空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

安い国産ウイスキーを飲んでみた②トリス・クラシック

 さて、今週も引き続き、国産のとても安いウイスキーについて書いてみる。
 で、先週はレッドについて書いたが、今回も同じサントリーの、発売されてまだ間もないトリス・クラシックについてレポートしてみよう。

サントリートリスC-P1080993

 開封すると、レッドと同じようにほぼ甘い香りだけ漂う。
 レッド自体も香りは弱めだったが、トリス・クラシックの香りはレッドのそれよりさらに弱い。
 ウイスキーには開封して空気に触れある程度の時間が経つと香りがより華やかに立ってくるものが少なくないが、レッドと同じでこのトリス・クラシックもその真逆だ。
 開封して時間をおくと、香りが飛ぶと言うか、元々弱めな香りがさらに微弱になる感じだ。

 口に含むと、甘みと同時にアルコールの刺激を強く感じる。
 トリス・クラシックもレッドと同様に、サントリーらしい甘いウイスキーであるが、アルコールの刺激は間違いなくレッドよりも強い。
 アルコール度数で言えば、レッドが39%であるのに対し、トリス・クラシックの方は37%だ。
 にもかかわらず、僅かながら度数の低いトリス・クラシックの方がアルコールのツンツンする刺激をより強く感じるから不思議だ。

 まあ、レッドはかなり甘みの強いウイスキーだから、その分アルコールの刺激を感じにくいのかも知れないが。
 だが味の違いというより、「レッドより値段が安い分だけ、新しいモルトやグレーンを使用している」と見る方がより正解に近いのではないだろうか。
 実際、レッドよりトリス・クラシックの方が味わいが薄くなっている。
 ただその分だけ、「トリス・クラシックの方がスッキリした味わい」と言えなくもない。
 何しろレッドは変に甘みが強いと言うか、味に癖があるから。
 そのバーボンに似たような甘さを好む人にはレッドは向いているだろうが、それが苦手な人も間違いなくいるだろうと思う。
 だからレッドよりトリス・クラシックの方を好む人も、きっといる筈だ。

 で、このトリス・クラシックだが。
 香りも味も薄い上に使っている原酒も若い為、ストレートではほぼ「アルコールの刺激だけ」という感じで、とても味わってなど飲む気にはなれない。
 ただレッドと同じで、トリス・クラシックも割って薄めれば飲みやすくなる。
 トリス・クラシックも普及価格のサントリー製品に多い、「濃いめでじっくり味わうと美味くないが、水や炭酸で薄く割っても不思議にウイスキーらしい味わいを保っている」という性格を受け継いでいる。

 メーカーではこのトリス・クラシックを、1:3で割ってハイボールにするのを最も推奨しているようだが。
 うん、その割合でのハイボールを作って飲んでみると、ウイスキーの味は保ちつつスイスイ飲める。
 水割りも1:2まで水を多くすると、香りは殆ど無くなってしまうが「ウイスキーだ」とわかるだけの味は残しつつ、アルコールの刺激はほぼ無くなって日本酒のように気軽に飲める。

 ただレッドの方が味に個性があるせいか、レッドの方が水割りにより強い印象がある。
 トリス・クラシックを水割りにする場合、割る水が多くなるとレッドより水っぽい味に感じる印象がある。
 炭酸がウイスキーの味わいを引き出すからなのか、ハイボールの場合には、トリス・クラシックでもレッドでも差は殆ど感じないのだが。
 このトリス・クラシックを水割りにする場合、あまり薄めすぎてはいけない。
 とすると、トリス・クラシックはハイボールにして飲むのが最も順当かも知れない。

 このトリス・クラシック、ストレートや濃いめでじっくり味わおうとしては駄目だ。
 だがハイボールにしてグイっと飲んだり、1:2から1:3程度の水割りにして食中酒にするには向いている。
 ワンショット30mlを30分くらいかけ、まずグラスに鼻を近づけトップノートを楽しみ、ほんの僅か口に含んでインパクトとパレードを味わい、飲み下した後に残るアフターテイストを堪能して、ゆっくりじっくり本気で飲むには、不満は山ほどあるし全く向かないが。
 薄く割って「ウイスキー風味の、すっきりアルコール」としてグイグイ飲むならば、このトリス・クラシックでも充分ではないかと思う。

