空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

お受験(22)・リホさんの変身

 で、その後リホさんとの仲がどうなったかと言うと、ざっくり言えば「それっきり」ってことかな。
 後になって冷静に考えてみれば、「ずっと一年も会わないでいて、その間に同じ塾で励まし合いながら頑張っていた誰かを好きになってしまうのも当然」とわかるんだけど。それに中学二年の時に同じクラスになってから後のことを考えても、黒沢は辛い思いをした時にリホさんに助けて貰ってばかりで、その逆は殆ど無かったように思う。
 だからリホさんにいつ見切りをつけられて放り出されても、「これまでいろいろありがとう」と感謝こそすれ、恨む筋合いなんて無かったんだよ。
 ただその頃は、「会いたい気持ちを我慢して、ずっと待ってたのに裏切られた」みたいな思いが強くて、もう二度と連絡は取るまい、会いたくも無い……って思ってたよ。
 怒ってたとか恨んでたとか言うより、ただ「痛い」って感じだった。リホさんのことを考えるだけで、悔やむことばかりの過去がいろいろ思い出されて心が痛い、って感じで。

 そのリホさんとの再会ですか。ハイ、ありました。たった一度だけ。
 黒沢が中学二年から三年まで居たクラスって、心地良いぬるま湯そのもの……って感じだった。特にまとまりが良いわけでもないし、勉強にも校内行事にも全然燃えないんだけれど、特に悪いヤツや問題児もいなくて、皆それぞれ気ままに仲良くやっててね。
 そのせいか、卒業後も毎年のように同窓会をやってたよ。

 その同窓会の通知は、毎回黒沢の所にも届いてはいたけれど。でもいつも不参加の返事を出して、行ったことは一度も無かったよ。
 そして大学三年の夏休みに、いつものように届いた中三の時のクラスの同窓会の通知に、これまたいつものように不参加の返事を出してさ。
 ただ黒沢は、その時だけちょっといつもと違ったことをしちゃってさ。封書に不参加の返事と一緒に会費を添えて、「事情があって今年も行けませんが、これを費用の足しにして皆様で楽しくやって下さい」と書いたメモを添えて出したんだ。

 繰り返し言うけれどまだ携帯電話もメールも無かった時代だったからさ、こーゆー通知は往復葉書でやるのがデフォだったんだよね。うん、文面の印刷はプリントゴッコで。
 何でそんなカッコつけた真似をしたかと言うと、まずは感謝のキモチかな。黒沢って中学の頃のそのクラスでは、ホント好き勝手にやってたからね。もう厨二病全開で「みんなバカばっか」って人を見下して、マジで『ラピュタ』のムスカ大佐そのもの、って感じだったから。

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 今になれば「オレって、もしかしなくてもアスペかも?」って自覚もあるし、今で言うKYっぷりもかなりのものがあったからね。だからこんな黒沢のことなんかスッパリ忘れて、「居なかった人」として処理してくれて全然構わなかったんだよ。
 事実黒沢は、そのクラスの同窓会に行ったことなど一度もなかったんだしね。
 でもそのクラスの人達は、こんな黒沢のことを忘れずにいて、毎回誘ってくれてさ。だから皆に「ありがとう」って心から思って、「黒沢は行けないけれど、代わりに皆で一杯やって下さい」って。

 まあその頃の黒沢は大学生でバイトもいろいろしていて、財布にも「昔はゴメン、そしてありがとう」って感謝の気持ちを示すくらいの余裕もあったしね。
 それとあと一つ、その時の同窓会の幹事の名前にあったユカさんとミカちゃんには、昔ちょいと仲良くして貰っていたものだから。その二人の名前を見たら、いつものようにただ“不参加”に丸をつけた返事を出すなんて、とても出来なくなってしまってさ。
「参加する気にはなれないけれど、素気なく断っては義理が立たない」って感じでね。

 ……とまあ、会費だけ出して不参加と、カッコつけて少しだけ良い気分でいたらさ、その幹事の一人のユカさんから電話があって、「黒沢くんもぜひ来てよ」って強く言われちゃって。
 でも黒沢には、「わかった、行くよ」とは言えない事情があってさ。
 で、いろいろ話すうちに、その黒沢が同窓会に出たくないワケを白状させられちゃったんだよね、「絶対会いたくない人がいるから」って。

