空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

サントリー嫌いの筆者も認める美味いビール、ザ・プレミアム・モルツ香るエール

 サントリーがザ・モルツを売り出した頃、モルツは筆者の周辺でもなかなか好評だった。
 ビール好きを自負する人達にと言うより、特に女性層に評判が高かった。
 サントリーは好きではないが、「美味い」と言う人が多いから筆者も飲んでみた。
 その正直な感想は、「フーン、こんなものか」というところだった。

 決して不味くはない。
 と言うより、日本のビールとしては美味い方だろう。
 ただヱビスよなよなエール、それにギネス・エクストラスタウトなどを好む筆者にすれば、飲みやすいが軽すぎて物足りなく感じられた。

 筆者はキンキンに冷やして喉越しで飲む、下面発酵のビールはあまり好まない。
 それよりも、上面発酵のビールをじっくり味わって飲みたいと思う。
 で、サントリーが上面発酵のエールビール、ザ・プレミアム・モルツ香るエールを出したと聞いて、「これは是非飲んでみなければ」と思った。

 このブログを読んで下さっている方はご存じと思うが、筆者はサントリーが嫌いである。特に普通の人達が気軽に飲めるクラスのウイスキーの質の悪さと、それをごまかすかのように何でもかんでもハイボールにして薄く割って飲ませる商法には、ウイスキー好きの一人として腹に据えかねている。
 だからこそそのサントリーが、どれだけまともなエールビールを造れるかを確かめてやるつもりで、気に入らぬ嫁を迎える姑(筆者は男だが)のような意地悪な目で、サントリーのエールビールを買ってみた。

 その前に、筆者は従来の下面発酵タイプのザ・プレミアム・モルツも試しに飲んでみた。
 最初にザ・モルツを飲んで「飲みやすいが、物足りない」という印象を受けて以来、プレミアムが出てもあえて飲むこともないままでいた。しかし香るエールを飲むのなら、同じザ・プレミアム・モルツの名前を冠した下面発酵タイプのものも比較のために飲んでみようと思ったのだ。

サントリープレモルP1090928

 で、ザ・プレミアム・モルツのプルタブを開けてグラスに注ぐと、ほのかに良い香りが漂う。
 天然水100%を謳っているだけあって、とても透明な澄んだ黄金色をしている。
 ザ・モルツに似ていて、スッキリしていて飲みやすい。しかしそれよりコクがあり、ホップも利いている。
 ザ・モルツに感じた物足りなさが、このザ・プレミアム・モルツでは解消されている。充分に深みとコクがあり、ゴクゴクと一気に飲んでしまっては勿体ない感じだ。

 さらに深みとコクはあっても、ヱビスより癖が無く誰にでも好かれそうな感じだ。
 筆者個人としては、ザ・プレミアム・モルツよりヱビスの方が好きだ。
 しかしザ・プレミアム・モルツも正統派のビールらしい良い製品で、この見た目だけでなく澄んだ味わいのビールを嫌いだと言う人は、まずいないだろうと思う。
 サントリー嫌いの筆者でも、「これは良いビールだ」と思った。

 ただザ・プレミアム・モルツもやはり冷やして飲むべき下面発酵タイプのビールのうちで、冷たい時の方がシャープでスッキリした良い味だ。ぬるくなってくると、スッキリした美味さが損なわれるように感じた。

サントリー香るエールP1090885

 で、まずは従来のザ・プレミアム・モルツの味を確かめた上で、ようやく今回のテーマのザ・プレミアム・モルツ香るエールを飲んでみる。

 これはエールビールだから冷たいままでは飲まず、冷蔵庫から出し15分ほど外に置いておいた後でグラスに注いでみる。
 メーカーは「フルーティーで爽やか」と謳っているが、プルタブを開けると、香りは従来のザ・プレミアム・モルツより僅かにフルーティー、といったところだ。

 ところが、だ。
 さあ飲もうとグラスを口元に運び、ビールの液体でなくその上の泡の層に唇をつけた瞬間、フルーティーな美味さが口の中に広がった。
 まず泡からフルーティーで美味いのだから驚きだ。

