空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

愚劣で身勝手な高市総務相の電波停止発言

 安倍首相お気に入りの高市早苗総務相が、政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局の電波停止に言及して、マスコミの間で波紋を呼んでいる。
 そしてそれと時を合わせるように、安倍政権に批判的な3人のキャスターが降板する事になった。

 筆者はその件についてまず疑問に思うのだが、そもそも政治的な「公平」とか「中立」とは何なのであろうか
 少なくとも筆者は、学生時代も今も政治思想は殆ど変わっていない。基本的には間違いなく保守で、しかし根っからの個人主義である為、右の軍国主義であろうが左の共産主義であろうが、全体主義的な思想すべてを嫌悪している。
 その筆者は学生時代にはガチの右翼と言われ、今は左翼と言われている。

 ブレているのは筆者ではない。
 ブレて変わっているのは周囲の社会の方であって、日本は間違いなく右傾化している。
 日本の歴史を学んでいた学生時代に、同級生達だけでなく教授や講師らにも右翼と叩かれていた筆者だから肌でわかるのだ。以前なら「頭のおかしな極右」として相手にもされなかったであろう渡部昇一氏や櫻井よしこ氏らの発言がもてはやされ、『WiLL』や『歴史通』や『正論』や『諸君!』や『SAPIO』や『Voice』のようなかつての大日本帝国が大好きで、日本を気持ち悪いほど美化する歴史修正主義的な雑誌ばかりが書店の店頭に並ぶような現状は、どう見ても「左はほぼ壊滅状態で、右と極右しかない世の中」としか言いようがない

 中立とか公正とか言うが。
 左翼と言われる人達は、共産党と社民党の支持者を合わせても僅か5%にも満たず、残りの95%は中道か右派か極右だ。
 右翼の人達には民主党すら左翼に見えるようだが、実際には自民党と思想的に殆ど変わらない人達がかなりいる。
 そして自民党と言えば、かつては存在したハト派がすっかり沈黙して、安倍首相の率いる間違いなく党内右派である清和会の声ばかりが大になっている。
 そもそも政権与党の自民党ですら、間違いなく右傾化しているのだ。
 さらにその自民党より右に、おおさか維新の党なども存在するのが現状である。
 この「左はほぼ無く中道も少数で力を持たず、権力を握り声も大きいのは右と極右ばかり」という情勢の中で間を取って“中立”の立場でいようとすれば、どうしたって「右寄り」になるのではないか。
 それこそが、今の日本の現状なのだ。

 さらに“公平公正”という事に関して言いたい事がある。
 公平公正と言うが、政権与党と野党や、権力を持ち支配する側の国と支配される側の国民は、そもそも対等な立場であろうか
 高市総務相や、その背後にいる安倍首相は、あたかも権力者と被支配者を対等の立場のように思っているようだが、もしも本気でそう考えているとしたら頭がおかしい。
 政府与党は圧倒的な権力を持つ支配者であって、国民は被支配者である
 だからこそ日本があの愚かな戦争を仕掛けた際に、マスコミが大本営発表を伝達する機関に成り下がっただけでなく、政府の手足となって国民の戦意高揚に努めた過ちを決して忘れる事なく、常に国民の側に立ち権力を監視してその暴走に歯止めをかけるのがマスコミの義務である。
 それでこそ公平公正であって、政権べったりで政府公報と変わらぬような報道をするマスコミなど存在する価値も無い

 繰り返し問う。
 放送や報道における政治的公平性とは何であるか。
 今の安倍政権の言う政治的公平とは名ばかりで、安倍首相の頭にあるのは「政府に批判的な放送を封じること」としか思えない。
 その証拠に、安倍自民党が問題にして呼びつけたり、政治的公平性を欠くと非難するのは、すべてコメンテーターやゲストが政権に批判的な番組ばかりだ。
 しかし放送されている番組の中には、与党べったりで首相の発言ばかり長々と放送する“自称報道番組”もあるではないか。
 もし政権に批判的な意見が多く出される番組を「政治的公平性を欠く」と非難するのであれば、政権に好意的であたかも安倍首相の独演会のような放送をする番組もまた「政治的公平性を欠く」として非難せねばおかしいし、公平公正とはとても言えない
 だが安倍政権が、そうした「政権べったり」の番組を問題にして呼びつけてあれこれ問い糺したり、あるいは電波停止までチラつかせたなどという話は、全く聞いた事が無い
 そこにこそ、安倍政権と高市総務相の放送に対する姿勢の本質が見えるのである。
「政権批判は許さないし電波停止も辞さないが、安倍さん万歳で野党を叩く翼賛番組なら政治的公平性を欠いても全然オッケー」
 これが高市発言と現政権の報道に対する姿勢である。


 高市総務相と安倍首相は、政権を批判する番組は異様に敵視するが。
 政権べったりで右派的な方向で政治的公平性を明らかに欠いている番組だって、間違いなくあるではないか。東京にもあるが、主に関西方面の放送局に。
 高市総務相は、その「政権寄り」という意味で公平中立でない番組にも、電波停止を命じる覚悟はあるのだろうか。
 その覚悟もなく、ただ「政権を批判する放送は許さないぞ!」という腹なのであれば、高市総務相と安倍首相は我が国をあの悲惨な戦争に巻き込んだ軍部と同じくらいに下劣な、思想と言論の統制を目指す独裁的な政治家であると言える。

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