空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

さつま無双の古式にごり

 九州から遠く離れた、本州の中ほどに住む筆者が生まれて初めて飲んだ芋焼酎は、西酒造の薩摩宝山だった。
 そのあまりに強烈なクサさと、そして驚くほどまろやかな飲み口は今も忘れられない。

 芋焼酎は旨い。
 その事は薩摩宝山を飲んでよくわかったが、やはりあの強烈な臭いはどうにも苦手だった。
 それで他の芋焼酎も幾つか飲んでみたのだが、残念ながら独特の臭いが薄いものは、同時に旨味も物足りないものが少なくなかった。
 で、焼酎と言えば旨味がありつつほのかに甘い香りが漂う、常圧蒸留の黒糖焼酎ばかり飲んできた。

古式にごりP1090579

 ところがこの春に、行きつけの店でさつま無双古式にごりに何故か目が止まってしまった。
 黒麹仕込みで、荒濾過仕上げで、瓶の上部にも「なつかしの味」と大書してある。
 さらに瓶の裏側のラベルにも、こう書いてあった。


 昔ながらの方法で、時間をかけて「綿布」で濾過することにより、やや白濁した外観と、芋本来の旨みを残しました。甘みとコクのある昔懐かしい芋焼酎の味わいをご堪能ください。

 最低限の濾過しかしないためにうすにごりしています。これには旨味成分が多く含まれています。


「昔ながら」とか「昔懐かしい」などと繰り返すということは、さぞかし臭い芋焼酎なのだろうと恐れつつ、しかし旨味という言葉にひかれてつい買ってしまった。
 何しろ五合瓶で値段も税込みで千円ちょっとだったので、「その昔ながらの芋焼酎の味とやらを、試させてもらおうじゃないか」という気持ちになったのだ。

 で、キャップを開けた途端に独特な匂いが部屋に漂い、同じ部屋にいた家族にも「何それ、何の匂い?」と尋ねられた。
 しかし匂いは強いが、かつての薩摩宝山の時とは違って決して嫌な臭いではなかった。
 芋を蒸かした時に似た、ほこほことして甘い、むしろ心地良いくらいの匂いなのである。
 早速お湯割りにして飲んでみると、甘くとろけるような旨味が口の中に広がる。それでいてすっきりとして滑らかで、間違いなく旨い!

 これは筆者の個人的な印象だが、旨味の濃い芋焼酎は臭く、臭くない芋焼酎は旨味がもの足りず、旨くて臭くない芋焼酎は高いと感じていた。
 しかしこの古式にごりは、お値段は手頃なのに旨く、そして匂いも心地良い。
 これを千円程度で買えるとは、本当にお買い得だと思った。

 近年は芋焼酎が人気で、中には異常なくらいに高いものもあるが。
 そうしたプレミアム価格の付く有名なものを競って買うのではなく、こうしたお手頃価格で普通に旨いものを買って飲んだ方がお得ではないかと思う。
 このさつま無双の古式にごり、千円で買えるものの中では間違いなく旨いデスぞ。

 ただこの古式にごりは、飲むならお湯割りに限る。水割りでも決して不味くはないのだが、独特な甘い匂いも広がらず、旨味もお湯割りの時よりも薄くなってしまう。
 だからロックなどにしたら、さぞ味も匂いも物足りないものになってしまうだろうと思う。
 ただ、この古式にごりをお湯割りで飲んでみて「味と匂いがキツいな」と感じる人は、水割りやロックにしたら飲みやすくなるだろうなとは思う。
 しかしそれでも、筆者はこの古式にごりはお湯割りで味わってほしいと思う。

 この古式にごりは、春の期間限定商品という事だが。もし店頭で見かけたら、本格芋焼酎がお好きな方は是非試しに飲んでみて下さい。
 芋焼酎本来の旨味があり、そして匂いもあるのだが決して不快なものではないこの古式にごり、まだ少し肌寒いような晩にお湯割りにして飲むと、身も心も温まりますよ。

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