空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

「煙草は止めたくても止められない」という大嘘

 酒は「百薬の長」とも言われるが、適量さえ守れば実際に健康にも良い事は医学的にも実証されている。適量の飲酒は体内の血流を良くし、心と体をリラックスさせてくれる。
 それに比べ、煙草はまさに「百害あって一利なし」である。喫煙は健康を害するばかりで、良い事は何一つ無いのが現実だ。

 また酒は飲み過ぎた場合、飲んだ本人の健康を害するだけだが、煙草は違う。
 煙草は喫煙者自身が吸う煙よりも、周囲の非喫煙者に否応無く吸わせる副流煙の方により多くの有害物質が含まれている事実も、科学的に実証されている

 実際に筆者の知人のあるご夫婦も、喫煙者である夫と長く暮らしていた為に、非喫煙者の奥さんの方が肺癌になってしまった。
 その夫は自分の煙草が妻の癌の原因になったと医者から知らされ、ひどく後悔して煙草をきっぱりと止めたが。
 しかし身近な非喫煙者を癌にさせてから禁煙したとしても、それは後の祭りと言うものである。

 筆者が特に腹立たしく思うのは、喫煙者は周囲の非喫煙者たちにはその有害極まりない副流煙を、フィルター無しで有無を言わせずダイレクトに吸わせていながら、自身は有害物質を軽減するフィルター越しに喫煙している事である。
 そしてその身勝手さに、喫煙者たち当人がまるで気付いていないのだから憎らしい。

 喫煙者たちは、一度で良いから自分が吸った煙草のフィルターを、鋏なりナイフなりで二つに切って中を見てみてほしい。喫煙後の煙草のフィルターが、タール等でどれだけ穢く汚れているかに驚く筈だ。
煙草のフィルター断面P1080838
 これは筆者が道端で拾ってきた、煙草の吸い殻の断面だが。
 喫煙者はそうして自分だけタールを軽減した上で喫煙を楽しみ、周囲の非喫煙者たちにはそのタールで汚れきった煙をそのまま吸わせているのだ。
 その汚れきった喫煙後のフィルターの中を見て。
 それでも「煙草の煙に害は無い」とか「他人に迷惑をかけていない」などと言い張れる者がいるなら、その厚顔無恥な顔をとっくり見てみたいものだ。

 職場や学生の飲み会などで、酒に強くない者にも飲酒を強要する行為を、アルハラと呼ばれているが。
 筆者は非喫煙者もいる所で煙草を吸う行為も、ただそれだけで「非喫煙者にも喫煙を強いるスモーク・ハラスメント」になっていると思うし、スモハラとして非難すべきだと思っている。
 職場や飲食店や道路を含むすべての公共の場所での喫煙は、非喫煙者に受動喫煙を強いる“スモハラ”行為として、法律で全面的に規制して当然だと筆者は考える。

 こう言う筆者は、実はかつては喫煙者だった。
 それも「セブンスターより軽い煙草は、紙臭くて吸えたものじゃない」と言ってはばからない、タチの悪い喫煙者だった。
 だからセブンスターの他にはハイライトだの、ピースだのといった強い煙草を好んで吸い、果ては葉巻にまで手を出す始末だった。
 そして貧乏だった筆者は、お金がない時には昼飯を食べず、浮かせたお金で煙草を買う事すらあった。

 だが筆者は、ある時を境にその煙草をきっぱりと止めた。
 当時、筆者は東京都区内の1Kのボロアパートで、一人暮らしをしていたが。
 幼い頃から大の猫好きだった筆者は、そのアパートの大家さんの飼い猫を手懐けて、ほぼ自分の猫のようにして可愛がっていた。自分の部屋に引き入れ、餌も与え、夜は一緒に寝る事も少なくなかった。
 そして猫は好きだが昔風に自由放任にして飼っていた大家さんは、筆者が猫をそうして可愛がる事を許してくれていた。
 で、その猫との暮らしを楽しんでいた筆者だが、やがて気付いたのである。筆者が煙草を吸う時、猫が厭な顔をするという事に。

「猫が厭な顔をするなんて嘘に決まってる、オメーの思い込みだ!」と言われるかも知れないが。
 猫も間違いなく“厭な顔”をするのである。
 猫と暮らしている、またはその経験のある人にはわかる筈だ。猫も厭な時には眉を寄せ顔をしかめて、困ったような不快げな顔を見せる。
 それを見て、筆者は「この猫の為に、煙草は止めよう」と決断した
 そうすれば猫も喜ぶし、浮いたお金でもっと美味しい餌を買ってあげられる……と。

 猫の為の禁煙、本当に実行したんだよ、筆者は。
 高校の卒業式が済むと同時に煙草を吸い始めた筆者だが、猫の為にキッパリと煙草を止め、浮いたお金を餌代に回して、猫さんとより仲良く幸せに暮らしたのだ。
 そしてそれ以来、何年どころか十年単位で全く煙草を吸ってないし、「また吸ってみたい」と思った事も無い。
 だから喫煙者がよく言う、「止めたくても、止められないんだよ!」というあの台詞は、絶対に嘘だと断言する。

