空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

お受験(24)・『僕らはみんな河合荘』は必読デス!

 二次会を途中で帰る時、ミカちゃん達には挨拶をしてお礼とお詫びもしたけれど、リホさんには最後まで声もかけないままでさ。
 そしてその後も、リホさんとは二度と会うことも話すことも無いままだよ。
 けど「黒沢にとって最高の女性はリホさんだった」って思いは、今に至るまでずっと変わらないよ。ホントにどーしようもない中二病のガキだった黒沢を理解して支えてくれていたのは、ホント彼女だけだったんだよ。
 しかも顔もキレイで性格はサバサバ系、そして女のイヤな部分や面倒くさい部分も無くて、ただ彼女ってだけでなく最高の親友にも出来ちゃう、って感じ。

 いろんな女の子に痛い目に遭わされて学習も積んできた今なら、「パーフェクトじゃん、何の不満があるんだよ?」ってトコだけれど。
 なのに坊やだった昔の黒沢ときたら、そのボーイッシュでサッパリした部分を「女って感じがしねーし」みたいに思っちゃってさ。で、真逆の“女度が高くてタチの悪いの”にばかり引っかかってマシタ。
 例えばユルフワ天然系を装った、実は性悪ビッチな男ハンターとか。あるいは安野もよこさんが『花とみつばち』で描いた“長沢チャン”タイプの、地味系の可愛い外見とは裏腹に、実はかなり計算高くてシタタカな子とか。

 まーそれで痛い目にはイヤというほど遭いはしたけれど、それは黒沢に女を見る目が無かったせいで、誰を責めるワケにも行かないのだということは、自分でもよくわかってる。
 でもだからこそ、自分が失ったものの大きさはよくわかってるし、リホさんの値打ちを見抜けなかった昔の自分を恥じて悔やむ気持ちを、今もすごく強く持ち続けてるんだ。

 前にも話したように、黒沢が大人になってからギャルゲーにハマってしまったのは、「恋愛時に、自分がどう行動するか?」を分析するのが面白くてならなかったからなんだ。

 小中学生の頃に出逢った初恋の相手と両思いになって、お互い心変わりひとつせずそのまま結婚&出産みたいなのって、ある意味理想の恋愛かも知れない。
 でもそういう人達って、人間の業や人生の苦みを知らないまま大人になっちゃうと言うか、「想いは通じる、願いは叶う」みたいな、建前やキレイゴトが好きな、精神論を真顔で口に出来ちゃうちょっとウザい人になりかねないような気がする。
 負け惜しみでなく言うのだけれど、血を吐く思いをするような失恋からも学ぶ部分がある」と言うか、失恋の痛みも知っている方が、順調な恋しか知らないヤツより、人としての深みも出て来ると思うよ。
 いくら想っても届かぬ気持ちもあるし、どんなに好きで頑張っても振り向いて貰えないこともある。その現実や痛みを知っている人の方が、「信じる気持ちが何より大事で、思いはいつか通じて願いは叶う」みたいな“真っ直ぐ”なヒトより、少なくとも黒沢はずっと好きだな。

 とは言うものの、ただ普通の片想いでの失恋ならともかく、信じていた人間にこっぴどく裏切られるような失恋を繰り返すとね、その後の人間観や女性観(男性観)まで変わると言うか、その人の人間性まで主に悪い方に変わりかねないから要注意なんだよね。
 例えば「信じていた友人に、大切な彼女を寝取られる」とか。
 あるいは「本気で惚れた相手に、その気持ちを利用されて散々貢がされた挙げ句、ゴミクズのように捨てられる」とか。
 そういうリアルな恋愛では当たり前のようにある痛い失恋を、イヤと言うほど繰り返してごらん人は皆クズで、友達も彼女も心から信じたら最後、裏切られて自分が傷つくだけ」みたいな、黒くて歪んだ人間観に至ってしまいがちだよ。
 だから実際の恋愛で失恋を繰り返すとさ、その後の人生が狂いかねないくらいのダメージを受けてしまいかねないんだ。

