を残し、繁殖してきた。
 その中で、ただ人類の一部だけが同性に愛情を抱き、生殖行動までしている。
 無論、同性同士の性交で子が生まれる事は、生物学的に絶対にあり得ない。
 だから「人類の一部に、同性に性的な愛情を抱く者が存在する」という現実は嫌でも認めざるを得ないが、しかし同時に同性愛者も「自分達は子を持つ事ができない」という現実も受け入れるべきなのだ。
 子を持てない同士だと百も承知の上でカップルになったにもかかわらず、「自分達も子を育てて家族ごっこをしてみたい」など、欲が深いのにも程があると筆者は思う。

 と言うと、LGBTを擁護する人達は、必ずこう反論する。
「愛情の無い男女のカップルと、愛情のある同性のカップルと、どっちが親にふさわしいと思うの! 親の性はどうでも、愛情さえあれば子供は幸せなのよ!!」と。
 また、男女のカップルでも不妊の夫婦は珍しくない為、「子を持てない夫婦が里親になるのとどう違うのよ! 不妊の夫婦が里親になれるなら、同性のカップルだって構わないでしょ!!」とも。

 ちょっと待ってもらいたい。欧州の一部の国とは違い、日本ではまだ同性婚は認められていないのだ。
 一部の地方自治体では近い形で認めているが、日本国としてはまだ認めていない。
 世間では、家族というものはまだ「お父さんとお母さんと子供がいる」という形なのだ。

 それは確かに、今はシングルマザーやシングルファーザーの家庭も増えてはいる。
 しかし「同性の親が二人いる」という家庭は、ごく稀であろう。
 そして同性のカップルのもとに里子に出すという事は、その子供にそうした特殊な家庭環境を受け入れ、かつLGBTに対しての深い知識と寛容さを持つ事を強いる結果になる。
 思春期前の子供に両親が同性であることの意味を正しく理解させ、かつ受け入れさせるのは、非常に難しい事ではないだろうか。
 その送り出される里子が思春期にさしかかる頃の子であれば、里子の気持ちはさらに複雑になる。

 理想主義者は「愛さえあれば良い」、そして「LGBTのカップルのもとで育てれば、むしろ性の多様性に対して理解が深まって、本人にとっても良い」と言うのであろうが。
 ただ心身共に未熟な子供が同性のカップルのもとに里子として送り出された後、思春期を迎えて「両親は同性同士」という自分の環境を素直に受け入れられるか、そしてどのような恋愛観を持つようになるのか、筆者は非常に心配である。

 例えば不妊の夫婦が養子を迎えたとしよう。その子がまだ乳幼児であった場合には、親が告白するまで養父母を実の親だと思って育つだろう。
 また、ある程度の年齢で自分が養子だと知っていたとしても、愛情を持って大切に育てられれば、その子は養父母を自然に「お父さん、お母さん」と呼べるだろう。
 だがその養い親が同性カップルだった場合、その事に子供は躊躇いを感じないだろうか。自分の親が二人とも「お父さん」あるいは「お母さん」であるとか、どちらか一方を男なのに「お母さん」、女なのに「お父さん」と呼ばなければいけないような事態は、子供を混乱させないだろうか。

 死別や離別によるシングルマザーやシングルファーザーは、世間にもよくある事だし、子供も受け入れられるだろう。
 しかし「親がどちらも同性」という生物学的にあり得ないカップルは、子供をひどく混乱させる。
 とりわけ思春期になれば、親の性的嗜好や自分の性のあり方についても、深く悩む事になるのではないか。
「愛さえあればOK」という安易な考えで、同性のカップルのもとに里子に出す事は、出された子供に大きな精神的な負担をかける結果になるのではないかと筆者は危惧する。

「同性のカップルに偏見を持ってはいけない!」
「愛情の薄い夫婦より、愛情ある同性カップルの方が良い!」
 そんな建前じみた理想論を言う前に、まず自分の事として考えてみてほしい。
 普通の家には、お父さんとお母さんがいる。
 けれどボクの家に居るのは、どっちもお父さん(お母さん)だ。
 そのような家庭に、貴方は耐えられるだろうか。
 自分の親が同性で愛し合ってるという現実を、貴方は受け入れられるだろうか。

 同性同士で愛し合うカップルは、現に存在する。
 しかし生物学的に、同性のカップルに子は生まれない。
 だから筆者は、同性のカップルはいかなる形でも子を持つべきでないと考える。

 LGBTに対して正しい理解を持つには、かなりの知識と人間に対する深い理解を必要とされる。
 不惑の年を越えた立派な大人でさえ、「自分の子供がLGBTである」という事実をなかなか受け入れられず、深く悩んだり傷ついたりする。果てには、カミングアウトした我が子を拒絶してしまう親さえいたりするのが現実だ。
 同性カップルのもとに里子に出すというのは、大の大人でさえ受け入れるのが難しい性の問題を、幼い子供に否応なしに「受け入れろ!」と強要しているのと同じだ。

 社会がもっとLGBTに寛容になり、同性婚も、同性のカップルが養子を持つのも当たり前の世の中に既になっているのならば、ともかくとして。
 現状の日本で同性カップルのもとに里子を送り出すのは、理念優先で先走りすぎであり、その負担は結局は最も弱い立場である里子に出された子供にのしかかるのではないかと恐れている。

