
と言うわけで、今も独身の私は、恋愛は避けるわけではありませんが「どーでもいいかな」と思っています。
女性も好きではありますが(特にただ眺めているのは)、今は自分から積極的にはかかわらず、愛は他のものに向けて生きています。
私の生き甲斐と言えば、まず写真ですかね。
もっともこの写真も、女の子がらみで始めたのですけれど……。
私はチビだし、顔も良くないし、女性にモテるタイプでないことは、よく自覚しています。
だからせめて、「写真で好きな子の姿を手元に残しておこう」と。
本当にそんな不純な動機で写真を始めたんです、私は。
ただそう思う以前に、家族で旅行に行った際に記念写真や風景を撮ると、私が撮ったものは一番に良く撮れていて、それで「写真を撮るのって、面白いかも」とも思ってはいました。
そして高校に入ってから一眼レフのカメラを手に入れて、本格的に写真を撮り始めました。
部活はもちろん写真部で、用が無くてもカメラを学校に持って行き、文化祭や体育祭や遠足などの学校行事にはそれこそ撮りまくりでした。
学校の長い休みにはバイトをして、撮影目的に合った交換レンズを少しずつ増やし、スペアのボディも買い足して。
何しろ学校行事の際にはクラスの写真係を買って出て、可愛い子だけでなくブスだろうが野郎だろうが、誰の写真も撮ってあげていましたからね。
だから私は「みんなの写真係」というポジションにいて、殆どの人が気持ちよく写真を撮らせてくれました。
ええ、クラスで一番の可愛い子とかも、良い笑顔で写真に写ってくれましたよ。
で、高校時代の後には目当ての女の子にモデルをお願いして、一対一の撮影をさせていただくのが常になっていました。
ハイ、楽しかったです。
フィルム代や現像料、それにモデルになってくれた女の子のご機嫌を取り接待する為のお金を工面するのが大変ではありましたが、それ以上に楽しかったです。
まあ、今や私もカメラを持って女の子を追い回すような年ではなくなり、花や空や風景、それに猫などを撮っていますが。
だから主に使うレンズも、女の子を綺麗に撮る用の中望遠レンズから、花を撮る為のマクロレンズや風景を撮る為の広角レンズに変わりました。
私はカメラやレンズはただ道具として使い潰すのではなく、本当に大切に使います。
私はカメラの収集マニアではなく、あくまでも写真を撮る人ですから、手に入れたカメラはしっかり使いました。
カメラはガンガン使う、けれど乱暴には扱わず、撮影の後は必ずきちんと手入れと清掃を欠かしませんでした。
まあ剣術使いが刀を粗末に扱わず、手入れは欠かさないようなものですね。
その私の扱いと手入れのせいか、私のカメラとレンズたちは本当に長持ちしてくれます。
実際、私が高校時代に買ったカメラとレンズ、手に入れてからかなりの年月が経ちましたが、今も現役で全く問題なく使えます。
撮影の最中に機材が壊れて困った、などということも、本当に一度も無いですね。
私のカメラとレンズたちは、信頼に応え続けてくれています。
アニミズムと言って、全てのものには魂が宿っているという考え方があります。
私、「自分のカメラには魂が宿っている」と言うつもりはありませんが、私のカメラ、本当に元気に頑張ってくれています。
カメラだけではありません、車とか時計とかオーディオ機器とかパソコンとか、私が使う機械は壊れず長持ちしてくれるものが多いです。
だから思うのですが、モノは粗末にせず大切にした方が良いですよ。
モノも大切に使うと、期待にしっかり応えてくれます。
こう言っては、私がいかに悪い女にばかり惚れてしまっていたかを白状するようなものですが。
彼女より機械の方がずっと人を裏切らないと、つい思ってしまいます。


