空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

大失恋(52)・現実の“修羅場系ギャルゲー”で鬱エンド

 振り返ってみれば、黒沢の中学時代って何かギャルゲーみたいだよね。
 主人公“黒沢”の周りには、まず男の子みたいなサバサバ系の美少女リホさんがいて。そして外面は二次元のヒロインそのものの魔性の女アズサに、おっとり優しい癒し系のミカちゃん、元幼なじみだった生徒会の□□ちゃん、それに実は意外にスパイシーなリホの親友(スワさん)もいて。
 あと、明るく元気系のユカさんも隠しキャラにいたけれど、黒沢の頭の中ではずっとその他大勢のモブ扱いで、「実は攻略可能な隠れヒロインだった」ってコトに気付きもしなかったよ。

 そしてギャルゲーと同じように、選択肢はリアル世界での恋愛でも次々に出て来てさ。

「三年生になってすぐの席替えで、二次の世界から出て来たような美少女アズサと同じ班になりマシタ」
 a.声をかけて仲良くする。
 b.オレはリホさんと仲良いし、別にいーや。

「中学生活で最大のイベント、修学旅行が始まりマシタ」
 a.もちろん、アズサを追いかける。
 b.やっぱりリホさんを優先する。

「悪友マツオもアズサに気があるみたいで、時々ちょっかい出してるんだけど?」
 a.先手を打ってアズサに告るっきゃない!
 b.旧い友の為だ、残念だがアズサは譲ろう。

「めでたくアズサとカップルになれたものの、何故かなかなか会えないんだよなー」
 a.仕方ないさ、アズサにも事情があるんだろう。
 b.おかしい、アズサはホントにオレを好きなの?

「夏休みの夜遅くに、まるで大人の女みたいなアズサと出逢う」
 a.やはりアズサはオレの運命の彼女。
 b.この女、ぜってーヤバいって。

「アズサにフられちまった、辛いったらねーよ。でも同じ班になったミカちゃん、優しいし話してると癒されるよな」
 a.よぉし、このミカちゃんと仲良くしてみよう!
 b.いや、リホさんのトコに戻ろう。

「ミカちゃんとも結局ダメ、けどスワさんって話してみると意外に面白い子だよね?」
 a.うん、今度こそイケるかも。
 b.相手はリホさんの親友だろーが、自重シロ。

「リホがオマエの悪口すごく言ってたゾ……ってマツオが言ってるんだけど?」
 a.信じてたのに許せねー、もう絶交だッ!
 b.ホントかなぁ、まず本人に確かめてみなきゃ。

 ……いやあ、こうして振り返ってみると黒沢って、ゲームの選択肢と言うかその後の運命を決める重要な場面で、笑えるほど見事にa.の間違った方ばかり選んじゃってるよねえ。しかもプレイしてたのは、KID時代のメモオフ・シリーズ顔負けの「修羅場アリの鬱ゲー」でさ。
 で、「リホさんとの友好度をかなり上げながら“アズサルート”を選んでしまい、その後も選択肢を片っ端から間違えた挙げ句に、バッドエンドの中でも最悪の鬱エンドにたどり着いてしまった」ようなもの、かな。

 冷静に考えれば、コレはきっと逆恨みってヤツだとわかってるよ。マツオに何と言われようと、ヤツを信じてしまった黒沢が一番悪いんだから。
 けどね、「オレはマツオに、人生を変えられてしまったんじゃね?」と思ってしまう気持ちを、未だにどうにも出来なくて。

 いや、アズサを横取りされた件については、それは別に構わないんだ。と言うより、むしろ感謝しなけりゃいけないくらいだと思ってる。
 だって、その当時どれだけ苦しい思いをさせられたにせよ、結果から言えばかなりヤバい不良物件を、あえて引き取ってもらったようなものだからね。

