空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

定番中の定番スコッチ、ジョニ赤を改めてしっかり味わってみた

 今回はスタンダード・スコッチの定番中の定番、ジョニ赤ことジョニー・ウォーカー・レッドラベルを取り上げてみる。

ジョニ赤LUMIX FX9 426

 ジョニ赤は、筆者も大好きなスタンダード・スコッチの一つである。
 ただジョニ赤は酒屋はもちろん、スーパーの洋酒コーナーなどでも当たり前のように売られていて、ウイスキーにあまり関心の無い人でもその名くらいは知っているだろう。
 そんな珍しくも何ともない定番すぎるスコッチであるゆえに、筆者も特にありがたみを感じる事もなく日々気軽に飲んでしまってきた。
 で、その定番中の定番スコッチを、今回あえて改めてしっかり飲んでみた。

 まず、香りであるが甘くスモーキーで、千円程度で買えるウイスキーとは思えないほど豊かで贅沢な香りが漂う。
 ジョニ赤はキー・モルトの一つにタリスカーを使っているそうだが、確かにそれらしいスモーキーさを、ハニーな甘い香りの中に確かに感じる。
 飲んでみた味わいも、フルーティーさやウッディな感じや僅かなスパイシーさなど、ただ力強いだけでなく奥行きがありかなり複雑だ。
 そして飲んだ後のアフターテイストもしっかり残り、ジョニ赤の甘くスモーキーな味と香りが口の中にかなり長く残った。

 筆者は日本でよく飲まれる薄い水割りや、最近やけに人気のハイボールははっきり言って嫌いだ。本来の味わいが薄まって、水っぽくなり過ぎるからだ。
 だからウイスキーは、いつもストレートかトワイスアップで飲んでいる。
 しかし酒と言えばビールをゴクゴク飲む事の多い日本人には、酒を少量ずつ味わいながら飲む習慣があまり無く、ウイスキーは薄く割らねばキツ過ぎて飲みにくいと感じる人達が少なくないのもわかる。

 で、試しにこのジョニ赤を1:3で割ってハイボールにして飲んでみた。
 ジョニ赤は「ジョニー・ウォーカーのシリーズの中で唯一、何かで割って飲む事も考慮してブレンドしてある」と言われるが、このジョニ赤の力強さは特質に値するものがある。
 何と炭酸で薄く割っても、甘くスモーキーなジョニ赤らしい味わいがしっかりと残っていた。
 筆者だったら、このジョニ赤はトワイスアップかストレートで飲む。しかしハイボールでも充分に「らしさ」も感じられるし旨いと思った。
 ウイスキーと言えば「サントリーの角瓶で、ハイボール」と思い込んでいる方々に、ぜひ一度ジョニ赤のハイボールも試してみて貰いたいものだと思う。

 筆者はシングルモルトだけでなく、千円台の手頃なウイスキーもあれこれ飲んできた。スタンダード・スコッチだけでなく、バーボンやアイリッシュやカナディアンや国産のウイスキーもいろいろ飲んでみた。
 で、値段の割に旨いウイスキーも幾つか知っているつもりだが、このジョニ赤は「間違いなく旨い!」と自信を持って言える。
 あまりに有名で、どこでも手に入るウイスキーだけに、大して意識せずに気軽に飲んでしまってきたが、改めてしっかり味わって飲んでみて、「これが世界で一番売れているのには、ちゃんとわけがあったのだ」と心から納得した。
 無論、「ジョニ赤が最高のスコッチだ!」などと言うつもりは無い。二千円クラスのブレンデッド・スコッチ(ジョニ黒やシーバス・リーガルなど)と比べれば、間違いなく味と香りの豊かさに欠ける。
 しかしこれだけの味と香りのウイスキーが僅か千円程度で売られているのだから、本当に驚きである。

ウイスキーP1080351 ジョニ赤P1080428
(筆者はこのチラシにあった通り、ジョニ赤をグラス付きで本体価格938円で買った)

 筆者は個人的には、ジョニ赤は千円程度のウイスキーの中ではトップクラスの品質だと思っている。ジョニ赤はスタンダード・スコッチの基本と言っても構わない、とも思う。
 しかしだ、筆者としては満点の評価をしたいようなスタンダード・スコッチのジョニ赤にも、欠点が無いわけではない。
 ジョニ赤は甘く力強くスモーキーなのが特徴で、筆者のように好きな者にはそれが魅力なのだが、逆に裏目に出る事も考えられる。

 筆者はラガヴーリンやアードベッグやタリスカーなどのスモーキーで力強く個性のあるウイスキーが好きだ。
 しかし世の中には、ライトで穏やかな味わいのウイスキーが好きな人達だって確実にいる。そしてそうした人達には、スモーキーで力強いジョニ赤の個性は、あまり性に合わないのではないかというような気がする。
 筆者は同じスタンダード・スコッチでもカティーサークはどうしても好きになれない。スパニッシュ・バレルで仕上げた限定品ですら、ライト過ぎて物足りなかった。
 だが筆者が好きなジョニ赤よりそのカティーサークの方がずっと好きな人だって、間違いなくいる筈だと思う。

 後にニッカを創業した竹鶴政孝氏は、スコットランドでウイスキー造りを学んだ後、その知識と技術を生かして壽屋(現サントリー)で日本初のウイスキーを出した。
 しかしその“白札”は、いかにもスコッチらしいスモーキーさゆえに、当時の日本人には「煙臭い」と不評だったと言う。
 そして竹鶴政孝氏の退社後、壽屋の社長の鳥井信治郎氏は、リキュールやらカラメルやらを混ぜた怪しげなウイスキーもどきの“角瓶”を、「日本人の好みに合う、日本のウイスキー」と称して売り出し、しかもそれが日本でヒットしてしまうわけだが。