 また逆に「自分がバカだったせいで、本当に大切な人を傷つけてしまった」みたいなパターンでの失恋でも、その後の人生にずっと悔いを残すことになっちゃうしね。ちょうど黒沢が、リホさんとのことを今もまだ悔やみ続けているように。
 けどギャルゲーなら、たとえどんなバッドエンドを出しても、誰も傷つくことは無いワケで。

何処へ行くのあの日~光る明日へ・・・~ (通常版)何処へ行くのあの日~光る明日へ・・・~ (通常版)
(2005/02/24)
PlayStation2

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 まあKID社が手がけたメモリーズオフ・シリーズとか、『何処に行くのあの日』とか『君が望む永遠』とかさ、結末によっては心がズーンと落ち込んでしまうような鬱ゲーもあるけどさ。それでも一晩寝れば、ちゃんと元通り元気になれるしね。
 それに「うわ、これはマズい、バッドエンド確定だぜ」とか思ったら、電源ボタンに手を伸ばしてリセットするという奥の手もあるワケで。そこがギャルゲーの、迫り来る辛い現実から逃れられない三次の恋愛と違う良い所なんだよね。

 その「バッドエンドでも傷つく人が(現実には)誰も出ない」って利点を生かして、ギャルゲーをバンバンやって“失恋”も繰り返してみるとさ、自分が恋愛する時のクセと言うか弱点が、ホントよく見えてくるんだよ。まるで自分の恋愛スタイルを、もう一人の自分が外から観察でもしているようにね。
 例えば黒沢で言えば、「周囲の人達とか置かれている状況とか、彼女以外のことを見過ぎるくらいの、醒めているのと紙一重の大人な対応をとりがち」で、そのくせ「喧嘩になった時に自分から誤解を解こうとする努力が足りなくて、そのまま決裂してバッドエンドに一直線」とかね。
 黒沢も自分が現実の恋愛で「彼女は出来るのだけれど、いつも長続きせずに結婚話には至らない」理由に、ギャルゲーをプレイしてみたおかげて初めて気づかされたよ。冷静で大人と言えば聞こえは良いけれど、「オレにはオマエしか見えないんだ!」みたいな情熱が足りない上に、自分が悪くなくて喧嘩した時には絶対に折れられない……ってやつね。

 ただ黒沢は現実に女の子と付き合った経験がある上で、実際の恋愛を意識しながらギャルゲーをやっているからさ。そのせいかギャルゲーマー達に人気のキャラって、大抵キライなんだ。
 特にメインヒロインに多い、「ユルフワ系でちょっと天然も入ってて、女らしくて可愛い」みたいなタイプ、どうしても好きになれなくてさ。
 まっ、ただ好みの問題と言うか、性に合わないってだけの話かも知れないけど。それでも生身の女性といろいろ恋愛してリアルに痛い目に遭ってきた者としては、「こーゆー女がもし実在したら、まず間違いなくブリの皮を被った地雷女だから」ってピンと来ちゃうからね。

 先程も触れたけれど、「ユルフワ天然系で女度の高い子は、実は九割方は男ウケを狙った邪悪な男ハンターとか、「地味で可愛い系の子は、実はかなり計算高くてシタタカ」というの、リアルな恋愛という残酷な戦場で負け戦を続けてきた黒沢の経験でも、ガチで本当だから。
 それがわかっているから、ギャルゲーのヒロインに多い「ホンワカした天然系の女らしい子」って、何か生理的に受け付けない部分があるんだよね。
 で、ギャルゲーで黒沢が気合いを入れて攻略にかかっちゃうのは、サブキャラ扱いに近い「サバサバしていて女らしさは表に出さず、普段は明るく元気でフレンドリー」ってタイプばかりなんだよね。容姿もたいてい、黒髪ショートのボーイッシュな感じで……。
 ……察しの通りだよ。黒沢は間違いなく今も、理想の女の子にリホさんの面影を追い続けているよ。

 自戒も込めて言うのだけれど、彼女いない歴=実年齢の男子の、女を見る目の無さ」って、ホント悲しいくらいのモノがあるよ。
 繰り返し言うけどさ、ギャルゲーでオタに人気のヒロイン達って、「現実にはあり得ないキャラ」と言うより、「男を手玉に取り慣れた腹黒ビッチが偽装する、典型的な“可愛い”女の子」ばかりだから。そしてこのテのヒロインに限って、ネットのゲーマーのレビューとかでは高評価なんだよねぇ……。
 あーあ、こーして男は性悪ビッチの餌食になって行くんだなぁ……って、ギャルゲーをしていて時々泣きたいような気持ちになってくるよ。

