空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

妹と『初恋』⑦・超えてしまった“妹”との一線

 その黒沢の最初の“血の繋がらない妹”のユーコさんと二人で、日帰りの予定でちょっと遠目のドライブに出掛けた時のコト。製造されて既に14年も経ち、かなりレトロ化していた黒沢の車が、ドライブの途中で故障してしまってさ。
 何とか直すことは出来たのだけれど、修理に思いのほか時間を食ってしまって、その日のうちにはとても帰れなくなってしまったんだ。

 行き先は南伊豆で、季節は夏で海も青く綺麗でさ。
 修理を待つ間も、海辺でユーコさんに膝枕して貰いながらお喋りしてたりとか、その時点で既に“兄と妹”の関係から踏み出した感じの、かなり良いムードにはなってたんだよね。
 で、その晩は「帰れないんだもん、仕方ないよね」というか、当然の成り行きでそのままホテルに……というワケ。
 ホテルと言っても、その時には既に深夜になってたし、入ったのはたまたま“空き室アリ”の表示があった国道沿いのラブホテルだよ。
 でもだからって、部屋に入るなりユーコさんを押し倒しちゃったりなんかしなかったよ。だっていくら血縁はナイとは言え、ずっと兄と妹として仲良くしてきた相手に、焦ってガッつくような真似はしたくなかったし。

 男はバカだから、つい「非処女なら、もうエッチに不安とか全然ナイだろ」みたいに思いがちだけど。
 でも、コレは忘れないでちゃんと覚えておいてほしい。処女であろうがなかろうが、誰か(♂)と初めてホテルに行く時には、女の子はそれなりに緊張するものだよ。
 だって、エッチってプライベートな事の最たるものと言うか、すっごく個人的なモノじゃん。同じ男だって、ムード重視派もいれば、ガッツンガッツン攻めまくりたいヤツもいるじゃん。

 ぶっちゃけ性癖なんてホントにもう人それぞれ、SM好きやら、ロリやら、熟女好きやら、デブ専やら、3P好きやら、大っぴらに出来ないような嗜好の持ち主なんていくらでも居るからね。
 ソレは特殊例にしても、まあ“フツー”に属するエッチだって、さっさと一発ヤったらスッキリ「オヤスミナサイ」ってのから、時間をかけてじっくりネットリ何度も……ってのまでいるし。
 女の子が誰かと初めてエッチする時って。他の男のやり方はどうあれ、キミ自身の性癖やヤリ方はまだ知らないワケでさ。
 だからいろんな相手とヤリまくってるビッチでもない限り、女の子はキミに初めてされる時には「どんなコトされるんだろ、もしかしてヘンな趣味とか持ってたらどーしよぅ」って不安に思うものだよ。

 で、ホテルの部屋に入ってもユーコさんは笑顔で普通に話してはいたけれど、微妙な緊張感が黒沢にも伝わってくるワケ。
 車の故障に加えて渋滞で、どうしてもその日のうちに帰れなくなってしまったのは、本当に偶然のことだったよ。けど黒沢はまじり気の無い異性愛者なんで、ホテルに泊まる事になった時点で期待と言うか、下心は確かにアリマシタ
 けど痩せ我慢かも知れないけれど、その下心以上に“妹”を大切に思う気持ちもあったんだよね。

 入ったのはラブホテルだから、ベッドはもちろん一つだよ。
 そのベッドに一緒に入ってすぐ、黒沢はユーコさんに言ったんだ、「中学生同士のカップルみたいにさ、今夜は手を繋いで寝ようか」って。
 そしたらユーコさんも、安心したように笑って頷いたよ。
「アホか、今時の中坊が手を繋いで寝るとかあり得ねーって、朝までヤリまくりに決まってるだろーが」なんてツッコミは無しだよ。だって携帯電話どころかポケベルさえまだ無かったような時代の話だもの、その頃の中学生は今よりずっとオクテだったんだよ。

 長いドライブの疲れもあって、その晩はホントに手を繋いですぐそのまま寝ちゃってさ。
 そのせいか、翌朝は六時過ぎにはもう目が覚めちゃって。
 でも気がつくと、眠りに落ちる前に握った手はその時もまだ繋いだままだった。
 その隣で寝ている“妹”を見ているうちに、気持ちを抑えられなくなってそっと抱き寄せたんだ。するとユーコさんもごく自然に自分からバスローブと下着を脱いで……という感じで、二人は兄と妹じゃなくなっちゃったんだ。

 お兄ちゃんと妹
 建前はそーゆーコトになってたけど、ホントは黒沢はずっとユーコさんの事が好きだったんだ。ただ告白してフラれるのが怖くて、兄と妹の関係でいる事を選んでいただけでさ。
 だからこと、後悔は全然しなかった。と言うより、こうなれば良いとずっと思っていたし、だからその後は、チェックアウトの時間ギリギリまでユーコさんと愛し合ったよ。

 その時はただエッチするだけでなく、ユーコさんといろんなコトを話したよ。
 ユーコさんは黒沢より四つ下で、でも黒沢はユーコさんにとっては三人目でさ。
前の二人に勝ちたかったな
 ついそう言ってしまったら、ユーコさんは激しく首を振ってさ。
そんな事ない、一樹さんが一番勝ったんだよ
 そう言ってくれたんだ。
 だから黒沢は、自分が彼女にとっての一番になれたと思ったよ。
「お兄ちゃん」じゃなくて「一樹さん」。その時から、ユーコさんは黒沢を名前で呼んでくれてさ

 その時のユーコさんのエッチは、すごく優しかった。
 積極的に自分から何かしよう……ってんじゃなくて、基本的には身体を黒沢に任せての受け身のセックスで。けどいつも両腕を黒沢の背に回して、優しく抱き返してくれていてさ
 そして黒沢のちょっとした動きで、黒沢が何をしたいかをすぐに察して、黒沢がやりやすいように微妙に体の向きや姿勢を変えてくれるんだよ。だからエッチしている間は、「いつも彼女に受け入れられている」って感じでね。

 処女厨って、男の中には確実にいるよね。
 そりゃあ黒沢だって、エッチした相手がたまたま処女だったら嬉しいさ。そんな時には「自分がこのコの初めてになれたんだ」って、未登峰を征服したような感慨を持っちゃうことも否定しないよ。
 けどそれに勝る「非処女の優しさと温かさ」ってのも、絶対あるから。黒沢はその事を、ユーコさんに教えられたよ。

 だからこそ、「気持ちはユーコさんも同じで、これで兄と妹から両思いになれた筈」って思っちゃうじゃん。
 けど現実には、ユーコさんとは兄と妹に戻れなくなっただけでなく、彼氏と彼女にもなれなかったんだよね。
 そのドライブから帰って間もなく、ユーコさんから「あの日のコトは、ムードと成りゆきのせいだからね」って言われてしまってさ。そして仲は良いままなんだけれど、以前とは違う何かギクシャクした関係のまま数ヶ月が過ぎて。 

 で、黒沢はある日唐突に、ユーコさんから別れを告げられてしまったんだ。
彼氏ができたから」って、本当に一方的に。

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