サントリー・香り楽しむタンブラー

 この味も軽めで香りなど殆ど無いようなトリス・クラシックの販促品に、数量限定ながら「香りを楽しむタンブラー」という、香りを楽しむ為のチューリップ型のグラスが付けられていたのには失笑させられた。
 で、角瓶の方に付けられていた販促品のグラスは、ハイボールで飲む用のミニジョッキだよ?
 逆ではないか、と呆れた。
 角瓶は筆者は個人的に好きではないが、それでも華やかな香りはちゃんとある。販促品として「香りを楽しむタンブラー」を付けるべきなのは、むしろ角瓶の方なのに、殆ど香りも無いようなトリス・クラシックに付けるとは、ちょっと呆れてしまった。
 ハイボール用のミニジョッキを付けるなら、むしろトリス・クラシックの方がずっとふさわしいのに。

 おそらくその事は、当のサントリーも重々承知はしているのだろう。
 サントリーの700mlのウイスキーで最も安価なトリス・クラシックの販促品に、ミニジョッキはさすがにコストの面で付けにくかったのだろう。
 で、単価のより高そうなミニジョッキは角瓶の方に付け、トリス・クラシックの方には小さな「香りを楽しむタンブラー」の方を……と。
 でも「香りを楽しむタンブラー」は、少なくとも香りをじっくり楽しめるレベルのウイスキーに付けて欲しかったな……というのが、ウイスキー好きの本音だ。
 水や炭酸で薄めに割って飲むべきトリス・クラシックを、濃いめにして「香りを楽しむタンブラー」で飲んでもただガッカリするだけだろうに……と、残念に思った筆者であった。

 ま、トリス・クラシックの販促用の「香りを楽しむタンブラー」は別に保存しておいて、もっと良いウイスキーを飲む時に使い、トリス・クラシック本体は自前の大きなグラスで飲めば良いだけの話なのだけれどね。
 でもウイスキーに付いている販促用のグラスというと、たいていロックかハイボール用のグラスばかりで、本当に香りを楽しめるチューリップ型のグラスがサントリーで最も安いウイスキー(ペットボトル売りのトリス・ブラックを除く)に付けられていたという現実に、何とも言えない皮肉を感じてしまった。
 実は筆者が愛用していて日々ウイスキーを飲んでいるグラスは、まさにそのトリス・クラシックに販促用に付けられていた「香りを楽しむタンブラー」によく似た、チューリップ型のグラスなのだ。

 筆者の自宅に近いある大手スーパーの洋酒コーナーでは、このトリス・クラシック(例の「香りを楽しむタンブラー」付き)とブラックニッカ・クリアが、同じ748円(税抜き)で売られていたが。
 容量も同じ700mlでアルコール度数も37%と、サントリーはブラックニッカ・クリアのシェアを奪おうと戦いを挑んできたようにも見える。
 実際、飲んでみてもこのトリス・クラシックとブラックニッカ・クリアは、香りや味わいの傾向もかなり似ているのだ。目隠ししてこの両方を飲んで、どちらがどちらか迷わず判断できる人は、そう多くないのではないかと思った。

 現在ブラックニッカ・クリアをよく飲んでいる方は、ニッカというメーカーが好きで選んでいるのだろうか。
 それとも「この値段で、この味なら充分だ」と、コストパフォーマンスで選んでいるのだろうか。
 はっきり言うが、サントリーがブラックニッカ・クリアにぶつけてきたトリス・クラシックは、味や品質に殆ど差はない。
 だからこれまでメーカーにこだわらずブラックニッカ・クリアを飲んでいた人達のある程度は、トリス・クラシックに流れるのではないかと、筆者は思っている。

 だがじっくり比べてみれば、やはりサントリーはサントリーで、ニッカはニッカだ。
 トリス・クラシックとブラックニッカ・クリアはいろいろな点でかなり似ているが、味わいや香りが微妙に違う。
 で、両者が具体的にどう違うかは、また来週、ブラックニッカ・クリアについてレポートしながら述べてみたいと思う。

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