 スモーキーなスコッチも、今でこそ日本でも受け入れられている。
 しかし竹鶴政孝氏が白札を造った当時に、もしジョニ赤も日本で広く売り出されたとしたら、やはり白札と同じように「煙臭い」と不評で売れなかったのではないかと、ジョニ赤を味わいながら複雑な気持ちで思った。

 あと、ジョニ赤は味わいが力強い上に、アフターテイストもかなり長く残る。
 それゆえ食後酒としてじっくり味わって飲むには良いのだが、食中酒として飲むには、ジョニ赤の個性やスモーキーさが食事の邪魔になるのではないかという気もする。

 と言うわけで、千円程度で買えるウイスキーとして個人的には満点を付けたいジョニ赤だが、その個性ゆえに好みに合わない人もいるだろうし、向いていない飲み方もあるような気がする。
 スモーキーさを好まない方や、食事しながら飲みたい方には、おそらくもっと他のライトなウイスキーの方が向いているだろう。

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コメント


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今ジョニ赤とジョニ黒を飲み比べてますが、値段倍の差があるかどうかは微妙なところ。
ウイスキーだけは利き酒の自信が少しだけあるので、目隠しテストをしてもどちらかははっきりわかるとは思います。

ky | URL | 2015-07-07(Tue)18:54 [編集]


Re: タイトルなし

> 今ジョニ赤とジョニ黒を飲み比べてますが、値段倍の差があるかどうかは微妙なところ。
> ウイスキーだけは利き酒の自信が少しだけあるので、目隠しテストをしてもどちらかははっきりわかるとは思います。
 全く同感です。
 ジョニ赤もスタンダード・スコッチの中ではかなり複雑な味わいがある方だと思いますが、ジョニ黒の方が明らかにより深く、複雑な味わいに感じました。
 しかしジョニ黒の値段って、ジョニ赤の倍近いんですよね。
 で、「ジョニ黒は、ジョニ赤の倍旨いか?」と考えると、思わず考え込んでしまいます。
 より美味しいウイスキーを飲みたいならジョニ黒でしょうが、普段気軽に楽しんで飲むならジョニ赤でも充分なように思いました。

黒沢一樹 | URL | 2015-07-10(Fri)11:19 [編集]


ジョニ赤が好きだ

自分はジョニ赤の粗っぽさのほうが好みだ。
確かに黒と赤を飲んで違いは判る・・・
どちらのほうが値段が高そうだかも味でわかる。
ただ自分は赤のほうが好きです。
人がおごってくれても赤を飲みますwww
今度ダブルブラックを飲んでみよ宇と思います。

chyoku | URL | 2016-03-01(Tue)21:35 [編集]


Re: ジョニ赤が好きだ

> 自分はジョニ赤の粗っぽさのほうが好みだ。

 私もスタンダード・スコッチの中ではジョニ赤が一番好きです。
 ジョニ黒の方が出来が一段上なのは確かなのですが、黒と赤の味と香りに「値段ほどの差がある」とは、とても思えないでいます。
 それと、個性は間違いなく黒より赤の方がハッキリしていますね。
 私の知人にも「黒より赤の方が好き!」と断言する方がいて、私にもその気持ちはわかります。
 ダブルブラック、私もいつか飲んでみたいです。

黒沢一樹 | URL | 2016-03-03(Thu)15:24 [編集]


ジョニーウォーカー赤ラベル。

ジョニーウォーカー赤ラベル。

1,000円前後の「ウイスキー」では明らかに
トップクラスの味と質を誇ると思います。

1,000円前後でストレートでもイケる
「ウイスキー」はジョニーウォーカーの
赤ラベル、バランタインファイネスト。

この2つが二強かなと思ってます。

もうねぇ、この二強に加わるような
ウイスキーがナゼ、ジャパニーズから
リリースされないのか。

五大ウイスキーの一つはジャパニーズ!
とか言うんだったら出して欲しいです。

この願いって多分、私だけでは
無いような気がしますよ。

ogotch | URL | 2016-03-05(Sat)21:55 [編集]


Re: ジョニーウォーカー赤ラベル。

> ジョニーウォーカー赤ラベル。
>
> 1,000円前後の「ウイスキー」では明らかに
> トップクラスの味と質を誇ると思います。
>
> 1,000円前後でストレートでもイケる
> 「ウイスキー」はジョニーウォーカーの
> 赤ラベル、バランタインファイネスト。
>
> この2つが二強かなと思ってます。
>
> もうねぇ、この二強に加わるような
> ウイスキーがナゼ、ジャパニーズから
> リリースされないのか。
>
> 五大ウイスキーの一つはジャパニーズ!
> とか言うんだったら出して欲しいです。
>
> この願いって多分、私だけでは
> 無いような気がしますよ。

 全く同感です。日本ではウイスキーの消費が伸びていると言っても、角瓶をハイボールにしてビールのようにゴクゴク飲むばかりですからね。
 日本で一番売れているウイスキーがあの角瓶って、それで世界のウイスキー五大産地をよくも名乗れるものだと呆れます。
 スーパープレミアムと呼ばれるごく一部の高い製品が美味いのは、当たり前の事なんです。
 高くて不味ければ詐欺も同然ですからね。
 普通の人が普通に飲むスタンダード・クラスのウイスキーの質をもっと上げて初めて、日本はウイスキーの世界五大産地を名乗る資格があるのではないかと思います。

黒沢一樹 | URL | 2016-03-10(Thu)15:45 [編集]