 ただリホさんとの仲を裂かれたことは、回復不能に近いレベルの大ダメージだったよ。うん、まさにクリティカル・ヒットってやつ。
 マツオのあの悪魔の囁きさえ無ければ、黒沢だってリホさんルートのグッドエンドにたどり着けてたかも知れなかった。そう思うとね、今でも胸が苦しくなるよ。
 リホさんと一緒に受験勉強をして、一緒に東京に出て同じ大学の同じ学科に通って……。そんな今とはまるで未来が、確かに開けていた筈なんだ。

 マツオにされた事は今も忘れられないし、許すつもりも生涯無いから。
 けど「シネ!」とか殺してやりたいとか思ったことも、ホントに全然ないよ?
 だって、この世に死なない人間など、誰も居ないからねえ。現にお釈迦さまやキリストさまだって、蘇って神仏になる前にちゃんと一度死んでるし。
 当然、放っておいたところでマツオもいつか勝手にくたばるんだしさ。なのに恨んで呪ったりするだけ時間と精神力の無駄遣い、ってヤツじゃん。
 増してや、わざわざ殺しに行って犯罪者に身を落とすとか、どう考えても割に合わなさ過ぎるって。

 相手を下らない卑しいヤツと思えば思うほどね、「そのクズ野郎の為に己の身を落とすなど馬鹿らしい」って気持ちになるよ。
 だからマツオが今どこでどうしているかも、心底興味ないっス。マツオも黒沢の今の居場所も知らないだろうし、このまま死ぬまで関わり合うこと無くいられればそれでイイと思ってる。
 ただ「良い死に方をしないとイイな、そして死んだ後は地獄に堕ちてほしいな」とだけは願ってるけどね。

 あー、でもある意味マツオは、リホさんにとっては“良いコト”をしたのかも。
 だって結果的にだけれど、ヤツが仲を裂いたからリホさんは、黒沢の毒牙にかからずに済んだんだしwww。で、予備校で彼女をいろいろ支えてくれた、素敵な彼氏とも出逢えてさ。

 わかってるさ、リホさんは黒沢には勿体なさ過ぎる相手だって。
 最良の結末はリホさんとのグッドエンド……ってのは、あくまでも「黒沢にとっては」であってさ。リホさんにとって黒沢など、厄介な不良物件に過ぎないってコトぐらい自覚してるよ。
 リホさんの為を思えば、黒沢など彼女の前から姿を消しきった方が良い。
 だからリホさんに彼氏が出来た後は一切の連絡を絶ったし、数年後に同窓会で再会した時も目を合わせることすら避けたよ。

 でもね。あの頃の事はセピア色の遠い昔の思い出と化している今もまだ、黒沢はリホさんの影を未だに引きずり続けてるんだ。
 恥ずかしながら、黒沢って基本はいかにも“女のコ”って感じの、可愛い系のコが好きなんだよねぇ。“色っぽい”でも“ゴージャス”でもなく、華奢で線が細くて守ってあげたくなるような女の子。
 高校で出逢ったマイコさんなんか、ズバリそのタイプだし。
 けどリホさんと共に歩める未来は無いことがハッキリした後、黒沢が選ぶ相手は気付かぬうちに変わってたよ。
 可愛い女のコは相変わらず好きで、けど実際に仲良くするのは元気で明るいサバサバ系の、見かけもハートも男の子みたいな子ばかりになってたよ。
 そう、どこかリホさんに似た子、ってコト。
 以前なら魂を抜かれてた女度高めの可愛いコは、見て目で楽しむ程度に留めて深みにハマる前に敬遠……って感じでさ。

 いや、実際は意識してリホさんに似た子ばかり選んで好きになってたワケじゃないよ。その後幾人もの女の子と出逢いと別れを繰り返し、時もかなり経ってからやっと気付いたんだけどね。
「あれ? オレが本気で付き合いたくなる子って、いつもどっかリホさんに似た子ばかだゾ」みたいな感じで。
 リアルの恋愛と違ってギャルゲーだと、頭の片隅にどこか醒めた冷静な部分を残してプレイするからさ。その「オレって、どう考えてもリホさんタイプのヒロインばかり追いかけてるよね?」って現実を、いやと言うほどハッキリ自覚させられてしまったよ。