 それ、リホさんのことじゃないデスよ? リホさんについてはまだ心に痛む部分が残っていたし、「どんな顔して会ったら良いかわからない」って感じだったけど、恨むとか顔も見たくないとかいう気持ちは全然なかったから。
 例の受験の時の「一年待たされた挙げ句に、すっぽかし」の件については、心中まだモヤっとはしていたよ。けどそれ以前のことを考えると、「黒沢はリホさんにいつも頼って甘えて、迷惑かけてばかりだった」って、自分でもよくわかっていたからね。
 その黒沢が「絶対会いたくなかった相手」って、これまで一度も話に出して来なかったアズサって子なんだ。ハイ、幼なじみについて語った章のラストで触れた、黒沢のその後の生き方さえ変えるくらい、大袈裟でなく「地獄を見るような」イタい恋愛をさせてくれた相手デス。

 でさ、同窓会に行かない理由にアズサの名前を出したら、ユカさんは「あー、そうか」って一発で理解してくれたよ。
 そのアズサと黒沢のアレコレって、卒業して五年以上経った後でも、同級生に「そりゃー会いたくないわ」って同情されちゃうような修羅場展開だったんだよね。
 けどユカさんは、それでもその同窓会に「来て」って言ったよ。
「大丈夫、今度の会にアズサは来ないから」って。
 で、黒沢はその同窓会に、思い切って行くことにしちゃったんだよ。

 ……そしたらしっかり来ているじゃアリマセンカ、黒沢がもう二度と絶対会いたくなかった、思い出すのさえイヤだったそのアズサさんが。
 その同窓会の一次会の会場は、市内のチャンコ料理屋だったのだけど。黒沢はもう皆がいる部屋にも入れずに、店の廊下でただ呆然と突っ立っててさ。
 で、その黒沢に気づいてやって来てくれたもう一人の幹事のミカちゃんに、疲れた顔でただ一言、「……来てるじゃん」って耳打ちしたら、すぐに察して「本当にゴメン、来ないって言ってたんだけど、寸前で気が変わったみたいで」って、本当にすまなそうに謝られちゃったよ。

 本当はね、そのまま回れ右して逃げ帰っちゃいたいくらいだったよ。けどそれでは幹事のユカさんやミカちゃんに申し訳ないし、それにここまで来て逃げ帰るのは、成人式も済ませた男として余りにも情けない気がしてさ。
 それで肚をくくって、せめてもの意地で何食わぬ顔で、作り笑顔まで浮かべて中に入ったよ。
 そしたら例のアズサだけでなく、リホさんも昔の友達に囲まれて楽しげにしていたよ。

 黒沢の知っているリホさんは、スッキリ系のキリッとした顔立ちで、ショートのストレートヘアが似合う元気なスポーツ少女でさ。男みたいと言うのとは全然違うのだけれど、見るからに美少年って感じの、女臭さのない中性的なコだったんだよね。
 だから中学で同じクラスだった時にはまるで男同士みたいな付き合いで、時には箒で叩き合ったりもしてさ。

 はっきり言って黒沢は、リホさんのこと「美人だな」とは思ってたけれど、異性としてはあまり意識してなかったよ。女の子なんだって、頭ではわかっているのだけれど、意識としては「ナカマでトモダチ!」って感じが先に立っちゃってね。
 だから別の高校に進学した後も、時々電話で話したり、二人でデートっぽいことをしたりもしたけれど、彼女を心の底から女の子扱いはしていなかったような気がする。

 でもその二十歳を過ぎた後の同窓会で見たリホさんは、ホントにもう「別人?」って言いたくなるくらい変わってたよ。
 高校を卒業するまでずっと『あまちゃん』の天野アキみたいなストレートのショートだった髪も、背の中程まで届くくらい長く伸ばして、さらに緩くウエーブまでかけていて。
 黒沢が知る制服以外のリホさんと言うと、ジーンズ姿とかショートパンツしか思い浮かばないのだけれど、その時はしっかりメークもして、長めのフレアスカートなんかつけていてさ。

