空と虹と恋と

 大好きな写真のこと、そしてゲームやコミックスの話から歴史&時事問題まで、思いつくまま雑多に語ってみたいと思っております。さらに筆者の度重なるイタい失恋話についても、どうぞ憫笑しつつお読み下さいまし。

ウイスキーを、貴方はどう飲みますか?

 ウイスキーの飲み方と言うと、今の日本ではまずハイボールや水割り、それにオンザロックが主流だ。そしてストレートやトワイスアップやミストスタイルなどもある。
 それらの優劣について語ると、間違いなく「飲み方など、その人の自由だ!」とお叱りを受ける。

 確かにその通りである。
 十数年熟成させた高価なシングルモルトをハイボールにしてゴクゴク飲もうが、千円前後の安価なブレンデッド・ウイスキーをストレートでチビチビ飲もうが、それはそのウイスキーを買った者の自由である。
 その事もふまえた上で、筆者個人の好みと飲み方について少し語りたい。

 筆者自身は、ウイスキーはストレートかトワイスアップで飲む事が殆どだ。
 そう書いたところ、「トワイスアップはウイスキーの味を壊して不味くするだけの飲み方だ」というご指摘をいただいた。
 確かに正論である。
 そもそもウイスキーは度数60%前後に蒸留したものを、加水して40~46%程度にして出荷されている。
 と言う事は、その瓶詰めにされた状態が完成品と考えるべきで、ストレートでそのまま飲むのが理想なのだろう。

 実際、筆者の好きなタリスカー10年は度数46%で、味わいもスパイシーと言われるが、ストレートで飲んで「美味しい!」と感じる。アルコールの刺激が変にツンツン来たりせず、よく熟成されていて意外なくらいまろやかだ。
 タリスカーだけでなく、10年以上熟成した良いウイスキーは大抵ストレートで美味しく飲める。

 が、お手頃価格で買えるウイスキーとなると、なかなかそうはいかない。
 香りを嗅いでもまずアルコールの強い刺激がツンと鼻を刺すし、口に含めばそのアルコールの刺激が今度は舌と口の中をビリビリ痺れさせる。
 リーズナブルな価格帯のウイスキーにも、ジョニ赤や富士山麓などストレートで美味しく飲めるものもあるにはあるが、アルコールの刺激が強すぎてそのままではウイスキーの美味しさを感じられないものが多い。
 千円ちょっとのウイスキーを、ストレートで普通に飲める方もおられるだろうが、少なくとも筆者はそのアルコールの刺激に閉口してしまう。

 強い酒を長年飲み続けると、喉頭ガンになるリスクが増すと言うが。
 リーズナブルな価格帯のウイスキーには「なるほど、その通りかも」と思わせるような、とにかくアルコールの刺激がキツいものがとても多い。

 で、ストレートではアルコールの刺激がキツ過ぎると感じる、安価で熟成年数の若いウイスキーは、常温の水で1:1で割りトワイスアップにして飲んでいる。
 本来の味のバランスを崩している事はわかっている。
 ただ1:1で水で割ると安価なウイスキーのアルコールのキツさがかなり薄らぎ、華やかな香りが立ち甘さやビターさなどの味も感じられるようになる。

 1:1に水で割るだけでも、本来の味のバランスを崩しているのだろう。
 だが筆者個人は、若いアルコールの刺激が強いリーズナブルなウイスキーを1:1に割った時の味と香りは案外好きだ。アルコールの刺激が適度に薄れ、そしてウイスキーらしい味もそれなりに残っている。
 ニッカの創業者の竹鶴政孝氏は、普段はハイニッカをウイスキー1に水を2の比率で割って飲んでいたという。
 その1:2の水割りだと筆者は水っぽく薄すぎるように感じてしまうが、そこは個人の好みの問題だろう。

 筆者はオンザロックだけでなく、水割りでもハイボールでもウイスキーに氷を入れるのは好まない。
 氷を入れて冷やすと、ウイスキーのせっかくの香りが立ちにくくなってしまうからだ。
 安価なウイスキーはトワイスアップにして香りを立たせるのを好み、ウイスキーに氷は絶対入れないあたりなどを見ても、筆者はウイスキーの香りが好きでたまらないのだろう。

