空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

ブラックニッカ・スペシャルはもうお試しだろうか?

 サントリーの代表的なウイスキーと言えば、かつてはダルマことオールド、今なら角瓶であろう。
 一方、ニッカを代表するウイスキーと言えば、やはりブラックニッカではあるまいか。
 だがこのブラックニッカだが、クリアリッチブレンド、そしてディープブレンドといろいろある。その中でも最も地味な存在が、ブラックニッカ・スペシャルであろう。

ブラックニッカ・スペシャルLUMIX FX9 456

 そのブラックニッカ・スペシャル(以下スペシャルと略す)を開封してみると、直後は意外なくらいに香りが立たない。味も穏やかで、まずビターな印象。だが滑らかで、他の同価格帯やそれ以下の値段の国産ウイスキーとは品格が違うのがわかる。

 開封した翌日には、柔らかな甘い香りとピート香が立って来る。同じブラックニッカのディープブレンドよりも、甘く華やかな印象。
 比較すれば、ディープブレンドの方が確かによりスモーキーである。しかしスペシャルの方が、甘さやビターさなどのバランスがより取れていると感じる。

 開封して数日経つと、華やかで甘くスモーキーな香りになってくる。味わいもディープブレンドより優しく、かつ魅惑的。
 ただアフターフレーバーはさほど強くなく、後にもそう長くは残らない。
 瓶の形だけでなく、中身もディープブレンドに似ている点もあると感じるが、より甘く優しい。シェリー樽の原酒も使用していると聞くが、確かに香りは華やか。そして口に含むと甘く滑らかで、ディープブレンドのような荒々しさが無い。
 かと言って、ただ甘く滑らかで優しいウイスキーというわけでは無く、同じブラックニッカのリッチブレンドよりスモーキーで力強く、かつ奥深い味わいがある。

 個人的に、スペシャルは昔からかなり好きなウイスキーである。甘くスモーキーで力強く、奥の深い味がありながらバランスが良く取れている。
 スペシャルと比べるとディープブレンドは力強いが荒々し過ぎ、リッチブレンドは華やかだが味わいがどこか薄っぺらく感じてしまう。

 このブラックニッカのシリーズで、アルコール度数はリッチブレンドが40%でディープブレンドが45%、そしてこのスペシャルが42%なのだが、何故かこのスペシャルが最も滑らかで、アルコールのツンツンした刺激を感じにくいように思う。
 45%のディープブレンドの刺激がキツいのは仕方の無い事であろうが、度数の低いリッチブレンドの方がスペシャルよりアルコールの刺激が強いのが不思議である。

 筆者は基本的にスモーキーなウイスキーが好きだ。だがこのスペシャルとディープブレンドを飲み比べて、「ウイスキーはただスモーキーで力強いだけでは駄目なのだな」と痛感させられた。
 甘さやビターさや滑らかな舌触り、それにスモーキーでかつ華やかな香りと、いろいろな要素が微妙に絡み合ってこそ良い味になるのだと、このスペシャルに教えられたような気がする。

「一流のスタンダード・スコッチにも勝る逸品」とまでは言わない。しかしこのブラックニッカ・スペシャルは、ジョニ赤やフェイマス・グラウスなどにこそ及ばないが、良質なスコッチと肩を並べる立派な国産ウイスキーと自信を持って言える。
 ブラックニッカ・スペシャルは、千円台の前半で買える国産ウイスキーの中では、最も優れた製品ではないかと筆者は思っている。

 はっきり言うが、筆者はディープブレンドやリッチブレンドも無くなっても少しも困らないし、惜しいとも思わない。そしてクリアについては、同じブラックニッカの名を付けている事すら面白くなく思っている。
 だがこのブラックニッカ・スペシャルだけは、終売になっては絶対に困る。

 しかしこのスペシャルは、店頭で見つけるのがブラックニッカの中で一番難しいのである。
 クリアはどの店にも転がっているし、リッチブレンドも比較的多くの店にある。ディープブレンドも探せば見つかるが、スペシャルを置いてある店は実に少ない。「もしやニッカは、スペシャルを売る気が無いのではないか」と邪推したくなるほどの少なさである。
 ディープブレンドが発売された時、瓶やラベルがスペシャルに実によく似ているのを見て、「ニッカはスペシャルを、ディープブレンドに置き換えるつもりではあるまいか?」と疑いを持った筆者であるが、それが杞憂である事を切に願う。
 断言するが、スペシャルは「ディープブレンドを出したから、もう無くしても良い」というものでは無い。

 ブラックニッカ・スペシャルはオリジナルのブラックニッカに最も近い、言わばニッカの基本とも言うべきウイスキーである。
 そのスペシャルを粗末にし、終売にでもするつもりであるとすれば、筆者はニッカを軽蔑したくなるであろう。

 スコッチであれば何でも良いというわけでは無く、無名の安いスコッチの中には味わって飲むだけの価値が無いものも確かにある。
 とは言うものの、国産の手頃な価格(千円台前半)のウイスキーの殆どが、味も香りも定評あるスタンダード・スコッチに及んでいないのは事実だ。
 ただこのブラックニッカ・スペシャルはスタンダード・スコッチと肩を並べるの品質を実現している。「スタンダード・スコッチと同じだけの品質のウイスキーは、同価格帯の国産品には無い」とお思いの方は、是非一度、ブラックニッカ・スペシャルも味見してみていただきたい。
 ただあくまでもスタンダード・スコッチに「肩を並べる」品質であって、「それを越える香りと味わい」というわけでは無いので、その点はご理解のほどをよろしくお願いシマス。

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コメント


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ごめんなさい。(笑)

黒澤氏、ごめんなさい。(笑)

