空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

キリンが造ったハイネケン

 ハイネケンというビールが存在する事だけは、筆者もかなり以前から知っていた。
 そして海外のビールとしては名前がよく知られているだけに、「あえて飲もう」という気持ちにはあまりなれないできた。
 ちなみにハイネケンは、オランダ最大で世界第二位の地位を占める超巨大メーカーである。
 で、他のもっと珍しいか、新しいビールばかり飲んできた。
 が、さる店のPOPに「香り高い」と書いてあるのを見て、今回そのハイネケンを飲んでみることにした。

ハイネケンP1100608

 まず缶を手に取って細かい字までよく読んでみると、原材料は麦芽とホップだけだ。
 他の多くの国産ビールのように、米やコーンやスターチ等の糖質副原料は使われていない。
 それは実に良いことだ。
 ただ原産国はオランダではなく、よく見ると販売はハイネケン・キリン株式会社ではあるものの、製造は麒麟麦酒株式会社とあった。
 ブランドは海外メーカーだが、実質はキリン製の国産ビールなのであった。

 それで「海外有名メーカーの皮を被った国産ビールかよwww」と、少しガッカリした気分で飲んでみた。
 プルタブを開けグラスに注ぐと、甘い果実と爽やかなホップの香りが漂う。
 これは想像以上に、キリン一番搾り以上に良いかも知れないと思いつつ飲んでみると、期待以上に美味かった。
 ホップの適度な苦みの奥にフルーティーな甘さがあり、とても美味しい。糖質副原料を使い麦芽の使用量を抑えたビールにありがちな、金属的な味や嫌みが全く無い。

 決して苦すぎず重すぎず軽やかな味わいで、喉越しで飲んでもスッキリ美味しい。
 しかし糖質副原料入りの製品のような、喉越しだけのただ軽いビールと違い、ちゃんと味わえばコクと深い味わいを確かに感じる。
 さすがは麦芽とホップだけで造られた本物のビールだと、心から感心した。

 冷蔵庫から出して10分ほど経ち、少しぬるくなると甘い果実香が立ち、味も深みと甘みが増してくる。麦の甘さとホップの適度な苦みのバランスがとても良い。
 よく冷やして喉越しで飲んでも良いが、少しぬるくしてじっくり味わって飲むともっと美味くなる。

 日本人は、ビールと言うとよくキンキンに冷やすのを良しとするが。
 しかし冷やし過ぎると香りが沈み、味も、特に甘みを感じられなくなるものだ。
 だから味と香りを堪能するブランデーでは、氷は入れず常温で飲むのが常識だ。
 ワインだって、冷やす適温というものがある。
 断言するが、キンキンに冷やして飲むべきビール類は、副原料入りの不味いビールと発泡酒や新ジャンル酒だけだ。
 不味いビール類はぬるくなると嫌な味や嫌な香りが目立つようになって、はっきり言ってもっと不味くなる。だから糖質副原料入りのビールや発泡酒や新ジャンル酒は、キンキンに冷やしてその嫌な味と香りを目立たなくした上で、喉越しで一気に飲む必要があるのだ。
 そのビールが本当に美味いかどうかは、少しぬるくして、ゆっくり、じっくり飲んで初めてわかる……というのが、筆者の私的な持論だ。

 ただ筆者が好きな「少しぬるくして、ゆっくり、じっくり飲んで美味しいビール」には、喉越しで一気に飲むと重く感じて旨さがよくわからなくなるものがある。
 しかしこの麒麟麦酒製造のハイネケンは冷やして喉越しでゴクゴク飲んでも軽やかで美味しく、少しぬるくなったところでゆっくりじっくり飲めばもっと味わい深く香り高く美味くなる。
 どう飲んでも美味い、本当に良く出来た文句なしのビールだ。

 これはラガービールだが、エールビールに負けない味の深みとコクがある。
 後味もとても良く、爽やかな苦みとほのかな甘さが口の中に残る。
 同じ麒麟麦酒の製品でも、キリンのどごし〈生〉などとは出来がまるで違う。
 暑く喉が渇いている時に喉越しで一気に飲んだらその差をあまり感じないかも知れないが、少しぬるくしてゆっくりじっくり飲むと、価格の差以上に味と品質の差を感じる。
 ハイネケンの価格は、同じキリン製ののどごし〈生〉のほぼ倍だが。
 筆者ならばのどごし〈生〉を2本飲むより、ハイネケン1本をゆっくりじっくり味わって飲みたい。

 筆者は少年の頃からずっと写真を撮り続けていて、そんな筆者にとってドイツのライカやカール・ツァイスの製品は高嶺の花の憧れの的だった。
 大人になって筆者もライカのカメラと交換レンズを入手したが、その為には節約を重ねた上に手持ちのカメラや価値ある蔵書を売り払うなどして、かなりのお金を出さなければらなかった。
 しかし今世紀に入って、その憧れのライカやカール・ツァイスのレンズを付けたコンデジが、それも僅か2~3万円くらいで売られるようになった。
 実はそれらのレンズは、名こそドイツの名門メーカーのものを冠しているものの、日本のレンズ製造メーカーが造ったものだった。
 性能がそのブランド元が要求する水準に達していさえすれば、製造元はどこでも良いのである。
 カメラやレンズだろうが、ビールだろうが、世界的なブランドとはそういうものである。

 そしてハイネケンも、世界約60カ国に110余の生産拠点を持っているという。
 麒麟麦酒もその一つなのだろうが、その国産のハイネケンも、麒麟麦酒の技術力を十分に発揮したキリンの名に恥じない逸品だ。

スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する