 などと言いながら、筆者は夏の暑い時期には柑橘系の香りのするジンをオンザロックで飲むのが好きだったりもする。
 ジン独特の香りが筆者には常温では少しキツくくどく感じられ、オンザロックで少し冷やしたくらいがちょうど良く感じるのだ。
 それと同じように、オンザロックにして香りを少し控えめにしたくらいがウイスキーも心地良く感じる人もいるのだろう。
 また、氷を入れて冷やした方が、アルコールのキツさを感じにくくなるともいう。
 だから筆者はウイスキーに氷は入れないが、入れる人がいても良いと思う。

 と言うわけで、筆者は十年以上熟成した良いウイスキーはストレートで、そうでないものはトワイスアップで楽しんでいる。
 それにしても、ストレートはウイスキーに厳しい飲み方だ。
 トワイスアップにしてしまえば、あまり美味しいと思えなくても、大抵のウイスキーは飲めてしまう。しかし長期間樽熟成した本当に美味しいウイスキーでなければ、ストレートで飲むのはかなり辛い。

 つい先日、ジョニ黒とスーパーニッカをストレートで飲み比べてみた。
 ジョニ黒は文句なしに美味かった。
 問題なのは、スーパーニッカだ。味の厚みや香りは確かに千円ちょっとのリーズナブルなものよりかなり良い。しかしジョニ黒では全く感じなかった若いアルコールの刺激が舌に確実に残った。
 水や炭酸で割っていたら、この差は感じられなかっただろう。
 ストレートで飲んだからこそ、感じ取れた品質の差だ。
 ちなみに近所の量販店で、ジョニ黒は1890円、スーパーニッカは2200円だ(どちらも税抜きで)。
 そしてより安いジョニ黒の方が、間違いなく上質なウイスキーだ。
 スーパーニッカは、おそらく割って飲む事を想定して造られたウイスキーと思われる。

 ウイスキーに関する本を読んでみると、飲み方についての意見は二通りに分かれている。
 ストレートやロックだけでなく、トワイスアップや水割り、ハイボールにハーフロックにミストスタイルと様々な飲み方を勧める本が多い一方で、ストレートにこだわる本も少数ながらある。
 そのストレートにこだわる本によれば、「度数40~46%のウイスキーは、日本人には強すぎるように感じるかも知れないが、そのうち慣れる」という事だ。

 だが同じ度数40%の製品でも、ウイスキーの品質の差は極めて大きい。
 十年以上樽熟成をした良いものはストレートで飲んでこそ美味しいが、安いウイスキーの舌に刺さり鼻を突くアルコールの刺激は本当に酷い。
 それでも飲み続けていれば舌と口の中が痺れるような安ウイスキーのアルコールのキツさにも慣れるのかも知れないが、少なくとも筆者は喉頭ガンの危険を冒してまで安ウイスキーのアルコールの刺激に慣れたいとは思わない。
 角瓶などでハイボールを盛んに勧めているあのサントリーが、シングルモルト山崎に関しては広告に「まずはストレートで」と書いている通り、角瓶には角瓶に、山崎には山崎にふさわしい飲み方があるのだと思う。
 だから高い良いものでもウイスキーと言えば何でも「ハイボール!」という最近の日本の風潮もおかしいが、「ウイスキーはストレートでなくては!」とこだわるのも頑固すぎるだろう。

 本当は、ストレートで楽しめるようなウイスキーをいつも飲めれば良いのだが。
 残念ながら筆者は貧乏性で、良いウイスキーを本を読んだりテレビを見たりしながら気楽に飲む事が出来ないのだ。
 良いウイスキーを飲む時は、つい背筋を正し鼻と舌に神経を集中して味わう事に専心したくなってしまう。
 本当に貧乏性だと、自分でも呆れている。
 そういうわけで筆者は平日の夜はリーズナブルなウイスキーをトワイスアップにして気楽に飲み、週末の夜には良いものを味わって飲むことにしている。

 筆者の好きなタリスカー10年も、ハイボールにすると美味しいという話はよく聞く。
 それを承知の上であえて言うが、良いウイスキーはやはりストレートが一番美味しいように筆者個人は思う。味わい深いし、余韻も長く続く。
 だがいつも良いウイスキーばかり飲んでいられないし、リーズナブルな価格帯で出来の良いウイスキーをより美味しく飲むにはどうすれば良いか、ここが悩むところである。