 リホさんのそんな女らしい姿を見るのは、黒沢の記憶の中では初めてだった。しかもそれはその時だけの付け焼き刃ではなく、仕草から喋り方まで大人の女の人そのものだったよ。
 以前のリホさんと言えば、いかにも強気っ子らしく男子も平気でキツい声で叱り飛ばしててさ。それかやや低めだけれど落ち着いた、優しいと言えるくらい柔らかな声で喋るようになっていて。
 長いことリホさんのことを見誤っていたんだって、黒沢はその時初めて気づいたよ。まるで“美少年”にしか見えなかった短髪スポーツ少女の昔から、心と言うか本当のリホさんは女の子だったんだよね。

 そう言えば、中学二年の体育祭の時のこと。
 黒沢はマツオって悪友と、それにリホさんとその友達のイケヤマさんの四人で、競技の合間に無駄話をしていてさ。で、皆が体操着だったせいか、話題がナゼか胸の大きさのことになってさ。
 リホさんは何度も言うように見かけも美少年風だから、実際の体型はどうあれ、やっぱりこうイメージ的に“ある”ようには思えないわけ。しかも態度もサバサバ系だから、そーゆー話題でもツッコミやすくてね。

「そう言えばリホさん、胸ないよねー
 普段から軽口を叩き合い、時にはどつき合いもしていた黒沢がそう言うと、リホさんもすぐにキッと睨んで応じてきてさ。
「うるさいなー、ちゃんとありますって!」
 そのリホさんの体操着の胸を、いかにも興味なさそうに一瞥する黒沢でアリマス。
「だって80とか、絶対ナイでしょ?
「あるよっ!」
「ねーよ、そんなあるワケないって」
あ・り・ま・すッ!
「へーえ、じゃあ何センチ?
「……」
 唇をキッと結び、黙ってさらに強く睨むリホさんでアリマシタ。

 実はリホさんはツルペタでも何でもなくて、中二のその時点で胸囲81.6cmだということを、黒沢はちゃんと知っていたのだ。その時の保険委員だったマツオのやつ、女子の身体測定のデータを仲間の男子に内緒で見せちゃってたんだよね。
 胸囲って、バストトップの少し上あたりを測るからさ。だからその時のリホさん、バストサイズで言えば85近くあったかも。
 けどそこはあえて、知らぬフリを続けマス。

「80とか、そんな絶対ナイね」
「あるよっ。ブラだってちゃんとつけてるし!
 ある胸をナイと言われ続けてか、あらぬことを口走るリホさんデス。
「は? そんなん必要ねーし、つけてねーだろ」
「つけてますッ!」
 疑わしそうな目で、リホさんの胸元をまた関心なさげに一瞥する黒沢。
「そんなん、ただ言われただけじゃわかんねーよ」
 ……ホントはブラのラインが、薄くだけどしっかり見えてたんだけどね。
 黒沢のその発言に、リホさんも意地になったと言うか、我を忘れちゃったんだろうね。
いーよ、じゃあ触ってみなよ。ほらっ
 そう言ってリホさんは、キュッと唇を尖らせると黒沢に背を向けて。

 ハイ、リホさんのその背中、触らせていただきマシタ。だって本人が、触っていいって背を向けて、体も少し寄せて来ているんだし。
 と言っても、そこはDTの中坊だからね。ほんの一瞬、そっと背に手を当てたくらいだよ。エロい冗談を言っても口先大王で、じっくり触る余裕なんて全然なくてさ。
 けどその時のリホさんの背中とブラのホックの感触は、微かにだけど今でも覚えてるよ。

 ま、女の子のブラなんて、その後飽きるほど見てきたし、中身も数え切れないほど触ってきたさ。けど思春期の男子にとっては、女の子の体に触れた記憶ってホント宝物に近いものがあるからね。
 だからその時の黒沢はメチャメチャ照れて、すごくドキドキもしてた。
 そしてその照れを、黒沢はつい悪ふざけでごまかしちゃったんだよね。
 実は震えそうになる手をすぐに離して、でも表面的には平気な顔をして、大げさに首をひねって見せてこう言っちゃった。
「いや背中じゃよくわかんないし、触るならやっぱり前でないと」