 以前の章でも話したように、黒沢が初めてプレイしたギャルゲーはセガサターン版の『同級生2』で、おかげで萌えのセカイの底無し沼にどっぷりハマることになってしまったのだけれど。
 まだギャルゲー初心者だったその時から、黒沢はメインヒロインをスルーして、まずボーイッシュな同級生の篠原いずみから攻略にかかってたよ。

同級生2同級生2
(1997/07/11)
SEGA SATURN

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『同級生2』のメインヒロインの鳴沢唯って、血の繋がりは無いのに主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶとか、妹萌えを起こさせた原点とも言われる強力な妹属性の持ち主でね。
 この鳴沢唯は、黒沢から見てもかなり可愛かったっス。実際、黒沢自身『同級生2』をプレイして鳴沢唯を知ったおかげで、「オレって、年下の妹キャラが好きかも」って自覚してしまったくらいでさ。
 けどその鳴沢唯を「可愛い!」と思いはしても、プレイしていて「付き合いたい!」と思ったのは篠原いずみの方だったんだ。
「ん?」って思いマスやん。気持ちと行動がバラバラな自分に、「何故なんだろう?」っていろいろ考えさせられちゃうよね。
 その結果「好きなタイプと気の合うタイプは、実は別なものなんだ」ってコトに、黒沢はこのゲームのおかげで気付かされたようなものでさ。

 だから河下瑞希さんのコミックス『いちご100%』でも、どの女の子を選ぶかで、主人公の淳平がナゼあそこまでグタグタ迷うか、黒沢にはちょっと(いや、実はかなり)理解しがたかったよ。「一番気が合って友達感覚で付き合える、北大路さつき一択じゃん」みたいな感じでね。

いちご100%ストロベリーダイアリーいちご100%ストロベリーダイアリー
(2005/02/10)
PlayStation2

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 実は黒沢は河下瑞希さんがかなりスキで、桃栗みかんのペンネームで少女マンガを描いていた頃から独特の繊細な絵柄にホレてマシタ。だからコミックスだけでなく、プレステ2で出されたゲーム版の『いちご100%』も、発売初日に定価で買ってしまったくらいで……。
 いや、このゲーム版の『いちご100%』はいろんな意味でかなりのクソゲーだったんだけど、ソレも含めて河下瑞希さんの諸作品については、機会があればまた語らせていただくとして──。

あかねちゃんover drive 1 (マーガレットコミックス)あかねちゃんover drive 1 (マーガレットコミックス)
(1999/03)
桃栗 みかん

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 ギャルゲーでもコミックスでも、黒沢ってメインヒロインを好きになれる率が恐ろしく低いんだよねえ。二次好きの諸氏には何故あーゆータイプが好まれるのか、「ワケわからんw」って感じで。
 あーゆータイプって、ほら「可愛い上に女らしくて大人しくて、ぽやんとした天然系で」みたいなアレだよ。
 黒沢からすると「そんな男の妄想を具現化したようなオンナ、いるワケねーよwww。もし実在したら、キャラ作って男の前では演技しまくりの超シタタカ女だってば」みたいな感じでさ。
 で、コミックスやギャルゲーで「絶対この子の方がイイって!」って思うのはいつも、サバサバ系の明るい元気っ子ばかりで。しかも「男に負けない強気系もドンと来い!」だし。
 ……今になって考えてみると、ソレってまず間違いなく中坊の頃のアズサやリホさんとの件が尾を引き続けてる結果だよね。
 ハイ、その遠い昔の失恋&友の裏切りの呪縛から、黒沢は未だに逃れられずに居るのでアリマス。

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