 筆者は一人暮らしだった時に、ただ猫の為だけに煙草を止めた。
 ついでに言うが、筆者が煙草を止めた時には今のような“嫌煙権”という言葉すら無く、まだ男は煙草を吸うのが当たり前だったにもかかわらず、だ。
 もし家族持ちで、その妻や子供たちに喫煙を厭がられたり、煙草を止めるように言われていても「煙草は止められないんだ!」と言い張って煙草を吸い続けている人がいるとすれば。
 その人の家族への愛は、筆者の猫に対する愛よりも小さい
という事だ。

 今、旧二級品を除く普通の煙草は、一箱で四百数十円もする。
 だからもし一日一箱吸っているとすれば、煙草を止めさえすれば一週間に約三千円、一ヶ月で約一万三千円ものお金が浮くのだ。

 筆者は煙草を止めて浮いたお金を主に猫の餌代に回して、猫とより幸せな日々を過ごしたが。
 家族がいる喫煙者の貴方、ちょっと想像してみてほしい。
 三千円あれば、夫婦と子供二人の四人家族なら、夕食は無理でもファミリー・レストランでランチくらいは食べられるのではないだろうか。
 もし貴方が煙草を止め、奥さんに「日曜日の昼ご飯は作らないで良いよ、皆でランチを食べに行こう」と提案すれば、奥さんは喜ぶし、子供とも会話が弾むのではないだろうか。

 煙草を止めれば健康に良いし、そして浮いたお金で週末に家族でランチなりラーメンなりを食べに行けば、家族(特に昼ご飯を作らずに済む奥さん)は喜ぶし、子供とのコミュニケーションもより密接になる。良いことずくめで、貴方に禁煙のデメリットなど何一つ無い筈だ。
 いや、別に浮いた煙草代を家族のランチなどに使わず、貴方自身の趣味に全部使っても構わない。それだけでも、非喫煙者の家族は歓迎するだろう。

 煙草を吸った事の無い人は、他人の煙草の煙をただ「煙い」としか感じないだろうが。
 しかし筆者は、何しろ元はいろいろな煙草を吸ってきた、かなりヘビーな喫煙者だったからね。喫煙者のいる職場に足を踏み入れたり、歩き煙草をする人と通り過ぎたりして受動喫煙をさせられた瞬間に、煙いというのではなく「うわ、煙草を吸わされた!」と感じてしまうのだ。
 煙草の味に記憶があるだけに、これはものすごーく迷惑だし不快だ。
 他人の煙草の副流煙を吸わされる受動喫煙は、飲み会で無理に酒を飲まされるアルハラと全く同じだと、心の底から思っている。

 話は少しだけ逸れるが。
 男ながら料理もそれなりに作る筆者は、大手スーパーではなく、地元の農産物がよく売られている地域密着型のスーパーで食材をよく買っている。
 その店は大手と違って対応もマニュアル化されておらず、顔馴染みになった店長や店のパートのおばちゃん達とも気軽に世間話なども出来てしまう“ゆるい”感じがまた良いのだが。
 ただ地域の店にありがちな、良くない面でのゆるさも少しあって。
 そのスーパーの鮮魚コーナーを通ると、時々煙草の厭な臭いをはっきりと感じるのだ。
 で、気をつけてよく見てみると、鮮魚コーナーの奥の魚を捌く所で煙草を吸っているんだな、魚を扱うおじさんが。

 あり得ない、と思ったよ。
 食品を扱う仕事をしている者が、休憩時間に専用の喫煙室でならともかく、商品の陳列棚からガラス一枚隔てただけの、お客から丸見えの所で煙草を吸いながら働いてるなんて、ねえ……。
 確かにそこは、お客は立ち入れない店員オンリーの場所ではあるよ。けど店とその作業場を仕切るガラス窓は開いていて、吸っている煙草の臭いが明らかにお客の居る場所にも流れ出て来るんだよ。
 それでも店長に注意される事も無く、煙草を吸いながらの仕事を黙認されているらしいあたりが、地方の小さなスーパーらしい“ゆるさ”だなぁ……と、半ば呆れながら思ったよ。

 ただ仕事中に煙草を吸っているのは、そのスーパーでもさすがにその鮮魚部を仕切っているらしい、五十代くらいのおじさん一人だけだけれどね。
 で、店長の方はまだ四十にもならない感じで、年齢差もあって注意し切れず、「客が入って来ない作業場の奥でなら」という事で黙認になっているのではないかと、筆者は勝手に想像しているのだけれど。
 でもその鮮魚部のおじさんの煙草の煙、時々店内にもしっかり流れ出ているのだけれどねえ。