 何しろ黒沢とリホさんは、日頃から平気でどつき合いをしてたし、リホさんに(ふざけ半分でだけれど)殴られたことも一度や二度じゃなくてさ。
 だから怒られてどつかれることを、覚悟の上での悪ノリだったんだ。
 けどその時は、怒られもどつかれもしなくてさ。
「ちょっ、クロサワ、スケベっ!」
 そう怒鳴ったのはリホさんではなく、その隣のイケヤマさんの方だったよ。
 で、リホさんと言えば何か本当に女の子みたいな小さな可愛い悲鳴をあげて、頬を真っ赤に染めて両腕で胸を隠してさ。
 けどそれで気まずくなるでも嫌われるでもなく、すぐ前と同じように馬鹿話を続けて、二人の間の空気は何も変わらなかったよ。

 イケヤマさんと言えば、そのしばらく後にこんなコトもあって。
 ある日の放課後、殆ど皆が帰って黒沢も校舎を出かけた時、教室に忘れ物をした事にふと気づいたんだ。それで教室に戻って、机の引き出しの中にその忘れ物を見つけて一安心して目を上げると、そのすぐ側にリホさんがいて、しかも生着替えの真っ最中じゃアリマセンカ!
 うん、下はブルマで上はブラ一枚……みたいな感じで。
 ハイ、当時は女子の体操着はまだブルマという、古き良き時代なのでアリマシタ。

 それはともかくとして、その時はもう自分の忘れ物の事で頭が一杯で、教室に入っても自分の席しか見えてなかったんだよね。そして肝心の忘れ物を回収するまで、お着替え中のリホさんにホントに気づかなかったんだよ。
「あ、ゴメン!」
 黒沢はすぐ目を背けて、駆けるようにして教室を出たよ。
 ラッキィと思ってその姿をしっかり眺めちゃおうなんて、考える余裕も無かったね。
 そしてリホさんも怒ったり悲鳴を上げたりもしないで、ただもう背を向けて俯いて……って感じで。
 でも黒沢が教室を出てすぐ、反対側のドアの方でリホさんの半泣きっぽい声が聞こえてきたよ。
「イケヤマぁ~、ちゃんと見てて……って言ったじゃん!」

 つまりさ、リホさんはその日何か事情があって、親友のイケヤマさんに外で番をして貰いながら、教室で着替えてたんだよね。
 けど教室のドアって、前と後ろの二カ所あるワケで。
 そして黒沢は、ちょうどイケヤマさんが見張ってたのと反対側のドアから入っちゃったみたい。学校の上履きって、ゴム底だから足音も殆ど響かないしね。

 昔の体操着がブルマの時代にはさ、中学生の女の子ってスカートの下にはいつもブルマをつけていたんだよね。
 で、朝と帰りの掃除の時などには、さっとスカートだけ脱いで、上はセーラー服に下はブルマって格好で作業して……みたいな。
 あるいはそのまま体操着姿で、とかね。
 PM-A890 047-1  
 今なら「あり得ない目の保養」ってとこだけど、それって黒沢たちの頃の中学生にとっては、本当にごく当たり前の風景、だったんだよね。

 冬のある寒い日の放課後、班で話し合わなければならない用事があってさ。その時リホさんと黒沢は同じ班で、班員は他にも居たけれど、大事なコトは殆どこの二人で話して決めている、みたいな感じでね。
 リホさんは自分の席で、話し合いの要旨をノートに書き留めていて。そして黒沢はそのリホさんの脇に、片膝をつく形でしゃがんでいて。

 その話し合いを始めたのは、帰りの会と掃除のすぐ後でさ。だからリホさんは例の「セーラー服にブルマ」って、今なら萌え系の二次元かコスプレの世界にしか有り得ないようなカッコでさ。
 そのリホさんの脇に跪いていた黒沢のすぐ前には、ちょうどリホさんの生足がある状態で。
 喋りながらそのリホさんの太腿に、黒沢はつと掌を置いてさ。
 それは肘掛けに手を置くような、殆ど無意識の行動だったけど。置いた掌から伝わって来るリホさんの肌はツルツルで温かくて、じんわり伝わって来る彼女の体温の心地良さに、じいんと頭の芯が痺れるような感じだったよ。
「それ、間違いなくセクハラでアウトだから」って? 確かにその通りなんだ
 けど太腿の上の黒沢の手を、リホさんは払おうとか全然しなくてさ。むしろ少し微笑むような柔らかな顔で、ずっとそのままにさせておいてくれたよ。