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コメント


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呑み方を探します。

呑み方を探します。

1、ストレートで味を観る。
2、ストレートが良くない場合
ハイボール、ロックなどを試す。
3、自分の結論を出す。

こういう流れです。

もちろん、ストレートで楽しめるものも
可能な限りハイボール、ロック等を試し、
「可能性を探る」ことも良くやります。

「悩む」のではなく
「探す」ことをする。

そういうスタイルです。(笑)


【付記】

ちなみにリーズナブルでストレートで
いけると思う個人的な三羽烏は

1、ジョニーウォーカー黒ラベル
2、バランタイン12年
3、シーバスリーガル12年

間違いのない「ウイスキー」です。

ogotch | URL | 2016-09-11(Sun)09:43 [編集]


飲み方

初めてコメントします。
私はシーンによって飲み方を変えます。みんなで集まって、という時にはハイボールやロック、一人で静かに飲みたい、という時にはストレートやトワイスアップで飲んでいます。
ウイスキーといえばハイボール、というのはよく耳にします。しかし私は「それもいいんだけど、たまには気分変えてストレートで飲んでみない?」と思うのです。

カンベエ | URL | 2016-09-11(Sun)12:05 [編集]


私の飲み方としては
・初めて買ったボトルの場合
1.ストレートで
2.1にスプーンで2・3滴水を垂らして
3.2の残りをオン・ザ・ロックスで
4.3の残りまたは2杯目をついで上から炭酸水でハイボールに
このお試しの結果一番おいしかった方法で、ボトルの大半を飲む事になります

ウイスキーを飲むにあたって、香りや味の鼻抜けを味わいたい、甘くない冷たい飲み物を味わいたい、これが2大欲求なので、ストレート7割、ハイボール2割、オン・ザ・ロックス1割でしょうか

自分の好みからすると、
水割りは中途半端に感じてしまうので、
3滴を越えて加水する場合は、
一気にハイボール化してしまうみたいです

どうしても飲む気にならなかったボトルを
お湯割りで処分した事がありますが、
まあ例外ですね

今のところハイボール用は
イチローズモルトのホワイト・ラベルを始め
ブレンデッド・ウイスキーが大半です

KAZ | URL | 2016-09-12(Mon)11:21 [編集]


Re: 呑み方を探します。

> リーズナブルでストレートで
> いけると思う個人的な三羽烏は
>
> 1、ジョニーウォーカー黒ラベル
> 2、バランタイン12年
> 3、シーバスリーガル12年
>
> 間違いのない「ウイスキー」です。

 ジョニ黒とバランタイン12年とシーバスリーガル12年が三羽烏というご意見、全く賛同します。
 日頃これらを飲んでしまうと、千円ちょっとのスタンダード・スコッチを飲む気すら失せてしまいます。
 この三羽烏のスコッチと比べて、同価格帯の国産ウイスキーの出来は残念過ぎます。

 一つの飲み方にこだわらず、いろいろな飲み方と可能性を探るのは大切でしょうね。
 私もいろいろ試してみます。

黒沢一樹 | URL | 2016-09-15(Thu)15:06 [編集]


Re: 飲み方

> 私はシーンによって飲み方を変えます。みんなで集まって、という時にはハイボールやロック、一人で静かに飲みたい、という時にはストレートやトワイスアップで飲んでいます。
> ウイスキーといえばハイボール、というのはよく耳にします。しかし私は「それもいいんだけど、たまには気分変えてストレートで飲んでみない?」と思うのです。

 全く同感です。
 皆と集まって談笑する時には、確かにハイボールも良いでしょうね。
 でも一人静かに楽しむ時には、やはりストレートかトワイスアップが良いですよね。
 ハイボールと言う飲み方を否定するつもりはありませんが、ウイスキーと言うと皆が「ハイボール!」と思ってしまう風潮は、何だか寂しいです。

黒沢一樹 | URL | 2016-09-15(Thu)15:12 [編集]


Re: タイトルなし

> 私の飲み方としては
> ・初めて買ったボトルの場合
> 1.ストレートで
> 2.1にスプーンで2・3滴水を垂らして
> 3.2の残りをオン・ザ・ロックスで
> 4.3の残りまたは2杯目をついで上から炭酸水でハイボールに
> このお試しの結果一番おいしかった方法で、ボトルの大半を飲む事になります
>
> 自分の好みからすると、
> 水割りは中途半端に感じてしまうので、
> 3滴を越えて加水する場合は、
> 一気にハイボール化してしまうみたいです

