空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

恥ずかしいのは安倍首相、貴方の方だ!

 このブログで幾度も触れてきたが、今回も前提として改めて書いておく。
 筆者の政治的な立ち位置は、昔から一貫して保守である。
 筆者は小学生の頃から大人が読む新聞を読み、テレビのニュースも熱心に見て、政治にも深い関心を持っていた。
 支持政党は、その小学生の頃から自民党だった。
 それで歴史を学んでいた大学生の頃には、同じ学科の生徒だけでなく講師らにまで右翼扱いされてきた。

 その紛れもない保守の筆者だが、小泉純一郎氏が政権を取って以来、自民党を支持するのを止めている。
 そして現在の安倍首相については、「戦後史上最悪の総理で、独裁政治を目指す危険人物」と認識している

 安倍首相が独裁者であるという、わかりやすい一例を示そう。
 この7月10日に参院選が行われたが、安倍首相は各地で街頭演説を行った。
 そしてその中のある場所で、アベ政治に反対する旨の言葉を書いた団扇を持った、首相に批判的な人達も集まった。
 宣伝カーの上でマイクを握った安倍首相は、その人達に向かってこう叫んだ。
共産党の方ですか、民進党の方ですか、選挙妨害をして恥ずかしいと思わないんですか!

 はっきり言おう。
 恥ずかしいのは安倍首相、貴方の方だ!

 もしも自民党が与党支持者の為に借り切った会場に、野党の支持者が勝手に入り込んで「アベ政治に反対!」の意思表示をしたのなら、それは選挙妨害と非難されて当然であろう。
 しかし安倍首相が演説をしたのは、あくまでも街頭である。
 国民皆のものである公道で、マイクを使い大音量で勝手に演説をしたのである。

 無論、安倍首相にも公道で街頭演説をする権利と自由がある。
 しかし同時に、安倍首相の政治に反対の意志を表明する権利と自由もある筈である。
 首相が街頭演説をしたら、国民はそれに賛意を示すか、黙って拝聴しなければならないとでも言うのだろうか。

 首相が公道で街頭演説をするのも自由、そしてその演説に反対の意志を表明するのも国民の自由だ。
 それが民主主義国の基礎ではないか。
 しかし安倍首相は、首相の街頭演説に反対意見を表明する人達を「共産党の方ですか、民進党の方ですか」と決めつけ、「選挙妨害をして恥ずかしいと思わないんですか!」と絶叫した。

 首相の街頭演説に反対するのは、共産主義者とその一味による恥ずかしい選挙妨害。
 安倍首相の脳内では、どうやらそのような図式が出来上がっているようである。

 筆者には、どうしてもわからない。
 首相が勝手に公道で行った街頭演説に対し、首相の政治時勢に反対の意志を表明するのが、何故「恥ずかしい選挙妨害」になるのだろうか

 首相の街頭演説に対し、反対の意を表明する事は許されない。
 そんな国は戦前や戦中の我が大日本帝国やナチス時代のドイツ、そして現代では北朝鮮や中国その他のような独裁国家にしか存在しない。

 だから街頭演説に集まったアベ政治を反対する人達を「共産党の方ですか、民進党の方ですか」と決めつけ、「選挙妨害をして恥ずかしいと思わないんですか!」と罵った安倍首相は、独裁政治をしたい危険人物であるとしか思えない。

 繰り返すが、筆者はまだ小学生だった頃から長いこと自民党を支持してきた。
 その自民党は1955年に保守合同で誕生した。
 そして1960年に首相の座に就いた池田勇人氏は、「寛容と忍耐」を政治姿勢に掲げ、与野党のコンセンサスを大事にした
 今の安倍首相の政治姿勢のどこに、「寛容と忍耐」があるか。
 安倍政権のどこに、国民の理解を丁寧に求める姿勢があるか。
 国会でもすぐにキレて野党の議員に野次を飛ばし、公約にもない安保法案や特定秘密保護法は数の力で反論を押し切り、国民に約束した「丁寧な説明」も果たさない。
 筆者は小泉元首相も「随分酷い首相だ」と思ったが、安倍首相の独善さはそれを遙かに上回る。