「それってホントはイヤなのを、ただ我慢してくれていただけだろ」って?
 いや、それは多分ないと思う。だってリホさんは黒沢には、遠慮とか全然しない子だったから。
 って言うか、ただ怒られたどころか、ブン殴られた事さえ何度もあったくらいだし。
 一度など、箒を振り上げたリホさんに追いかけ回された挙げ句に、思い切り殴られ額を割られて流血の惨事になったこともあって。もうマジで病院に行かなきゃならない一歩手前で、手当をしてくれた保健の先生から大目玉を頂戴しちゃったよ、「何てバカな危ないコトするの!」って。

 ま、血を見るまでの騒ぎになったのはその一度きりだけれど、リホさんに殴られたり叩かれた記憶はもう覚え切れないほどあったんだ。
 だからもし彼女が怒ってたら、絶対タダじゃ済んでないって。実際、他の事ではいっぱい、怒られたり叩かれたりしてたしね。
 けど体育祭でのブラの件でも生着替えの件でも太腿の件でも、何故かまるで怒られなかったな。と言うよりむしろそんな時だけ、妙に女の子らしく可愛らしくなっちゃうくらいでさ。

 ただそれはみな中二の時のことで、続く中三の一年間は、黒沢は同じクラスのアズサって魔性の子に振り回されっぱなしでさ。挙げ句に自分もボロボロになっただけでなく、リホさんまで傷つけてしまって、一時期はリホさんと絶交に近い状態だった時もあってさ。
 でも高校入試が間近になった頃、完全にではないけれど何とか許して貰えてさ。そして志望校は別になってしまったけど、「キミが受かったら、合格祝いをあげるね」みたいなことも言ってくれて。
 ただそれを、リホさんはごく軽くさりげなく言っただけだったものだから、黒沢も「うん、わかったー」みたいな感じで、それほど期待せずに聞き流していたんだけど。
 でもリホさんは、黒沢の行く高校が決まって卒業式も目前に迫った頃、ちゃんと約束のプレゼントをくれてさ。
 それもリホさん手縫いの、ランチ袋だったよ。

 大人になっていろんな女の子と知り合って、恋愛という過酷な戦場で(主に負け戦の)百戦錬磨になった今になって考えてみれば、リホさんって昔から心はメチャ女の子だったよね。ただその女の子らしいところは内に秘めて、滅多に人には見せずにいただけの話でさ。
 二十歳を過ぎた同窓会で再会したリホさんが女らしく“大変身”していたのも、「東京暮らしと、そこで出来た彼氏のせい」ではなくて、それがリホさんの本来の姿だったのだと思う。
 でも黒沢は、そんなリホさんをちゃんと女の子扱いした覚えが、ホントにただの一度も無いんだよ。顔もキレイで性格も特上なのはわかっていたのだけれど、いつも「異性としては何か物足りない」なんて思っちゃって。
 で、見せかけの可愛さにダマされて、恋の駆け引きなら百戦錬磨の魔性系の子に痛い目に遭わされては、辛くなるとリホさんに泣きつきに行っちゃう……みたいな感じで。

 ……うわっ、こうして思い起こしながら話していても、心から思うよ、「黒沢ってサイテーな奴だよな」って。
 だから大人の女性になったリホさんと再会しても、何食わぬ顔で「その後どう? 彼氏とはうまく行ってる?」とか馴れ馴れしく近寄って、あわよくばまた言い寄ろうとか、そんなつもりには全然なれなかったんだ。
 むしろ「あれだけ不義理を重ねて、どの面さらしてまた口説けるんだよ」みたいな感じで、「今の彼氏と幸せなら、黒沢など下手に近寄らないでいるのがリホさんの為」みたいに思ってた。