 ストレートに慣れてしまうと、水で割るのは中途半端に感じてしまう感覚、よくわかります。
 そして若いアルコールの刺激が強くてストレートではキツいお手頃価格のウイスキーも、ハイボールにしてしまえばスイスイ飲めてしまいます。
 ストレートか、それが無理ならハイボールかオン・ザ・ロックス。
 参考にしますね。


黒沢一樹 | URL | 2016-09-15(Thu)15:20 [編集]


安いスコッチを試そうと期待せず買ったインバーハウスが美味く、キーモルトは何かしらなんてチビチビ飲みながらネットサーフしつつたどり着いたブログを楽しく拝読させていただきました。

私はたとえ安ウイスキーであっても数滴以上の加水は苦手です。
鼻が未熟なのでしょう、濃いウイスキーを口に少量含み、口内の温度に揮発するアルコールと混じる濃い香りと味が大好きです。
トワイスアップ以上になると水っぽいシャパシャパした感じに物足りなさを感じ、早く飲み干して濃いウイスキーを飲みたい!と、愛のない飲み方をしてしまいます。
そしてストレートで、やっぱこれだよねー、と満足。なるほどこれでは鼻が成長しないわけです。

しかし、高価なウイスキーはストレート、安いウイスキーは加水しないとアルコール辛くて飲めたもんじゃない、というタイプの方から、酒音痴、またはウイスキーをストレートで飲む自分に酔っている痛い厨二病患者のような扱いを受けたことがあり。

シャパシャパしたウイスキーなんてウイスキーじゃない、カクテルだと思わなけりゃ飲めないんだよーという人もいるんだよー、と。

ああ、酔っ払ってしまいました。乾杯。
ブログ、楽しく読ませていただきました。

のろっし | URL | 2017-05-13(Sat)01:03 [編集]


Re: タイトルなし

> 私はたとえ安ウイスキーであっても数滴以上の加水は苦手です。
> 鼻が未熟なのでしょう、濃いウイスキーを口に少量含み、口内の温度に揮発するアルコールと混じる濃い香りと味が大好きです。
> トワイスアップ以上になると水っぽいシャパシャパした感じに物足りなさを感じ、早く飲み干して濃いウイスキーを飲みたい!と、愛のない飲み方をしてしまいます。

 のろっし様、コメントありがとうございます。
 日本酒にしろビールにしろ、日本でよく飲まれるお酒はアルコール度数が低めですから。
 だからウイスキーやブランデーをストレートで飲むには、ある程度の慣れが必要なんですね。
 私も、慣れるのに少し時間がかかりました。

 で、その40度やそれ以上の強いアルコールに対する耐性には、個人差があるように思います。
 強いお酒に早く慣れる方もいれば、なかなか慣れない方もいるようです。

 私は生まれつき下戸な為か、ウイスキー等のアルコールを少しキツく感じてしまうようです。
 そのせいか、熟成年数の若いウイスキーは、香りや味わいよりアルコールの刺激の方を強く感じてしまう事があります。
 けれどジョニ赤とか、一部のウイスキーは安価でもストレートで美味しく飲めます。
 そしてストレートの味に慣れてしまうと、トワイスアップですら薄く水っぽく感じてしまいます。

 私は、のろっし様は決して鼻が未熟なのでも、ストレートで飲むことに酔っている中二病患者でもないと思います。
 ウイスキーを生んだ欧米の基準からすれば、のろっし様の感覚の方が正しくて、最初から「割って飲むもの」と決めつける日本の風潮の方がおかしいのだと思います。

 先日、ザ・フェイマス・グラウスを飲みまして、最初は「ストレートでは、少しキツいかな?」とも思ったんです。
 けれどトワイスアップで続けて飲んだ後でストレートで飲んでみたら、「やはりストレートの方が味も香りも濃くて美味しい!」と改めて思いました。
 割らねば飲みにくいものもありますが、ウイスキーの飲み方の基本はやはりストレートだと思います。

黒沢一樹 | URL | 2017-05-17(Wed)16:17 [編集]