 筆者が見てきた自民党の大物政治家たちには、みな大人(たいじん)の風格があった。
 どっしりと構え、野党の鋭い追求も受け流し、野次にもいちいち動じない。
 野党議員のちょっとした言動にもキレて野次を飛ばす一国の首相など、これまでの日本では考えられなかった
 増してや、街頭演説に現れた野党支持者に「選挙妨害をして恥ずかしいと思わないんですか!」と叫ぶ首相など、「あり得ない」としか言いようが無い。
 歴代の自民党の大物政治家たちに比べ、安倍首相は政治家として、そして人としての器が随分と小さく見える

 己に近い者らを送り込んで、「皆様の受信料」で成り立っているNHKを支配して。
 政治的公平性を口実に民放に圧力をかけつつ、政権に近いテレビ局には優先的に出演して。
 安倍首相は数の力で強引な国会運営をするだけでなく、言論まで政権の思うがままに支配しようとしている。
 そして安倍首相が最終的に目指すのは、憲法の“改正”だ。
 その自民党の憲法改正草案を見てみれば、国と政府の権限を強化し、国民の人権を制限しようとしているのは明白だ。
 このような政権運営をする安倍首相は、独裁者を目指す首相と意わざるを得ない。

 この参院選は「アベノミクスの是非」の一点で押し通し、そして参院でも改憲勢力が三分の二を占めた今後は、憲法改正に向かってひた走るのだろう。
 そしてそれが見え透いているのに、我が日本国民は安倍政権を信任して選挙で勝たせた。
 政治家の質は、まさに国民の質にも比例しているとしか言いようがない。

「安倍さんがもし本当に駄目だったら、次の選挙で野党に勝たせれば良いだけだ」
 そう思っている貴方は、はっきり言って甘過ぎる。
 安倍首相が目指している憲法改正で、緊急事態条項が成立したら。
 その時には政府は法律を越える事が出来、そして議会の解散も好きなだけ延長できる
のだ。
 安倍首相が目指す憲法改正の中で最も危険なのは、第九条ではなく緊急事態条項なのだ。
 もし我が国の憲法に緊急事態条項が加えられたら、日本は独裁国家への道を転がり落ちる事になる
 ちょうどかつてのドイツが、民主的な選挙でナチス政権を産んでしまったように。
 この改憲勢力が三分の二を占めた衆参両院で、緊急事態条項が通り国民投票にもかけられたら、「ナチスの手法を学んだらどうかね?」という麻生副総理の言葉通りになるのだ。
 そうなってから後悔しても、もう遅い。
 国民の半数近くが棄権したこの7月10日の選挙で、筆者は日本が「引き返せない一線」を越えてしまったように思えてならない。

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コメント


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恥ずかしい。

恥ずかしい。

うーん……。

実は私は筋金入りの「田中角栄の政策」を
支持する人間でして。自民党内複数政党制
(派閥が事実上の複数政党制だった)を
支持しているのです。

なので「現・自民党」は「元・自民党」
とは全く別物の極右政党と認識してます。

コレは諸外国の認識は全てそうです。

おそらく近代日本政治初の
極右政党政権ですね。

ogotch | URL | 2016-07-16(Sat)16:40 [編集]


Re: 恥ずかしい。


> 実は私は筋金入りの「田中角栄の政策」を
> 支持する人間でして。自民党内複数政党制
> (派閥が事実上の複数政党制だった)を
> 支持しているのです。
>
> なので「現・自民党」は「元・自民党」
> とは全く別物の極右政党と認識してます。

 私も田中角栄さんは大好きです。
 いろんな派閥があり、自由に意見が言えて、皆で話し合い考えをすり合わせて政策を決めていた、かつての自民党が大好きでした。
 それが小泉政権で様変わりし、今では“安倍晋三と不愉快な仲間たち”が支配する極右政党になってしまいました。
 そして恐ろしいのは、その極右内閣を約半数の国民が支持しているという現実です。
 ヒトラーとナチスに政権を取らせたのは、誰あろう国民自身です。
 日本もまた同じ道を辿るのではないかと、私はひどく恐れています。
 そんな中、同じ考えを持つ方が一人でもおられる事を嬉しく思います。

黒沢一樹 | URL | 2016-07-21(Thu)15:48 [編集]