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コメント


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「現実として」

まず「里親制度」というのは
・18歳まで子供を預かる仕組
→18歳になったら離れる仕組
・預ける側と預かる側の合意必須
→預ける側に育てる能力がない

なので元々の「異性婚の親」に
能力的欠如があることが前提。

それに加えて「異性婚の親」よりも
同性婚の親が、養育の選択肢として
上回ったから選ばれたわけです。

黒沢氏がどんなご意見をお持ちでも
私は言論の自由を支持する者として
全て尊重します。

ただし この問題は「異性婚の親」が
キチンとしていれば起こってません。

そして育てられない異性婚の親を
「助けているのは」同性婚の方。

「現実として」これらを踏まえ
論理展開をすべきだと私個人は
考えております。

取り急ぎコメント申し上げます。

ogotch | URL | 2017-04-15(Sat)17:11 [編集]


こんばんは。
時々拝見させていただいています。

「自然の摂理」と言ってしまうと
それに反した人間の営みはたくさんありますし、
子供が「特殊な環境」を理解するかどうかは
子供だけではなく、周りがどう導くかで変わると思います。

保護者がお父さん、お母さんであるとは限らないわけですし、
確かに同性愛カップルはまだ社会的に受容されきってはいないと思いますが、
「子供、若者を『社会全体で育てる』」
という認識で言えば、新しい在り方の一つとして認められる、
そういう方向に行く流れの中の過程であると思います。

どこかのタイミングではっきり「さぁ、いいぞ!」という風にはならない。
大きな流れの中で、右へ行ったり左へ行ったり、
流れに乗る者、不運にも波に飲まれる者、
そういうことこそが人間の営みなのではないか
と今回の記事を読んで感じました。

山田 | URL | 2017-04-16(Sun)23:47 [編集]


Re: 「現実として」

 私は「愛情はあったが、問題も少なからずある実の親」に育てられました。
 その事を考えれば、問題のある実の親より、愛情もあり人柄も良い育ての親に養育された方が、子供も幸せだと思います。

 同性のカップルにも人柄の良い愛情にあふれた人がいるだろう事も、頭ではわかっているのですが。
 ただ頭が古いのか、両親とも同性という家庭が、感情的にどうも受け入れにくいんですね……。

 それにしても、「子供を育てる」という自覚なく、そもそも何で子供を作るんでしょうかね。
 自分に子供を育てる覚悟も経済力も無いまま“行為”をして、その結果子供が出来てしまい、きちんと養育できない。
 そういう親を見ると、「人間は、まだまだ動物的な本能の方が理性より強いんだな」と思わされてしまいます。

 そもそもの問題は、「なぜきちんと育てられない生みの親が少なからずいるのか?」かも知れませんね。
 子供をまだ欲しくないのであれば、避妊を確実にする。
 それさえきちんと出来ていれば、不幸な子も減ると思うのですが。
 もっとも、皆が「きちんと育てる覚悟と愛情と経済力があるか?」と熟慮した上で子供を産むようにしたら,出生率は今よりさらに減るでしょうがね。

黒沢一樹 | URL | 2017-04-19(Wed)15:32 [編集]


Re: タイトルなし

> 子供が「特殊な環境」を理解するかどうかは
> 子供だけではなく、周りがどう導くかで変わると思います。
> 保護者がお父さん、お母さんであるとは限らないわけですし、
> 確かに同性愛カップルはまだ社会的に受容されきってはいないと思いますが、
> 「子供、若者を『社会全体で育てる』」
> という認識で言えば、新しい在り方の一つとして認められる、
> そういう方向に行く流れの中の過程であると思います。

 おっしゃる通り、日本でも同性婚が当たり前になり、同性カップルが珍しい存在で無くなれば、同性カップルが里親になる事に対する抵抗も薄れて行くでしょうね。
 実は私の周囲には、同性カップルどころか、同性愛者であることをカミングアウトした人は全くいないのです。
 だから私は、同性愛者や同性カップルについての知識が浅いのだと思います。
 それゆえ、抵抗感も強いのでしょうね。

 大阪とは違い、東京都は同性カップルを里親として認める事に否定的だそうです。
 反面、同性カップルを里親として認める事に積極的な自治体も、大阪以外にも幾つか出てきています。
 山田さまのおっしゃる通り、今は新しい流れに行く過程にあるのでしょうね。

 いずれは日本も、同性カップルが里親として認められ、同性婚も認められるようになるのかも知れません。
 ただ里親のように子供を巻き込むことは、同性カップルに対する社会の理解がもう少し進んでからにした方が良いのではと、保守的な私はつい思ってしまいます。
 まず同性カップルを社会が理解し、次に同性婚を認めて。
 同性カップルを里親として認めるのは、それからの事だろうと、私は思います。
 多くの人が感情面でも理解して受け入れる前に、「同性カップルも平等にあつかうべきだ」という理念を先行させ、制度からガンガン変えていってしまう事には、どうも抵抗を感じてしまいます。

黒沢一樹 | URL | 2017-04-19(Wed)16:20 [編集]