僕らはみんな河合荘 1 (ヤングキングコミックス)僕らはみんな河合荘 1 (ヤングキングコミックス)
(2011/05/30)
宮原 るり

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隣のネネコさん』や『恋愛ラボ』などで知られる宮原るりさんの作品に、『僕らはみんな河合荘』ってのがあってね、コレは年齢を問わず恋愛経験の少な目な男子諸君にぜひ読んで欲しいな。男ウケのする“可愛い女の子”の正体が、ホントによくわかるから。
 ま、話としては「河合荘という下宿屋で一人暮らしを始めることになった、平凡で気の良い高校生の男の子が、無口で読書好きなツンデレ少女や、年上のオネーサンや、可愛い系の女子大生などと同居ることになって……」という、ギャルゲーなんかにありがちな設定なんだけれどね。

 まーね、メインヒロインの律ちゃんはいかにも男性読者のウケを狙ったと言うか、「二次のセカイでは珍しくもないけれど、現実の世界にはまず存在しねーだろ」ってツンデレさんだし、ヨッパライで男を見る目ナシの麻弓オネーサンもイロモノって感じだから、黒沢的にはどーでも良いのだけれど。
 ただ残る渡辺彩花サンのキャラが、ホントに秀逸なんだよ~。見かけはホンワカ、ユルフワ系の可愛い子で、でも実は何もかも計算ずくの凄腕男ハンター……っていう。

 女子大生の彩花サンは、サークルの仲間とかと飲みに行ったりするワケ。でも「酔っちゃった」とか言ってベタつくとかの、ありがちな“安い手”は、彼女は絶対使ったりしないんだよね。
 まず目をトロンとさせて、僅かに唇も開いてぽやぁんとした顔をして。そして両手で持ったコップは、胸の前あたりに。
 そして気づいた周りの男に「酔った? 大丈夫?」と聞かれたら、ぽーっとした目で小首を傾げて、飛びきりの笑顔で「酔ってないよぅ~」って。
 そしてボディタッチをさりげなく増やし、特に立ち上がった時や靴を履く時には、ふらついて抱きついたりするのだけれと、もちろんその時には相手もキッチリ選んでね。

 ……彩花サンのこの手口、「俺ならちゃんと見抜けるし、絶対引っかからないゼ!」と言い切れる男、どれだけいるかなぁ?
 詳細は実際に作品を読んでみて欲しいのだけれど、彩花さんの凄腕ぶりのほんの一例を挙げてみれば、まあこんな感じデス。
 この彩花サンを、同じ河合荘の下宿人の麻弓オネーサンは「女郎蜘蛛」って評しているのだけれどね。今の黒沢ならともかく、十年前の黒沢だったらまず間違いなくチョロく引っかかってたと思うなー、その女郎蜘蛛サンに。

 ①彼女いない歴=実年齢かそれに近い。
 ②ちょっと天然入った、女度高めのユルフワ系の子が好き。
 ③男の子向けのマンガやギャルゲーのメインヒロインは、たいてい素直に好きになれる。
 以上の条件に一つでも当てはまる男子は、この『僕らはみんな河合荘』、ぜひ読んでみて欲しいよ。この黒沢みたいに、まんま彩花サンみたいな悪女に手玉に取られた挙げ句に大火傷して、女性不信&人間不信に陥ってしまう前に。

 黒沢みたいに恋愛でいろいろ修羅場を潜って女の子の裏の顔とか見て来た男だったら、もはや芸の域にまで達している彩花サンの裏と表の顔と態度の使い分けも、きっと「わかるわかる、こーゆータイプのオンナって案外いるんだよな」って、苦笑いしながら読めてしまうと思う。
 けど恋愛経験が浅くてまだ女の子に夢を抱いている男子たちは、多分「ウソだぁー、ありえねー、作者は女だから僻んで、モテる可愛い子をわざと悪く描いてるに違いないっ!」とか叫び出したくなるんじゃないかな。そこまで行かなくとも、「いや、これはいくら何でも、大袈裟に話を作り過ぎでしょ」とかね。
 違うね。作者の宮原るりさんは女性だからこそ、男には見せないオンナの真の姿をリアルに、そして笑いの底にちょっぴり背筋が凍るような怖さを潜ませながら描き出しているんだよ。