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コメント


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初めまして

こんにちは。私は千葉県K市在住の37歳の男性です。
私も学生時代(小学校・中学校)は
女の子の体操着はブルマーが当たり前の時代でした。
体育の時間で最もドキドキするのは着替えでしたね。
「体育の授業は着替えから始まる」とも言いますし・・・
ただ、スパッツも体操着には変わりないので、
夏場、体操着姿の小学生・中学生を見ると釘付けになります。
私も中2の時、塾で同じクラスの久美子さんに片思いしたことがあります。
中3になってクラスが変わりましたが、
久美子さんが受けるという滑り止めの高校を私も受験し、
私も久美子さんも第一志望を落としたため
同じ高校に進学しました。
その高校は残念ながら女子の体操着にブルマーの設定はありませんでしたけどね。
ただ、秋に同じ学校の生徒から
リンチ行為を受けてしまったため、
高2になってすぐ退学しました。
以降、この年になるまでリハビリに励んできました。
話は変わりますが、
自室の部屋のエアコンが水漏れで壊れてしまったため、
ここ数年間は夏場、1Fのリビングで寝起きしています。
リビングのステレオ(デノンのDCD-7.5EとソニーのTA-F333ESJ)が
共に不調になってしまったため、
CDプレーヤー(デノンのDCD-755RE)とアンプ(PMA-390RE)を新調しました。
スピーカー(テクニクスのSB-6A)はそのまま使いますが、
スピーカーの結線は私一人では出来ないので
親父にやってもらいます。
自室ではデノンのDCD-1500SE、PMA-1500SEで音楽を聴いています。
音がとてもまろやかで気に入っています。

ルーネス | URL | 2015-08-18(Tue)16:14 [編集]


Re: 初めまして

> こんにちは。私は千葉県K市在住の37歳の男性です。
> 私も学生時代(小学校・中学校)は
> 女の子の体操着はブルマーが当たり前の時代でした。
> 体育の時間で最もドキドキするのは着替えでしたね。
> 「体育の授業は着替えから始まる」とも言いますし・・・
> ただ、スパッツも体操着には変わりないので、
> 夏場、体操着姿の小学生・中学生を見ると釘付けになります。
> 私も中2の時、塾で同じクラスの久美子さんに片思いしたことがあります。
> 中3になってクラスが変わりましたが、
> 久美子さんが受けるという滑り止めの高校を私も受験し、
> 私も久美子さんも第一志望を落としたため
> 同じ高校に進学しました。
> その高校は残念ながら女子の体操着にブルマーの設定はありませんでしたけどね。
> ただ、秋に同じ学校の生徒から
> リンチ行為を受けてしまったため、
> 高2になってすぐ退学しました。
> 以降、この年になるまでリハビリに励んできました。
> 話は変わりますが、
> 自室の部屋のエアコンが水漏れで壊れてしまったため、
> ここ数年間は夏場、1Fのリビングで寝起きしています。
> リビングのステレオ(デノンのDCD-7.5EとソニーのTA-F333ESJ)が
> 共に不調になってしまったため、
> CDプレーヤー(デノンのDCD-755RE)とアンプ(PMA-390RE)を新調しました。
> スピーカー(テクニクスのSB-6A)はそのまま使いますが、
> スピーカーの結線は私一人では出来ないので
> 親父にやってもらいます。
> 自室ではデノンのDCD-1500SE、PMA-1500SEで音楽を聴いています。
> 音がとてもまろやかで気に入っています。

 このブログ、毎日投稿しているように見せて、実は週に一回ほど、時間がある時にまとめてチェックして投稿している為、お返事が遅くなってしまってすみません。
 私ももうそれなりにイイ年になってしまいましたが、この年になって若い人向けのマンガや小説などを読む度に、「中学生の頃はよくあの程度の事でドキドキできたなー」と、自分がいかにスレて汚れてしまったかに驚き呆れたりしてしまいます。
 話は変わりますが、私は小柄かつ童顔だったので、学生時代にはイジメに遭うこともありました。で、私はその度にブチ切れて暴れることで対抗して来ましたが、暴力に暴力で対処していると間違いなく精神が曲がって性格が悪くなりますね。自分の人間性が良くない方に変わってしまった事、自分でもよくわかりましたし。
 その点、ルーネスさんは私などよりずっと優しい、良い方なのだと思います。
 体の傷は目に見えますし、いつかは治りますけれど。
 心の傷の方は他人にはわからないし、いつ治るかもわからないから辛いですよね。
 焦らないでと言っても難しいかも知れませんが、音楽などでゆっくり心を癒して下さい。

黒沢一樹 | URL | 2015-08-20(Thu)15:33 [編集]


