空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

何とも上品で優しい味わいのインバー・ハウス

 筆者はお酒の中ではウイスキーが最も好きで、そしてウイスキーの中ではスコッチが一番好きだ。

 と言っても「スコッチなら何でも良い」というわけでなく、ラガヴーリンアードベッグ、それにタリスカーのようなピーティーで力強いタイプのものが特に好きである。
 だからシングルモルトのスコッチでも、スペイサイドの繊細なものについては「美味しいのだが、どこか物足りない」と思ってしまう。

 こういう人間だから、ブレンデッドのスコッチもジョニーウォーカーホワイト&マッカイベルのような個性のはっきりしたものが好きで、カティーサークBAT69や100パイパーズのようなライトなものはどうも好きになれないのだ。
 味や香りのライトなウイスキーは、どうも味も単調で香りも物足りなくなり勝ちで、その分だけアルコールの刺激がより強く感じられ、出来のあまりよろしくない焼酎でも飲んでいるような気にさせられる。
 だがライトな味と香りと言われるスタンダード・スコッチの中でも、インバーハウスだけは違う。基本的にスモーキーフレーバーの効いた強く複雑な味わいのスコッチが好きな筆者だが、インバーハウスに限っては心から「旨い!」と思う。

インバー・ハウスP1090209

 キャップを開けると、まず甘くハニーな香りと木質系の香りが漂ってくる。
 口に含むと軽やかな甘さと僅かなビターさを感じる。アルコールの刺々しい刺激は殆ど感じず、とにかく滑らかでどこまでも優しい味わいである。
 スモーキー香は無きに等しいが、飲み下した後にごく僅かなピート香とフルーツの爽やかな余韻が残る。

 このインバーハウスはライトで優しい飲み口で知られ、その味わいは“soft as a kiss”とも評されている。
 しかし味と香りはライトで軽やかだが、決して薄味で単純というわけではなく、甘さやドライさや柔らかなビターさ、梨や青リンゴのようなフルーティーさや、そしてごく僅かなピート香など、様々な要素が繊細かつ複雑に絡み合っていて、味わいは実に奥が深い。
 とにかく繊細で柔らかく優しく、スルリと飲めてしまうのだが味は意外に奥深く、アフターフレーバーもほのかだが心地良く長く続く。

 筆者は同じ価格帯の日本のライトなウイスキーでは、サントリーの白角を「意外に悪くない」と思っているのだが。
 その白角をインバーハウスと飲み比べてしまうと、インバーハウスの方がより軽やかなのにより味わい深く、白角はアルコールの刺激がややある上に少し水っぽく感じてしまう。

 ライトな味わいのウイスキーとしては、白角も決して悪くない。はっきり言うが、筆者はカティーサークやBAT69や100パイパーズなどより白角の方が繊細で良いと思う。
 しかし同じお金を出すなら、ぜひこのインバーハウスと飲み比べてみてほしい。
 比べさえしなければ「白角でも充分いいじゃん」と思うのだが、比べてしまうとその歴然とした差がわかってしまう。

 但し同じサントリーのスペシャル・リザーブと飲み比べてしまうと、そこは千円ちょっとのウイスキーと二千円クラスのウイスキーの差が露骨なくらい出てしまう。
 どちらも繊細で優しい中に奥深さのあるウイスキーだが、香りでも味の深みでもスペシャル・リザーブの方がインバーハウスに明らかに勝っている。
 平たく言えば、「白角<インバーハウス<スペシャル・リザーブ」というところだ。
 ただスペシャル・リザーブは、何と言っても値段が白角やインバーハウスの倍近くだから。
 コストパフォーマンスを考えれば、ライトで優しいウイスキーをお求めの方には是非、このインバーハウスをお勧めしたい。

 で、このインバーハウスだが、個人的にはトワイスアップでじっくり飲むのが一番良いように思った。
 ストレートでも良いが、トワイスアップの方がその優しさや奥深い味わいがよりわかるように思える。
 元々味も香りも上品で繊細だがソフトなので、ロックにして冷やしてしまうと香りは沈み込んでしまうし、複雑な味わいもわかりにくくなるので、氷で冷やし冷過ぎないよう気をつけていただきたい。
 そして味と香りが薄くなり過ぎるので、何倍にも水で割って氷を入れるのもお勧めしたくない。

 意外だったが、このインバーハウスのハイボールはなかなかイケる。
 ジョニ赤やホワイトホースなどのハイボールは、炭酸で何倍かに割って冷やし込んでもスモーキーさも失わず、「ああ、ウイスキーを飲んでいるな」と感じさせる部分がしっかりある。
 しかしこのインバーハウスのハイボールは違う。とにかく繊細かつ優しい上品なハイボールに仕上がるのだ。
 このブログでも何度も書いているが、筆者はハイボールは大嫌いだ。
 しかしインバーハウスのハイボールは、「好きな人は、本当に魅了されて大好きになるだろうな」と心から思った。

 今、日本では大のハイボール・ブームだが。
 筆者が思うに、ハイボールを好んで飲む人の大半はウイスキーそのものが好きなのではなく、「ビールは苦いから嫌い、でも甘い酎ハイも苦手」という理由で飲んでいるように思える。
 そんな人達に、是非このインバーハウスのハイボールを飲んでみてほしいと思う。いつも普通に飲んでいる角瓶などのハイボールとは次元の違う、上品で繊細な炭酸割りのアルコール飲料を味わえるぞ。

 とは言うものの、筆者としては“soft as a kiss”と呼ばれるこのインバーハウス、炭酸で割ってゴクゴク飲むのではなく、トワイスアップで嘗めるようにして、じっくり、ゆっくり味わって行こうと思う。

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