空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

嫌いなサントリーの“白角水割”を飲んでみた

 この夏のお盆に、他県にある祖父母の墓参りに車で行ってきた。
 で、途中のトイレ休憩に国道沿いのさるコンビニに立ち寄ったのだが、「ただトイレを借りるだけでなく、取り敢えず何か買わねば」と店内の商品を見て回るうち、酒のコーナーに置いてある“白角水割”にふと目に留まった。

白角水割P1080624

 このブログで、サントリーと角瓶の悪口を、散々に書き散らして書いてきた筆者であるが。
 もちろん、角瓶を飲みもせずにただ叩いているわけではない。筆者はスタンダードの角瓶だけでなく、角ハイボール缶角ハイボール缶〈濃いめ〉も自分で買って飲んでみた上で批判しているのだ。
 ただ、白角角瓶〈黒43°〉は、まだ飲んでいない。
 スタンダードの角瓶の味にさえ辟易しているのに、さらにまた白と黒も買ってみる気には、とてもなれなくて。
 角瓶はウイスキーとしてはお手頃価格のうちだが、それでも一本千円以上する。
 で、白角と角瓶〈黒43°〉の両方を買ったら、税込みで軽く二千円を超える。
 ジョニ黒シーバス・リーガル12年だって買えてしまうお金を出して、角瓶の仲間などを買ってガッカリしたくないではないか。何しろ角瓶が筆者にとっては感心できない味である事は、実際に買って飲んでみて既にわかっているからね。
 それで「飲まず嫌いは良くない」と思いつつ、白角と角瓶〈黒43°〉はまだ飲んでみずにいた。

 そんな折に目に飛び込んで来たのが、例の白角水割である。
 250mlの缶入りで、値段も二百円もしない。
 うん、これなら試し飲みに丁度良いし、飲んで残念な味でも悔いは無い。
 そう思って、その県の地酒の小瓶やちょっとした菓子などと併せて、サントリーの白角水割も買ってみた。

 で、墓参りも終えて帰宅してから、その白角水割を早速開けてみた。
 ……意外だった。
 香りが、意外に悪くないのである。
 サントリーの角瓶と言えば、味はアルコールの刺激は強いが、香りは甘く華やかだ。
 しかし白角水割のそれはスタンダードの角瓶とはかなり違って、缶のプルトップを開けた途端に青リンゴか梨のような、爽やかでフルーティーな香りが鼻孔をくすぐった。
 白角水割のアルコール度数は9度で、ウイスキーをストレートかトワイスアップでしか飲まない筆者にとっては、ひどく薄めである。
 それでもはっきり感じられるフルーティーで爽やかな香りは、サントリーも角瓶も嫌いな筆者にすら「なかなか悪くない」と思わせた。

 ただ残念なのは、白角水割の味の方である。
 同じアルコール度数9度の角ハイボール缶〈濃いめ〉も、筆者にとってはかなり薄めの味に感じられたが。しかしそれでも、ウイスキーらしい味わいはちゃんと感じられた。
 しかし白角水割の方は、まるで麦焼酎の水割りでも飲んでいるような感じで、ウイスキーらしい味わいが殆ど感じられなかった。
 そして白角は淡麗辛口を謳っているが、辛口と言うよりも僅かに苦味を感じた。

 日本酒やビール類などでも、よく“淡麗辛口”を売り文句にするものがあるが、安い酒で淡麗辛口を名乗る酒は要注意である。
 日本酒なら“醸造用アルコール”なる廃糖蜜から作ったアルコールを大量に混ぜ、薄味でアルコールのピリッとした感じが舌に残る粗悪な安酒を“淡麗辛口”と称して売っているものがある。
 ビール類でも、麦芽の使用量を減らして副原料を多めにした、麦本来の旨味が薄いのものを、淡麗辛口と称して売っている商品がある。
 そしてウイスキーでも、モルト原酒を減らして若いグレーンやスピリッツ(ブレンド用アルコールとも言う)を混ぜれば、薄味でアルコールの刺激が舌にピリッと残る、淡麗辛口なるウイスキーが出来上がるのである。
 だからお手頃価格で淡麗辛口を称する酒類には、本当に気をつけなければならない。

 角ハイボール缶や白角水割では、炭酸や水などで薄く割っているから感じないが。
 オリジナルの40度の角瓶は、濃いめで飲めば間違いなくアルコールのピリッと来る刺激を感じる。
 だから筆者は、角瓶はモルト原酒はそれなりに良いものを使っているものの、グレーンがかなり若いと睨んでいる。
 そしておそらく白角も、9度の水割りの缶でなく、40度のものを濃いめで飲めば、おそらく同様に舌にピリッとアルコールの刺激を感じるだろう。
 で、例の白角水割でウイスキーの風味や甘味を殆ど感じられなかったあたりから推察するに、40度の本来のものもかなりライトな味わいで、そこに若いグレーンのピリッと来るアルコールの刺激が加われば、白角が標榜しているところの“淡麗辛口”になるのであろう。

 しかし筆者は、白角をただの粗悪な安ウイスキーと言うつもりは無い。
 筆者はウイスキーを料理と合わせて飲むのではなく、食後に濃いのをじっくり堪能したいタイプだ。だから白角のように薄めの味のウイスキーはどうにも好きになれない。
 甘くスモーキーで力強い味わいのウイスキーが、筆者の好みなのだ。
 だが白角の青リンゴや梨のような爽やかな香りについては、素直に評価したい。
 筆者の私見だが、白角は白州のモルトをキーモルトに使った、普通の角瓶以上に日本人の味覚を意識したライト系のウイスキーだと思われる。

 筆者と違って、世の中にはライトな味わいのウイスキーが好きな人も、ウイスキーを炭酸や水で薄く割って料理を食べながら飲む人がいることも、よくわかっている。
 そういう意味で、ライトな味で料理の味を損なうことなく飲める上に、爽やかな果物の香りもある白角は、「水や炭酸で割って、料理と一緒に飲みたい」という人には、スタンダードの角瓶より合っているのではないかと思われる。

 食後に濃いめをチビチビ飲みたい筆者の嗜好には合わないウイスキーだが、それでも白角の香りには新鮮な魅力を感じた。
 スモーキーで力強いタイプのウイスキーとは対極にある製品だが、こうした爽やかな香りのウイスキーも「あって良し」と思う。
 ただ「この250mlで缶入りの白角水割だけでなく、40度で700mlの白角も買って飲んでみるか?」と言われると、筆者としては二の足を踏んでしまうが。
 香りは良いが味わいが物足りなすぎて、「同じ金を出すのなら、ジョニ赤ホワイトホースベルティーチャーズグランツ・ファミリー・リザーブなどを買いマス」というのが正直な気持ちだ。
 だがそれでも筆者の嫌いなサントリーの角瓶シリーズの白角が、香りは案外悪くないと知れただけでも、一つの収穫だったと思う。

スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する