 まだ純な男の夢やロマンを壊すようで悪いけれど、ズバリ断言するよ。この彩花サンみたいな腹黒ビッチの男ハンターって、三次の世界には間違いなく、「そう珍しくもなく」存在するから。
 事実この黒沢も、件の「ユルフワ系を装った悪女」に遭遇して、その後の人生が変わるくらいのこっぴどい目に遭いマシタから。
 で、その女郎蜘蛛タイプの悪女に手玉に取られた挙げ句に、黒沢はただ自分が傷ついただけでなく、リホさんという最も大切な人を永遠に失ってしまいましたとさ。

 綺麗事でなく本気で思うのだけれど、恋愛で過去に自分を傷つけた相手に対する最大のメシウマの復讐って、殴る蹴るとか罵詈雑言を浴びせるとかのいわゆるDQN返しをすることじゃないと思う。それより「あの時アイツを離したりせずに、もっと大切にしていれば良かった」と死ぬほど後悔させることの方が、相手にとってももっと痛いんじゃないか……って気がするよ。
 だってさ、「何であの時、あんな真似しちゃったんだろう。俺はホントに馬鹿だった」みたいな思いって、その後もずっと自分を責め続けるじゃん。

 だからさ、ヒドい裏切られ方をしてフラれたからって、別に仕返しに行ったりストーカーまがいの真似をするとかして執着するコトないんだよ。そんなことしたところで、ただ自分に犯罪歴をつけるだけの話でさ。
 それより自分磨きに精を出して、相手に「しまった、あの時何でアイツをフッちゃったんだろ」って後悔させた方が、綺麗事でなく結果的にずっと効果的な復讐になるよ。
 現に黒沢だって、例の『僕らはみんな河合荘』の彩花サンみたいな女郎蜘蛛みたいな女の子に惑わされた結果、リホさんを深く傷つけて絆を断ち切ってしまったことを、今もまだ悔やみ続けているし。

 もしアズサになど目もくれず、ずっとリホさん一筋でいたら。
 一緒に受験勉強して、一緒に東京に出て同じ大学の同じ史学科に通って。そしてそれから……。
 もし自分に、正しく女の子を見る目があったなら。そしたらあり得たかも知れない、また別の未来が繰り返し脳裏に浮かんでは、今も胸が苦しくなってやり切れない思いになるよ。

 ところで、もしかしたら覚えている人もいるかな。幼なじみについて触れた章の末尾で、黒沢はこう言ったよね。
 次の話がもし中学時代のイタい失恋話ではなかったら、「逃げたな、このチキンめ!」と笑ってやってくれ……って。
 ハイ、お察しの通り逃げて、違う方面のコトをダラダラと書き連ねてしまいマシタ。

 太宰ではないけれど、黒沢の半生なんてホントもう「恥多きアレ」の連続デシタ。中でも中学三年生の時のアズサとのコトと言えば、それはもう黒沢の黒歴史の頂点というか、真っ暗闇としか言えないくらいド暗黒なソレでさ。
 だからその時の出来事は、まだ誰にも話したことも無ければ、ヒミツの日記にだって書いたことも無いんだ。本当にもう、できる事なら記憶から消し去りたいくらい辛い思い出だよ。
 けど黒沢の恋愛観や人間観やその後の生き方まで思い切りへし曲げてくれた一件だけに、忘れようにもどうにも脳内のHDDから消えてくれなくてさ。
 そのアズサとのことだけれど、受験の思い出からリホさんとのことまで書くうちに、何か覚悟が決まってきて、話しても良いような気持ちになってきたよ。
 で、ずっと前にも予告した黒沢の中学時代のイタ過ぎる失恋のコトを、今度こそ話すね。

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