これは正直、眼中に無かったです。というのは予算を考えた時に否が応でも傑作の
「ジョニーウォーカー赤」を思うから。

確かに悪くは無いと思います。同価格帯の「ジャパニーズウイスキー」の中では。

しかし「ジャパニーズウイスキー」という
縛りをハズした途端に個人的にはチョイス出来ないものになりますよね。

だって目の前にジョニ赤やバランタインのファイネストなどの傑作リーズナブルウイスキーが有ったとしたら。

やっぱり、この価格帯の日本製品を狙って
呑もうという顧客は少ないと思いますよ。

せっかくスペシャルという良品を出したとしても、他の日本製品が悪過ぎます。

そういう所でもジャパニーズウイスキーは商品に対する信用を失っていると私は感じてしまうんです。

少なくとも私は信用度が低いです。

ogotch | URL | 2016-04-05(Tue)02:30 [編集]


これは良いウイスキーですね

私もブラックニッカ・スペシャルは好きなウイスキーの一つで常備してます。
しかし、ニッカも値上後は、安くて美味いウイスキーが減ってしまいました。フロム・ザ・バレルは700ml換算で3千円越え、それなら少し足して伊達を買おうかなと迷います。
モルトウイスキーとなると、もう値段の割には…と思う物ばかりで、値段分の値打ちがあるように思えるのは、私的にはカフェ・モルトぐらいになってしまいました。残念です。

KAZ | URL | 2016-04-05(Tue)11:25 [編集]


Re: これは良いウイスキーですね

> 私もブラックニッカ・スペシャルは好きなウイスキーの一つで常備してます。
> しかし、ニッカも値上後は、安くて美味いウイスキーが減ってしまいました。

 原材料の価格の高騰とかメーカーは言っていますが、何で国産の良いウイスキーはあんなに高くなってしまったのでしょうね。
 何しろノンエイジのシングルモルトでさえ、スコッチの12年モノのシングルモルトより高いのですから。
 これでは国産品より本場のスコッチやバーボン等を買うよう、メーカーが自ら仕向けているようにすら思えます。
 はい、私もフロム・ザ・バレルの値上げにはガッカリしました。
 これでもしブラックニッカ・スペシャルが終売にでもなってしまったら、本当にニッカを恨みますよ。

黒沢一樹 | URL | 2016-04-08(Fri)00:25 [編集]


Re: ごめんなさい。(笑)

> 黒澤氏、ごめんなさい。(笑)
>
> これは正直、眼中に無かったです。というのは予算を考えた時に否が応でも傑作の
> 「ジョニーウォーカー赤」を思うから。

 そうなんですよ。
「ブラックニッカ・スペシャルが良い」と言うのは、あくまでも「国産の、同価格帯のウイスキーでは」という条件付きでの話なんですよね。
 私も「どちらを選ぶか?」と問われたら、間違いなく、かつ迷わずジョニ赤等の定評あるスタンダード・スコッチを選びます。

 ブラックニッカ・スペシャルも下手なスコッチよりは美味しいですが、何しろ私の家の近所の酒屋で(税抜きで)1280円します。
 ですが月末のセールで、ジョニ赤がいつも948円、バランタイン・ファイネストに至っては899円で売られていたりします。
 これで「あえてブラックニッカ・スペシャルを選べ」と言われても、なかなかその気にはなれませんよね。

 キリンがオークマスター樽薫るとか言う、ハイボールに向いたというウイスキーを発売しましたが。
 国産メーカーは、この価格帯は炭酸で薄く割りでもしなければ飲めないようなシロモノしか造る気が無いのかも知れませんね。

黒沢一樹 | URL | 2016-04-08(Fri)00:43 [編集]


終売?

初めまして
ブラックニッカスペシャルの事で検索中に
偶然たどり着き楽しく読ませていただきました。
ウィキペディアで調べたところ「2016年6月をもって製造終了
現在は在庫対応分のみの流通となる」との記載を発見致しました。
ニッカ好きでブラックニッカスペシャルがお気に入りなのですが近所で買えずアマゾンで1440㎖を良く購入するのです。
本当に終売なら困ります。
マッサン特需でモルト不足なのでしょうか。
それとも今後ブラックニッカの新ブランドでもでるのでしょうかね。
何かの間違いであって欲しいと願うばかりです。

もみもみ | URL | 2017-02-22(Wed)15:45 [編集]


製造中です。

ブラックニッカスペシャル、
現在も製造、販売中です。

ニッカお客様相談室より
回答をいただきました。
(私が直接確認済です。)
※2017年2月27日現在。

以上。

ogotch | URL | 2017-02-27(Mon)14:52 [編集]


Re:製造中です。

>ブラックニッカスペシャル、
>現在も製造、販売中です。

ogotch様 
お調べ頂き感謝いたします。
これからも購入出来るのは正直嬉しいです。
ウイスキーは飲んでもウィキは鵜呑みにしちゃだめですね。
反省です。

もみもみ | URL | 2017-02-27(Mon)17:32 [編集]


Re: Re:製造中です。

 もみもみ様、コメントありがとうございます。
 ブラックニッカスペシャルが好きな方が他にもいて下さって嬉しいです。

 ブラックニッカスペシャルですが、720mlに統一されて、他の容量のものが生産中止になったようです。
 そういう意味で、大容量のものを愛飲されていたもみもみ様にとっては、少し寂しい結果になってしまったかも知れません。
 どうやらニッカには、瓶詰めの能力の問題もあり、製品のラインナップを整理する必要があったようです。
 720mlのみになってしまったのは寂しいですが、製造を続けてくれるだけまだマシというところでしょうか。

黒沢一樹 | URL | 2017-03-02(Thu)15:35 [編集]