レスありがとうございます

黒沢さんはブログの記事はほぼ毎日投稿、
コメントのレスは時間のある時にまとめてと仰っていますが、
人それぞれやり方があるので、
それでいいと思います。
リンチ行為ですが、
体の傷はそのうち治りましたが、
リンチ行為を受けた際に大学病院の精神科にかかり、
その時から精神安定剤を処方され、
現在も飲んでいます。
現在は心療内科(開業医)に通院していますが、
大分薬の内容も変わってきました。
現在、訓練所に通っていて就労の準備をしているところです。
今までニートと言っても家の仕事を手伝っており、
その僅かな給料を溜めて今使っているステレオやパソコンなどを買いました。
その仕事も相手の会社の事情で今年の春に終わってしまったんですがね・・・
音楽ですが、私はオフコース、小田和正さん、鈴木康博さん(以上フォーク)
40mPさん(ボカロでgumiや初音ミクを使われる方です)などをよく聴きます。
ネットワークウォークマンは持っていますが、
私はCDの世代の人間なので、
レコードやSACDは1枚も持っていません。
SACDはDCD-1500SEで掛かりますが、
レコードの取り扱い方は一切分かりません。
父はクラシック音楽が好きで、
CDを一万枚以上持っています。

ルーネス | URL | 2015-08-20(Thu)16:58 [編集]


Re: レスありがとうございます

> 黒沢さんはブログの記事はほぼ毎日投稿、
> コメントのレスは時間のある時にまとめてと仰っていますが、
> 人それぞれやり方があるので、
> それでいいと思います。
> リンチ行為ですが、
> 体の傷はそのうち治りましたが、
> リンチ行為を受けた際に大学病院の精神科にかかり、
> その時から精神安定剤を処方され、
> 現在も飲んでいます。
> 現在は心療内科(開業医)に通院していますが、
> 大分薬の内容も変わってきました。
> 現在、訓練所に通っていて就労の準備をしているところです。
> 今までニートと言っても家の仕事を手伝っており、
> その僅かな給料を溜めて今使っているステレオやパソコンなどを買いました。
> その仕事も相手の会社の事情で今年の春に終わってしまったんですがね・・・
> 音楽ですが、私はオフコース、小田和正さん、鈴木康博さん(以上フォーク)
> 40mPさん(ボカロでgumiや初音ミクを使われる方です)などをよく聴きます。
> ネットワークウォークマンは持っていますが、
> 私はCDの世代の人間なので、
> レコードやSACDは1枚も持っていません。
> SACDはDCD-1500SEで掛かりますが、
> レコードの取り扱い方は一切分かりません。
> 父はクラシック音楽が好きで、
> CDを一万枚以上持っています。

 CDを一万枚以上ですか。凄いです!
 そんなお父様がいらっしゃるから、ルーネスさんも音楽やオーディオにお詳しいのですね。
 それに比べて私などは、オーディオに関してはまるで素人です。
 音楽もよく聴くのですが、その中には他人には言いにくいものもありまして……。
 何しろゲームなどもやったりするので、初音ミクどころか、声優さんのCDまで聴いたりする有り様です、お恥ずかしい……。
 あえて言えば、かつてはノッコやトーコをよく聴いて、そして最近では大山百合香などを聴いています。
 ルーネスさんは、心が癒されるような優しい音楽がお好きなようですね。
 実は私の甥が鬱病でして、大学も休学してずっと治療に専念しています。
 本人はかつての同級生たちが卒業して社会人になって行くのを見て、より焦りを感じてしまうようですが、家族たちも今は焦らず心を癒すよう見守っています。
 ルーネスさんも決して焦らず、周囲の人や仕事の事などを気にすることなく、マイペースで過ごして下さいね。
 そうそう、レコードと言えば我が家には親が以前に買ったものがまだ残っているのですが、アレは扱うのが面倒ですよ。レコード針はすり減るし、今ではレコード針自体が手に入れるのに手間がかかりますし。
 それにレコード盤も小まめに綺麗にしていないと、再生時に埃のノイズが入ってしまいますし。
 ただ、マニアな人達は「レコードの方が音が柔らかで豊かだ」と言います。
 確かにそうなのでしょうが、音はCDの方がクリアですよ。

黒沢一樹 | URL | 2015-08-27(Thu)16:26 [編集]