 実はその鮮魚部の喫煙者のおじさん、人柄はとても良さそうなのだ。
 スーパーに時々買い物に行っている人ならわかると思うけれど、鮮魚コーナーではよく、特価の魚をセルフサービスで欲しいだけ客が自分でビニール袋に詰めてレジに持って行くようになっているよね。
 で、筆者がその特価の安い魚を選ぼうとしていると、例の喫煙者の鮮魚部のおじさんがスッとやって来て、ビニール袋とトングを取ってさ。
「入れてあげようか、幾つ?」
 そして筆者から数を聞くと、税込み99円の特売の魚をたった二匹しか買わなかったのにかかわらず、「大きいのが良いよね」と言いながら、気持ち良く本当に良い魚を選んでくれるのだ。

 惜しいな、って心から思ったよ。
 実は気の良い親切なおじさんなんだろうに。ただヘビースモーカーで時々勤務中にも店の奥で煙草を吸っているという事だけで、筆者にもダメ店員のように思われていたのだから。
 何しろ今は嫌煙権の方が強い時代で、本人にその意識は無くとも近くの者達に受動喫煙を強いている喫煙者は、白い目で見られがちだからね。例の鮮魚部の煙草を吸うおじさんを「困った店員」と思っていたそのスーパーのお客は、決して筆者だけでは無い筈だと思う。

 そのおじさんが良い人であるらしい事がわかっただけに、本当に「惜しいな」と思った。
 受動喫煙が厭で、喫煙者に近づきたがらない人は少なくないのだから。
 特に妊婦さんや幼い子供のいる親は、喫煙者は極力避けるよ。
 で、例の鮮魚部の煙草を手放せないおじさんはおそらく五十代で、息子や娘がいればそろそろ結婚する年齢になっているだろう。
 息子の嫁はもちろん、実の娘だって妊娠したら例のおじさんとは会いたがらなくなると思う。そして子供が産まれても、「煙草を吸うから、お祖父ちゃんには会わせたくない」って思うよ、きっと。

 まあ、中には妊娠しようが、生まれた子供がまだ幼かろうが煙草を吸い続ける女性もいるが、そんなのは数少ないDQN女だ。
 普通の常識ある女性なら、煙草の害から我が子を守ろうとする
 だからいつまで経っても煙草を止めない人は、孫が生まれても会わせて貰えないか、貴方が孫の前で煙草に手を伸ばした途端に、ものすごーく厭な顔をされて避けられる事を覚悟しておいた方がいい
 仮に孫の前では煙草を吸わないよう努力したとしてもだ、非喫煙者はその空間に煙草の臭いが漂っているだけで厭なのだ。そしてそれが妊婦や幼い子を持つ母親であれば、なおさらである。

 筆者だって「喫煙者はすべて非常識な悪い人」と決めつけるつもりは無いし、喫煙者の中にとても良い人が居る事もよくわかっている。
 だからこそ、「家族がいるなら、煙草は止めた方が良い」とあえて声を大にして言いたい。
 煙草が喫煙者の貴方だけでなく、受動喫煙で周囲の煙草を吸わない人達の健康も害しているのは事実だし、そのせいで家族からも文字通りに煙たがられてしまうのは、本当に損な事だと思わないだろうか。

 筆者は本当に、ただ「猫の為に」という一念だけで煙草を止めた。
 だから家族の為を思うなら、煙草を止められない筈が無い
のである。

 喫煙者からは、「喫煙室での情報交換と交流は、仕事上でも役立っている」という声も聞くが。
 しかし喫煙者自体が年々減りつつある今、その先細りする喫煙者のネットワークに縋り続ける事に、果たしてどれだけのメリットがあるか、冷静に考えてみてもらいたいものだ。
 それより煙草はきっぱり止めて、今では過半数を占めている非喫煙者の同僚や、それに何より家族に喜ばれた方がずっとメリットがあるのではないだろうか。

 最後に、もう一つだけ言っておきたい事がある。
 よく「煙草を吸わない家族の為に」と、ベランダや庭や玄関先で煙草を吸う人達がいるが、それは身勝手極まりない、実に馬鹿げた迷惑行為だ。
 その貴方が家の外で吸った煙草の煙は確実に隣家に流れて行っていて、隣家の非喫煙者を悩ませているに違いないからだ。
 この機会に、「家族の為に」家の外で煙草を吸っている者たちにはっきり言っておく。今後の近所付き合いを考えて口に出せずにいるだけで、周囲の家の者たちは貴方が外で吸う煙草の煙を、間違いなく腹立たしく思っている
「家族の為に」と家の外で煙草を吸うのは、「我が家の者さえ良ければ、近所の非喫煙者など知った事ではない」というDQN的なエゴイズムに他ならないという事実も知っておいてほしい。

 煙草は吸うけれど、本当は気の良い好人物である貴方。
 貴方がその煙草の為にどれだけ損をしているかを、冷静に考えてみてほしい。
 ただ貴方の健康を害し、使える小遣いも減らしてしまうだけでなく、家族や周囲の非喫煙者たちに避けられ、貴方の人としての評価も下げているのだ。
 それでも貴方は、煙草を吸い続けたいだろうか。

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