 もちろん、泡の下のビールはもっと美味い。
 香るエールは従来のザ・プレミアム・モルツと同じ深みとコクがあり、それでいてザ・プレミアム・モルツより苦くなく、フルーティーでかつほのかに甘いのだ。
 このビールは、日本のビールにしては珍しくモルトの甘みもしっかり生かしているように思える。
 従来のザ・プレミアム・モルツはシャープな味わいという印象だが、香るエールは深みとコクがありつつまろやかだ。

 今は「ビールは苦いから好きじゃない」という人達が増えていて、そうした人達がハイボールを飲むようになっているという。
 だがこのザ・プレミアム・モルツ香るエールは、ホップの苦みがフルーティーさと甘みに良い具合に抑えられている。
 と言ってもホップの香味も無いわけではなく、苦さを不快に感じさせないくらいに程々にある。
 筆者の個人的な意見だが、文句なしの満点の味、と言っても良いと思った。

 本格的なビールを味わって飲みたい人にも、ビールの苦さが好きでない人にも、誰にでも勧められる良いビールだと筆者は思う。
 筆者は従来のザ・プレミアム・モルツも悪くないとは思うが、ヱビスやよなよなエールやギネス・エクストラスタウトの方が好きだ。そしてビールの苦みが好きになれない人には、ザ・プレミアム・モルツはまだ苦く感じられるだろう。
 しかし香るエールは違う。ホップの苦みも気にならないし、フルーティーで爽やかで、筆者の好きなビールのうちの一つに加えたいと心から思った。

 ただこれはエールビールだから、キンキンに冷やすのはあまり良くない。
 適温は11~13℃で、ややぬるくなるとよりまろやかな味になり、フルーティーさもより際立って来る。
 これはあくまでもゆっくり味わって飲むべきビールで、風呂上がりや暑い時に喉の渇きを癒す為に一気に飲んでしまってはもったいなさ過ぎる。
 喉が渇いている時に暑さしのぎに飲みたい時には、金麦などの新ジャンル酒をゴクゴク飲むべきで、このザ・プレミアム・モルツ香るエールは二杯目に、ゆっくりじっくり味わって飲んで欲しい。

 このサントリーの香るエールに唯一注文を付けるとすれば、缶に飲む適温をちゃんと表示してほしいという事だけだ。
 日本のビール飲みには「ビールはキンキンに冷やして飲むべき」と盲信している者が少なくなく、この香るエールも冷やし過ぎてしまい、せっかくの味と香りを知らぬままゴクゴク飲んでしまう人が多く出てしまう可能性がある。
 せっかくゆっくり味わって飲むビールを出したのだから、よなよなエールのように、飲む適温についても是非一言缶のどこかに書いておいていただきたい。

 それにしても、サントリー嫌いの筆者が、サントリーのビールを褒める時が来るとは思ってもいなかった。
 だが美味いものは美味いのである。
 サントリーが嫌いな筆者でも「美味い」と認め、また飲んでみたいと思わされたビール、それがザ・プレミアム・モルツ香るエールである。

 ザ・モルツと従来のザ・プレミアム・モルツについては、不味くはないがまた買って飲みたいとまでは思わなかった。
 しかしザ・プレミアム・モルツ香るエールは、断言するがまた買って飲むつもりだ。

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コメント


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傑作の一つ。

モルツ香るエール。

実はコレ、プロの皆さんと味を見ました。

間違いなく日本ビール界に残る
「傑作の一つ」だと思います。

間違いなく「本物のビール」であり
コクを感じるのに、日本人がコレを
飲みやすいように味を調整してある。

サントリーの味を調整する能力は
個人的には、世界一ではないかと
考えています。

大したものだと思いますね。

ogotch | URL | 2016-08-06(Sat)01:31 [編集]


Re: 傑作の一つ。

> モルツ香るエール。
>
> 間違いなく日本ビール界に残る
> 「傑作の一つ」だと思います。

 サントリーの批判ばかりしている私ですが、モルツ香るエールの出来の良さには本当に驚きました。
「どうせモルツに毛の生えた程度だろう」と思って飲んでみたら、段違いの美味しさでした。
 ただ一つ文句をつけたいのは、飲む適温を書いてない事だけです。
 日本に多い副原料入りのラガービールのように、キンキンに冷やして一気飲みしたら勿体ないですよね。

黒沢一樹 | URL | 2016-08-10(Wed)15:59 [編集]